趣旨
教育環境のデザイン分科会(DEE)にはさまざまな関心をもつ研究者が集っています。
DEEは日本認知科学会の分科会のひとつです。
DEE会員の方にご自身の関心やお薦めの文献などを寄せていただきました。交流のきっかけや研究の参考としてご活用ください。
DEEには記載された方のほかにも多数の会員がいらっしゃいます。会員でない方は、お気軽にDEEのMLにご参加ください。
氏名:有元典文
所属:横浜国立大学教育学部
専門分野:教育心理学
研究テーマ:発達環境のデザイン、チームビルディング、教員養成
関心・お薦めの文献など:学校の先生方・児童生徒たちと、またさまざまな学習場面の参加者と共同で、皆がたがいの発達を支え合う学習環境のデザインに取り組んでいます。即興演劇(インプロ)に興味津々。 お読み頂いて、ぜひ対話したい主著は、2018年度センター試験国語第1問に出題され、試験監督中に気付きぶっ魂消た「デザインドリアリティ―集合的達成の心理学」(有元典文, 岡部大介、北樹出版、2013)、「コミュニティ・オブ・クリエイティビティ ーひらめきの生まれるところ」(奥村高明・有元典文・阿部慶賀 (編著)、日本文教出版、2022)など。皆さんと対話できる日を楽しみにしています。
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氏名:石田喜美
所属:横浜国立大学教育学部
専門分野:国語教育・読書教育・リテラシー教育
研究テーマ:学校外で生じるさまざまな遊び/学びと学校教育との接合
関心・お薦めの文献など:
【マンガ】
・瀬野反人『ヘテロゲニア・リンギスティコ~異種族言語学入門~』:ファンタジー世界を言語学(者)的視点で観察しまくるギャグ漫画。
・ずいの(著)・系山冏(漫画)『税金で買った本』:図書館を舞台としたお仕事漫画です。本好き・図書館好きヤンキーの男子高生が、図書館でアルバイトをし始めるという設定で、図書館の「当たり前」をひとつひとつ可視化していく。
【ゲーム】
・「たほいや」「図書館たほいや」:『広辞苑』を用いる「たほいや」と、あらゆる辞書・事典を用いる「図書館たほいや」( https://librarytahoiya.wixsite.com/toppage )、どちらもお勧め。
・TRPG「ダイアレクト」:危機言語の専門家も監修しながら創り上げられたTRPG。閉じられたコミュニティの中で言語が生まれ、消滅する様を体験し見届けることができるゲーム。https://www.togaru.online/100works (#11 にレビュー掲載)
字数が足らないので、マンガとゲームのみご紹介しました。書籍や映画・アニメ系はたぶん他の方とも重なるので割愛します。
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氏名:伊藤崇
所属:北海道大学大学院教育学研究院
専門分野:発達心理学,教育心理学
研究テーマ:幼児期から児童期にかけての子どものコミュニケーション
関心・お薦めの文献など:現在は,家庭において子どもがデジタルテクノロジーをどのように利用しているのかに関心があります。様々な家庭にお願いをして,子どもの日常生活の風景をビデオに撮影してもらった映像を分析している最中です。
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氏名:岡部大介
所属:東京都市大学メディア情報学部
専門分野:認知科学,質的心理学
研究テーマ:日常の創造的活動,文化的で共愉的な実践,ファンカルチャー,フィールドワーク
関心・お薦めの文献など:次の文献は,行動主義から状況的認知とその後について読み解く上でおすすめです.
佐伯胖.(2014).そもそも「学ぶ」とはどういうことか:正統的周辺参加論の前と後.組織科学,48巻2号,pp. 38-49.リンク
https://www.jstage.jst.go.jp/article/soshikikagaku/48/2/48_38/_pdf/-char/ja
『介護する身体』(細馬宏通,2016)は,日常的ないとなみをふちどり,彩るための面白い様式をあたえてくれます.
『デザインドリアリティ[増補版]―集合的達成の心理学』(有元典文,岡部大介,北樹出版,2013),『ファンカルチャーのデザイン―彼女らはいかに学び,創り,「推す」のか―』(岡部大介,共立出版,2021)を買ったり借りたりして読んでもらえたら激しく嬉しいです.
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氏名:岸磨貴子
所属:明治大学
専門分野:教育工学(学習環境デザイン/教育メディア/アートベース・リサーチ)と多文化共生(パフォーマンスアプローチ心理学)
研究テーマ:アート的表現を通した文化的越境および学習・発達の「生成」のデザイン
関心・お薦めの文献など:
◯遊ぶヴィゴツキー: 生成の心理学へ
◯「知らない」のパフォーマンスが未来を創る―知識偏重社会への警鐘
◯革命のヴィゴツキー―もうひとつの「発達の最近接領域」理論
◯パフォーマンス・アプローチ心理学—自然科学から心のアートへ
◯パフォーマンス心理学入門—共生と発達のアート
これらの書籍は、ロイスホルツマン博士が執筆したもので、伝統的な心理学的な社会を批判的に捉えながらも、それを超えていくために、パフォーマンス・アプローチから、共に生きる(共生)とは何か、どういうプロセスで生成されるのかについて考えるきっかけとなる。
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氏名:郡司菜津美
所属:国士舘大学文学部教育学科
専門分野:教育心理学
研究テーマ:発達環境デザイン、性教育指導、教員養成
関心・お薦めの文献など:私のバイブル:「デザインドリアリティ―集合的達成の心理学」(有元典文, 岡部大介、北樹出版、2013)
性教育のできる教員の養成に力を入れています。性は身体と文化のちょうど間にあります。子供達が性について自己決定し、幸せな未来を築いていくための「まだない問いと答え」を一緒に考えていきたいです。
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氏名:菅井 篤
所属:静岡福祉大学
専門分野:教育心理学
研究テーマ:教育方法論 アクティブ・ラーニング 国際バカロレア教育 国語教育
関心・お薦めの文献など:小学校教員として、アクティブ・ラーニングや国際バカロレア教育を研究したのちに、現在は、大学教員として、幼小教員養成に従事しています。
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氏名:土倉英志
所属:法政大学社会学部
専門分野:社会心理学、認知科学、質的心理学
研究テーマ:創造性・創作活動、経験/創造による学習、コミュニティデザイン
関心・お薦めの文献など:
人びとが文化を生み出したり、継承したりする仕組みに関心があります。近年は、コミュニティカフェや商店街など、人びとが集い、つながりをはぐくむきっかけとなる場に注目しています。主にフィールド研究や実践研究といった手法を用いています。特に、人びとが実際に取りくんでいることに、その水準でかかわり、ともに変わっていくことに関心を寄せる実践研究という手法は、さらに検討する価値のある重要な方法論だと考えており、その方法論的な検討も進めています。
お薦めしたい文献はたくさんありますが、近年では「越境する認知科学」シリーズ(共立出版)がユニークだと思います。なかでも、『大人につきあう子どもたち』(伊藤崇,2020)、『ファンカルチャーのデザイン』(岡部大介,2021)は、人びとのいとなみにどんなふうに迫ることができるのかを具体的にみせてくれる点でおすすめです。また、『想起-過去に接近する方法』(森直久,2022,東京大学出版会)も関心のある現象への迫り方を考えさせてくれる点でお薦めです。
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氏名:藤森裕紀
所属:東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科
専門分野:教育心理学
研究テーマ:発達環境のデザイン、省察的実践、授業改善、教員養成
関心・お薦めの文献など:
『デザインドリアリティ[増補版]―集合的達成の心理学』(有元典文・岡部大介,北樹出版,2013)…心理学や研究を好きになるきっかけとなった本です。
『質的心理学辞典』(能智正博・香川秀太・川島大輔・サトウタツヤ・柴山真琴・鈴木聡志・藤江康彦,新曜社,2018)…何かを調べる際はとりあえずこの本を初めに見ることが多いです。
『大人につきあう子どもたち: 子育てへの文化歴史的アプローチ (越境する認知科学)』(伊藤 崇,共立出版,2020)…大人と子供の共同が丁寧に描かれていて、個人的にお気に入りの本です。
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氏名:美馬のゆり
所属:公立はこだて未来大学
専門分野:学習科学、教育工学、サイエンス・コミュニケーション
研究テーマ:学習環境デザイン
関心・お薦めの文献など:日本国内では、経済の衰退、人口減少と高齢化が進んでいます。世界に目を向ければ、気候変動、経済・社会格差の拡大、世界的な政治情勢の不安定化が進んでいます。私はコンピュータサイエンスと認知心理学、教育学の学術的背景から長年にわたり、人工知能(AI) やロボットと共生する時代に必要な知識やスキルなどの学習内容とその学習方法について研究してきました。また2021年秋まで1年間カリフォルニア大学バークレー校のCenter for Human-Compatible AI (CHAI)に客員研究員として滞在していました。AIが急速に私たちの生活に入り始めた今、人々が共に生きていく公正な社会の実現に向けて、私たちにはできることがたくさんありそうです。これまでの経験や研究を土台にしながら、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。
氏名:茂呂雄二
所属:東京成徳大学
専門分野:パフォーマンス・アプローチ心理学
研究テーマ:パフォーマンス・アプローチ心理学の開拓・方法論の整備
関心・お薦めの文献など:
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リンク
日本認知科学会 教育環境のデザイン分科会(DEE)
(https://www.jcss.gr.jp/branch/sig_dee.html)(http://sigdee.net/)
日本認知科学会(https://www.jcss.gr.jp/ )
トップの画像はフリー素材のillustAC(K-factory)のイラストです
更新履歴・備考(2023/4/11公開情報に適宜加筆修正)
情報掲載者のみなさまの許可を得て、2025年9月以降も公開を継続することになりました。また、2025年9月以降はサイトの管理をDEE主査の伊藤先生、事務局の城間先生にご担当いただくことになりました。(2025/08/18)
2023年6月中旬まで、Googleフォームを通じて、情報を募集します
7月に、サイトに情報をアップする予定です(6/19アップし、公開しました)
サイトは、2025年8月まで公開する予定です
コメントを寄せていただいているDEE会員の方で、情報を修正したい、公開をとりやめたい、という方は土倉までご連絡ください。