先日、同じ本を分担して読み、意見を交わし合う「輪読会」を開催しました。
今回は5名の方にお集まりいただきました。
前回の開催時、全9章を読み進める予定が、熱い議論の末に第5章でタイムアップ。
「どうせなら最後まで深掘りしよう!」ということで、急遽「パート2」を企画したものです。
テーマ本は、中島武史著『ろう教育と「ことば」の社会言語学』(生活書院)。
後半戦となる第6章から第9章にかけて、どのような内容だったかをまとめてご報告します。
第6章:バイリンガルろう教育の理想と現実
手話と自国語の両方を習得し、豊かなアイデンティティを育む「バイリンガルろう教育」の可能性について考えました。日本での普及を阻む教員の手話習得負担や、人事異動による専門性の断絶といった、教育現場が抱える構造的な課題が浮き彫りとなりました。
第7・8章:「リテラシー」という壁を問い直す
社会参加の条件として日本語の読み書き能力を求める「機能的リテラシー」観が、いかに聴者基準で構築されているかを議論しました。リテラシーによる排除は個人の責任ではなく「社会側の問題」です。点字やルビ付き文章など、多様な形態を認める「情報のユニバーサルデザイン」の必要性を改めて認識しました。
第9章:寄り添う教育、生きやすい社会へ
ろう者が筆談などでコミュニケーションを図る際、会話の速度や表現の壁にどれほどの心理的負荷を感じているか。周囲が簡潔な表現を心がけるといった歩み寄りの大切さや、聴者基準の価値観を脱し、一人ひとりに寄り添う教育への転換が、ろう児の「生きやすさ」に直結することを学びました。
本をきっかけに、今の社会や教育のあり方を問い直す、非常に濃密で有意義な時間となりました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!
イベント概要
「ろう教育の「今」を共に読み解きませんか? 」
11月に開催し、熱い議論を交わした中島武史先生著『ろう教育と「ことば」の社会言語学』の輪読会。好評につき、年明けに第2弾を開催いたします!
前回の参加者はもちろん、今回が初参加という方も大歓迎です!
📖 テーマ本
中島武史先生の 『ろう教育と「ことば」の社会言語学』
(出版社:生活書院、3,300円)
DeafMAPに1冊あります。ご希望の方はお貸ししますのでお問い合わせください。
📖 開催情報
日 時 : 2026年1月17日(土) 14:00~16:00
会 場 : 大阪市立総合生涯学習センター
参加費 : 500円 (学生の方は割引価格250円😉)
定 員 : 10名
内 容 : 第6章~第9章を中心に、各自の関心に沿って意見交換を行います。
・ お申込み時に、特に関心のある章をお知らせください。
・ 前回の様子はこちらの活動報告からご覧いただけます。