「仏教学デジタル知識基盤の継承と発展」
シンポジウム2021
「仏教学デジタル知識基盤の継承と発展」
シンポジウム2021
研究の基盤となるデータを、当該分野で構築される知識の特性にそって構造化しうるか否かは、過去からの知識の継承と更新によって成立する人文学の分野全体に、長期にわたって影響を与える重大事となるだろう。2010年、Tim Barnards-Lee が提唱した「五つ星スキーム」 (The 5-Star Rating of Linked Open Data) は、そのさいの有力な参照枠となる。
仏教学は、こうした動向を視野に入れ、知識基盤の構造化を進めてきた。1924年、「阿含部」を皮切りに『大正新脩大蔵経』の刊行が開始され、1929年、中国日本仏教の資料にもとづく百科事典『法寶義林』Hōbōgirinの刊行が開始された。日仏東洋学の碩学によって企図された仏教学知識基盤の構築は、百年を経た現在、まったくあらたなかたちでウェブ上に蘇る。本シンポジウムでは、これらの具体例を通し、仏教学の基盤となる知識構造化の方向を考究する。
13:00 - 13:30 開会の辞
「人文情報学による仏教知識構造化の新潮流」
下田正弘(東京大学大学院人文社会系研究科)
13:30 - 14:20 基調講演
「法寶義林のこれから(仮題)」
Jean-noël ROBERT(Collège de France)
14:20 - 14:50 報告
「東アジア人文学研究データの構造化とTEIの現在」
永崎研宣(一般財団法人人文情報学研究所)
14:50 - 15:00 休憩
15:00 - 15:20 報告
「大正新脩大蔵経の構造化に向けて」
渡邉要一郎(東京大学史料編纂所)
15:20 - 16:30 ショートプレゼンテーション
「大正新脩大蔵経の構造化の現在」
村瀬友洋、井野雅文、朴賢珍、矢島礼迪、佐久間祐惟、余新星、渡邉眞儀、左藤仁宏 、王一凡、片倉峻平
16:30 - 16:40 休憩
16:40 - 17:00 総括コメント
コメンテイター:崔境眞
17:00 - 17:30 ディスカッション
17:30 - 17:40 閉会
主催:科学研究費補助金基盤研究(A)「仏教学デジタル知識基盤の継承と発展」
(研究代表者:下田正弘)