2024年度ユネスコ世界文化遺産講演会

3回となるユネスコ世界文化遺産講演会「世界遺産の意義―持続可能な世界に向けて」を20248月24日()に札幌市で開催します

2021年7月、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産として登録されてからこの夏で3年を迎えます。この非常に古い、現代の社会とはほとんど関係がないように見える文化遺産が、世界の人類全体のために長く保全されることになったのにはどのような意味があるのでしょうか。また、そうした文化遺産を将来に向けて継承していこうとするユネスコの活動には、どのような目的があるのでしょうか。ユネスコの活動と文化遺産の保存活用に造詣の深い講師をお招きして、世界文化遺産への取組みがこれからの世界の中で持つ意義について考えます。

日時:2024年8月24日()1530分開場 16時開会 18時閉会

会場:札幌パークホテル札幌市中央区南10条西3丁目)3階「エメラルド

主催:北海道世界文化遺産活用推進実行委員会

協力:札幌ユネスコ協会 後援:北海道石狩振興局・北海道教育庁石狩教育局・札幌市教育委員会

講演 ユネスコ世界遺産の光と影

公益社団法人日本ユネスコ協会連盟理事長 鈴木佑司

長く国際政治を研究してきた講師が、世界遺産の歴史や近年の世界遺産保護の課題などを紹介しながら、世界遺産とはどのような制度なのか、また国際連合の機関としてのユネスコが世界遺産の保全に取り組んでいることの意味は何かを解説します。

【鈴木講師のご紹介】 1944年生まれ、三重県出身。東京大学法学部卒業、同大学大学院修士、オーストラリア・モナシュ大学政治学博士。インドネシア・インドネシア大学講師、マレーシア・マラヤ大学客員教授を経て東京大学講師 、法政大学教授を務め、現在同大学名誉教授。アメリカ・ジョンズホプキンス大学客員教授、オックスフォード大学 (ユニバーシティ・コレッジ)客員教授 、国連大学高等研究所客員教授。

 日本平和学会会長、日本政治学会理事、国際政治学会理事、国際平和研究学会理事、全米社会科学評議会委員。 アジア太平洋ユネスコ協会連盟会長、世界ユネスコ協会連盟会長を歴任、現在、日本ユネスコ協会連盟理事長。

 専門はアジア太平洋、特に東南アジアの政治。主著に『東南アジアの危機の構造』勁草書房 (アジア経済研究所研究奨励賞受賞作)、共著に『グローバリゼーションとグローバルガバナンス』法政大学出版局などがある。

対談 世界遺産の継承と持続可能な世界

講師鈴木佑司、北海道大学観光学高等研究センター教授 西山徳明

文化遺産を現代の社会の中に有機的に位置づけ、その価値を活かす仕事に長く取り組んできた西山講師と鈴木講師の対談を通じて、第1部の講演で示された重要な論点をふり返り、世界遺産を将来に継承していくことの意味を参加者とともに考えます。

【西山講師のご紹介】 福岡市生まれ。京都大学大学院博士課程満期退学 、博士(工学)、九州芸術工科大学・九州大学教授を経て2010年より現職。

 専門分野は建築・都市計画学、観光デザイン、文化遺産マネジメント。歴史的集落・町並みや文化遺産地域での観光まちづくりに関するフィールド研究、ヨルダン、フィジー、ペルー等の世界遺産地域でのエコミュージアムによる観光開発国際協力を展開中。社会活動としては文化庁文化審議会専門委員、白川村景観審議会会長、中標津町や別海町の保存活用地域計画協議会委員などを歴任。近刊は『新・萩まちじゅう博物館〜明日の観光を考えるキーワード』(一社 萩ものがたり 2024.10刊行予定)。

 「北の縄文」世界遺産の顕著な普遍的価値を国内外にわかりやすくインタープリテーションする取組みと構成資産地域の観光振興を支援している。

講演会チラシ表面

講演会チラシ