白鬼の眼 白異天

鬼の如き力を感じさせてやろう。


かつて、高天国と曜国との戦争で名をはせた戦争奴隷であり戦争英雄である。消耗戦にのみ投入されていた戦闘奴隷を率いて戦場の要所を制する本能的な戦術眼の持ち主である。それを利用して不可能とされていた戦闘で何度も勝利を収めた。
白鬼の眼とは、そのような彼の戦術眼にちなんだ別名だと知られている。しかし、彼の部隊で一番古参である妨金宝によると、その噂が本当なのかは白異天を怒らせてみれば分かるという。
戦争の勝利に最も貢献したのは白異天でないとしても、最も犠牲になったのは彼の部隊であった。度々功績を上げる彼を妬んだ人間の将軍たちは、常に激戦地へと彼の部隊を送り出した。彼は勝利を収めたものの多くの戦友を失い怪我を負うばかりだった。そんなある日、大怪我をした彼は 李知縁に見つけられ、命を救ってもらう。命をかけて戦争を終わらせようとする白異天の姿に、李知縁は心を惹かれた。彼もまた自身を介護してくれる彼女に心を開いたのだが…義兄弟である 紫雲に援軍を頼まれた白異天は、仕方なく彼女と別れることになる。
ところが、高天国の策略により紫雲と白異天の故郷は崩壊する。その後、紫雲と共に獣魔族だけの国を建て、村を全滅させた高天国に復讐する力を集めるため、この世界から姿を消してしまう。
21.白異天