皮膚病の主な症状は“痒み”です。この“痒み”という症状を放置していても、命に関わることはほぼありません。
しかし、この痒み症状は犬猫自身が辛いだけではなく、痒みと痛みで一晩中鳴き続けるペットたちの声を聞くことで共に生活する飼い主様に辛い思いを日々抱えさせ、
生活の質を著しく低下させる原因となってしまいます。
一刻も早く痒みという症状を軽減させ、家族みんなが安心して生活ができる日々を取り戻しましょう。
自宅での食事管理やシャンプー治療など、皮膚病の治療には飼い主様のご協力が必要不可欠です。日々の皮膚のケアを含め、お気軽にご相談ください。
【主な皮膚病の原因】
痒みや脱毛、フケなどの皮膚症状を引き起こす原因は感染症やアトピー、寄生虫感染などとても多くの原因が考えられます。
【考えられる疾患】
・膿皮症
・寄生虫感染症
・真菌感染症
・マラセチア性皮膚炎
・アトピー性皮膚炎
・食物アレルギー性皮膚炎
・甲状腺機能低下症
・クッシング 症候群
・糖尿病
・関節炎
・ストレスなど
上記の病気が単独で症状を引き起こしている場合はすぐに治療効果が出て改善する場合が多いですが、複数の病気が複雑に絡み合って症状を引き起こしている場合は治療が長期にわたる場合が多く、根気良く治療をしていく必要がございます。
当院では独自の問診・検査・治療を組み合わせた方法で皮膚病を全体的に捉え、飼い主様と一緒に症状の原因を探り、治療を行うことで症状の改善を目指していきます。
何度も再発を繰り返すような、なかなか治りにくい皮膚病は根底に別の原因となる疾患が存在することも少なくありません。
原因をしっかりと診断して、治療を行っていきましょう。
【皮膚科専用問診】
初めて発症した皮膚症状の治療を行う場合も、他院で既に治療を開始していて改善していない皮膚症状の治療を行う場合も、治療を開始していく上て一番重要になるのが飼い主様に行う問診になります。
普段使用しているシャンプーや与えているフード、痒みが始まった時期などを細かくお伺いさせていただくことで、病気の原因を探る助けになります。
下記に記載されている問診内容を来院前に思い出しておいていただくことで診療をスムーズに行うことができます。
可能な限り思い出していただき、メモなどにご記載いただいた上でご来院ください。
□ 初めて痒みの症状が出た(時期・年齢・体の部位)
□ 痒みを感じるタイミング(通年・季節性・時間帯)
□ 現在痒がっている部位
□ 現在飼い主様が思う痒みのレベル(10段階評価)
□ 1日の排便回数
□ 他院にて皮膚治療を行ったことがある場合(使用した薬剤・行った検査・治療効果)
□ 現在使用している食事内容(フードの場合は与えている商品の原材料の表を写真にて撮影してください)
□ 現在投薬している薬がある場合は薬の名称及び用量
【検査】
問診を行った後に、考えられる病気についてご説明をして診断をする上で必要と思われる検査内容をご提案いたします。
他院にて行った検査内容を参考にさせていただく場合もございますので、今まで行った検査結果の書類をご持参下さい。
【行う可能性がある検査】
・生化学血液検査
・内分泌検査
・アレルギー検査(血液)
・除去食検査
・投薬検査など
上記の検査を行う可能性があります。検査費用に関してご説明してから検査いたします。
【治療内容のご提案】
問診内容や検査結果から考えられる病気に対する治療方法をご提案いたします。
治療方法の種類はとても多く、飼い主様が継続可能な治療方法をご納得いただいた上で開始させていただきます。
【行う可能性がある治療方法】
・内服薬
・外用薬
・ホルモン療法
・ストレス緩和治療
・シャンプー療法
・免疫療法
・再生療法など
上記の治療を単独または複数組み合わせて行って行きます