第33回学術大会・第46回学会主催研修会は、理事会が主催し、淑徳大学東京キャンパスにて開催する運びとなりました。
私たちは、どのライフステージにおいても、それぞれの成長の段階におけるそれぞれの課題に対して、自分なりに対応しながら今を生きています。臨床動作法が、乳幼児から高齢者まで様々な年齢、様々な場所に生きている人の「今」をよりよく生きるための支えとなる心理臨床でありたい、という願いを込めて今回の大会テーマを「‘今を生きる’を支える」としました。
大会1日目最初のプログラムであるシンポジウムでは、「‘今を生きる’を支える臨床動作法」と題し、各領域で実践されている会員の方からその経験をお話しいただき、臨床動作法の多様性と共通点ということで意見を交わしていただきます。
教育講演は、緑に囲まれた全開放型の精神科病院でご勤務されている精神科医の米田衆介先生に、病院の様子のご紹介と、そこで実践されている森田療法のお話、さらに動作療法との共通性に及んだお話しをいただきます。
大会2日目招待講演は、日本大学文理学部心理学科の津川律子先生をお迎えします。心理アセスメントについて、特に第7の視点(here and now)に込められた先生のお考えを交えてお話をいただきます。
今回は、1日目と2日目に研究発表の時間を持つことにしました。理論・調査・実験研究はもちろんのこと、多くの会員の皆様に様々な現場での実践の様子などをご発表いただけると、今回のテーマがより活きてくるのではないかと思います。皆さまのご発表を心よりお待ちしております。
昨年の第32回学術大会は、成瀬悟策先生の生誕100年の年であり、同時に臨床動作法が生まれて60年にあたる記念すべき大会でした。そこでは、臨床動作法の歴史の重みを肌で実感し、私たちがその歴史を果たして受け継いでいけるのか、という戸惑いさえ感じました。
今年、第33回大会は、まさに61年目の‘今を生きる’私たちが、過去60年の大切な成果を確かに受け継ぎつつも、それだけに留まらず、私たちなりに試行錯誤しながらも、あるいは小さな歩みであっても、目の前のクライエントと共に新たな臨床動作法を発展させていく、次の60年のスタートの大会でもあります。それは大変な重責でもありますが、そういう気持ちを持って、この大会で皆さまとご一緒に研鑽に励んでいきたいと考えております。
多くの方のご参加を心よりお待ちしております。
日本臨床動作学会第33回学術大会 第46回学会主催研修会
実行委員会 実行委員長 倉田 知子