6回養成講座(現地講座)のご案内

2022年度縄文遺跡群ボランティアガイド養成講座第6回は、11月19日()10時から洞爺湖町の史跡入江・高砂貝塚ほかで開催します。

開催施設 入江・高砂貝塚館(実技指導1・2会場)

入江・高砂貝塚館は史跡入江・高砂貝塚のガイダンス施設として、2つの指定地域を結ぶ道路に面して設けられた施設です。入江貝塚の整備事業に伴って建設され1998年に開館しました。二つの貝塚から出土した様々な遺物や、貝塚に残された動物・魚の骨などが豊富に展示され、この土地の縄文人の生活を学ぶことができます。

2020年から2021年にかけて行われた改修工事により展示の大幅なリニューアルが行われ、従来展示スペースの中にあった体験学習や講座のための空間は別棟の研修室として増設されました。2022年度は冬季も開館し、世界遺産への来訪者に対応することとなっています。

実技指導1 史跡入江・高砂貝塚の保存と活用(会場:入江・高砂貝塚館

実技指導者 角田隆志 つのだ たかし   洞爺湖町教育委員会社会教育課参事

神奈川県横浜市生まれ。富山大学人文学部卒業(考古学専攻)。1994年に虻田町教育委員会(現洞爺湖町)嘱託職員となり、翌年から同委員会職員として長年にわたり入江・高砂貝塚の史跡整備に携わる。2021年から現職。

主な研究分野は縄文時代及び貝塚。主要な著作として『世界遺産になった!縄文遺跡』(同成社、2021年)『北海道の縄文文化 こころと暮らし』(亜璃西社、2021年 以上いずれも 共著)などがある。

受講者の皆様へ 「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産である史跡入江・高砂貝塚は、縄文時代前期から晩期にかけての貝塚と墓域を伴う集落遺跡です。墓域からは、縄文人の埋葬人骨も多数検出しており、形質人類学的にも注目される遺跡です。本講座では、入江・高砂貝塚の内容を学ぶとともに、これまでの保存・活用についての取り組みを紹介し、縄文遺跡群の中での位置づけや、その価値について、受講者の皆様にお伝えできればと思います。

実技指導2 入江・高砂ガイド業務の実際(会場:史跡入江・高砂貝塚、貝塚館展示室

実技指導者 澤野慶子 さわの けいこ   洞爺湖町教育委員会社会教育課主任 

北海道七飯町生まれ。富山大学人文学部卒業(考古学専攻)。新津市(現新潟市)教育委員会、新潟市教育委員会(埋蔵文化財センター)等を経て2020年に洞爺湖町教育委員会職員、2021年から現職。

新潟県内では奈良・平安時代遺跡の発掘調査に長年携わり、土器を中心とした出土品や住居の形態変化からみた、古墳時代から古代、中世にかけての新潟平野における集落の変遷について研究。洞爺湖町に移ってからは新たに縄文時代と貝塚についての調査研究に取り組み、入江・高砂貝塚の価値の普及に努めている。

受講者の皆様へ 史跡入江・高砂貝塚では、豊かな食生活や高い技術力を示す出土品が数多く見つかっており、縄文時代の卓越した文化の一端が垣間見える遺跡です。本講座では、実際のガイドの事例を紹介しながら、縄文時代の面白さや入江・高砂貝塚の価値について、どうすれば来訪者の理解を深めることができるのか、受講者の皆様と共に考えていきたいと思います。

実習 入江・高砂貝塚についての質問に答える

入江・高砂貝塚のガイド業務のために使用されているマニュアルを受講者にお配りし、そこに示された解説の内容を参考に、来訪者からの質問に答える実習を行います。

この講座の受講について

◆ 受講は事前の申込みが必要です(定員先着30名)。主催者から受講に際しての注意事項等をお知らせする都合上、なるべく開催の1週間前までにお申し込みください。

◆ 当日、受付に際して受講料500円を申し受けます。

◆ 講座には屋外での見学を含み、舗装のない場所が大半のため、当日の天候に応じて上着や雨具を用意し、歩きやすい履物でご参加ください。

◆ 実技指導1の会場までのアクセスは、「北海道デジタルミュージアム」内入江・高砂貝塚館のページなどをご参照ください。自家用車でおいでの方は貝塚館に隣接する駐車場をご利用ください。ただし、当日の混雑状況によっては一般利用者の駐車を妨げないよう、約100m離れた高砂遺跡駐車場への移動をお願いする場合があります。