タイクー島の名射手 グウェン

誰もあたしの矢をよけることはできない。


生まれてから、歩くことよりまず矢を射ることから覚えた。成人の儀式が終わった途端、島を支配していた 偉大なるイノシシの目に矢を命中させて殺し、若くしてタイクー島最高の射手となった。
彼女は、いまだその偉大なるイノシシの目玉をお守りのように持ち歩いている。新しい世界への好奇心と熱望に満ちていた彼女は、故郷を離れて島の外を旅している。
08.グウェン