2025.3.15 手話 de 読書会 3月
2025.3.15 手話 de 読書会 3月
テーマ 「あなたのイチオシ写真集を教えてください。」
参加者5名
写真集はいろんなカタチがあります。
それ自体がインテリアになるような立派な装丁のもの
美しい風景や自然美を切り取った画集のようなもの
また社会の事実を伝えようとする報道写真集もあります。
あなたの心を揺さぶられた写真集を持ってきて紹介しあいました。
参加者から持ち寄った写真集
読書会の一風景
Kさんの紹介
AIとカラー化した写真でよみがえる 戦前・戦争
著者 庭田杏珠×渡邉英徳
出版社 光文社新書
厳密には写真集ではないが、写真のもつ力を感じさせてくれる本として取り上げた。過去のモノクロ写真を最新の技術でカラー化するプロジェクトにより、日本の戦前・戦争の様々な写真がカラー化されている。当初はなんでわざわざそんなことを?と思ったが、実際にカラー化された写真を見ると、思わぬ驚きがあった。見慣れた白黒写真をカラーで見ることでその時代が自分の今と地続きになっているのだと感覚的に理解できるのである。遠い時代、過去の歴史だと思っていたのが、当時の空気感を含めて自分とつながるのだ。懐かしさを感じる一方、決してあの時代が過去ではなく未来にも連なっているという恐ろしさが立ち上ってくる。ぜひ手に取って眺めて欲しい。
白簱史朗の山
著者 白簱史朗
出版社 山と渓谷社
日本を代表する山岳写真家・白籏史朗氏の集大成。大判本のページをめくると、北アルプス、富士山、ヨーロッパアルプス、ヒマラヤ・・・様々な山岳の雄姿が目に飛び込んでくる。山をかじった者としては、これだけの写真を撮るのに、どれだけ寒さに震えながら何日も待っただろう?この晴れ間を迎えるのに同じ山にいったい何度通っただろう?とあれこれ氏の労苦に思いをはせる。険しい岩の尖鋒から朝日がきらめき、光が岩肌をなめる。真っ白な斜面の雪肌に微妙な陰影が波打っている。それぞれの作品が、息を呑むほど美しい。そうしてまだ見ぬ山々に見る人の心は飛んでゆく。そんな至福の時間を約束してくれる写真集である。
Aさんの紹介
空からのバリ島(1994年出版)
写真 R.Ian.Lloyd、文 Joseph.R.Yogerst、キャプション Julia Clerk、翻訳 Tesh Nishida
出版社 R.Ian.Lloyd Products
1997年、初めてインドネシアを訪れたころに現地で買ったもの。
インターネットが普及していなかった当時、バリ島の航空写真が珍しくて民宿のスタッフと一緒に食い入るように眺めた。
田園や海の遠景は今とあまり変わらないが、写真の中の素朴な空港は、今では関空並みの大きな空港になっている。
海に浮かぶ無数の舟に施された魔除けの彫刻は、今はもう見られない。
経済成長目覚ましいインドネシアの変遷を振り返り、懐かしい気持ちにさせられる写真集。
BEFORE THEY PASS AWAY -彼らがいなくなる前に-(2016年出版)
著者 ジミー・ネルソン 翻訳 神長倉 伸義
出版社 パイインターナショナル
"写真家ジミー・ネルソンが世界各地の少数民族を撮影した写真集。
彼らのファッションがとにかくカッコイイ…。
インドネシアの国章が印刷された文書を額装したものを、アクセサリーみたいに腕に着けている人が個人的には気になる。
Mさんの紹介
①
②
①「ターシャ.テューダーのガーデン」
②「ベニシアのハーブ便り」
著者
①トーヴァ.マーティン
②ベニシア.スタンリー.スミス
出版社
①文藝春秋
②世界文化社
"豊かな自然を切り取った写真どれを見ても、心が洗われるような新鮮な気持ちで眺められる写真集です。
日々の暮らしや生き方に少なからずも影響を受けたといっても過言ではないと思います。
Nさんの紹介
ナディア・コマネチ写真集
著者不明
出版社 株式会社ベースボール・マガジン社
1976年7月カナダ・モントリオール五輪で女子体操競技で、14歳で出場し史上初7回の10点満点を出し、「白い妖精」のニックネームで人気者になったナディア・コマネチの、モントリオール五輪での演技やコーチ、家族などの写真が収められている。
また、当時のチャウシェスク大統領から社会主義労働英雄賞を受賞した時の写真もあり、同僚のウングレアヌと2人合わせて8個のメダルを胸に健闘を讃え合ったシーンもある。
モントリオール五輪から2年後の1978年10月20日に発行された。
写真を通じて、彼女の動きの一瞬を捕えることは、雷の光を写真で捕えようとするようなもので、そのくらい難しい。しかし雷を写すことは単に露出の問題であり、彼女の場合はそういうわけにはいかない。その一瞬が大切であり、すぐ消え去ってしまう時間の特別な一瞬であるから。
この写真集は、ナディア選手の持つ完璧な技術と、たまらなくチャーミングなその人柄の秘密を一緒に探り出すためにあるのです。
当時、高校生でやっとの思いで入手出来た時は本当に感動!家宝です(*^^*)
夏目雅子写真集(2001年3月26日発行)
撮影 秋山庄太郎、池谷朗、大倉舜二、沢渡朔、長友健二、藤井秀樹
出版社 株式会社角川書店
浮かんでは消えて行った人気タレントは無数にいても、原節子から吉永小百合まで20世紀のこの国に現れた、印象に残り伝説で語られる女優は指折り数えても多くはない。
夏目雅子は、早く逝ったがために伝説化されたのではなく、生きているうちすでに伝説の大女優であった。
”夏目雅子”鮮烈なデビューからわずか10年、脚光を浴びつつ逝った。
生きていたら間違いなく、円熟した大女優に育っていたに違いない。
雅子の母のコメントの一節を抜粋
「不思議なものですね。女優・夏目雅子の誕生に頑なに反対したのはこのママだったのですから。ママは自分でも認めるけれどガンコよ。でも、あなたも相当にガンコでした。どうしても女優になりたいと言って、結局ママがじゃ自由になさいと折れました。でも自由にするということはすべての責任を自分で負うことになるのよ、大変なことなのよと念を押したとき、あなたは分かりましたときっぱり言ったわ。
(中略) 十年間という限られた歳月でしたが、あなたはずっと今まで言う自己責任という言葉を守りながら、外では女優・夏目雅子、家では小達 (西山) 雅子を演じてきました。その想い出のシーンの幾つかはこの写真集にも活き活きと写し出されています。」
芯のある、根性もある、きっと神から授けられた天性の才能を持つ独特のオーラを持ち合わせた彼女。本当に忘れられない、強烈な印象を与えてくれた好きな女優でした。
Hさんの紹介
アメリカのろう者の歴史 写真でみる<ろうコミュニティ>の200年(Through Deaf Eyes:A Photographic History of an American Community)
著者 ダグラス・C・ベイントン、ジャック・R・ギャノン、ジーン・リンドキスト・バーギー
監訳 松藤みどり 訳 西川美樹
出版社 明石書店
「ろう者の目から見た歴史」はアメリカ合衆国のろう者の生活をテーマにした展覧会で、おもにギャローデット大学図書館書庫が所蔵する膨大な資料をもとに、ほぼ200年にわたる合衆国のろうの歴史を描き出した。また、ドキュメンタリー番組として全米に放映された。それらの内容をまとめたものが本書である。
10年ほど前に購入したが積読になっていた。今回の読書会開催をきっかけに重い腰をあげて読んだ。アメリカにおけるろうコミュニティや歴史を学べるだけでなく、アメリカ社会というものを垣間見ることができる。また日本におけるろうコミュニティや歴史と対比しながら読むのも面白い。値段が10000円と高いがアメリカにおけるろうコミュニティや歴史を学びたい人にはお勧めしたい。
※ 本の表紙は出版社の掲載許可をいただいたもののみ掲載しています。
開催概要
※ 都合により延期になった1月の読書会(1/25)と同じ内容です。
写真集はいろんなカタチがあります。
それ自体がインテリアになるような立派な装丁のもの
美しい風景や自然美を切り取った画集のようなもの
また社会の事実を伝えようとする報道写真集もあります。
あなたの心を揺さぶられた1冊を紹介しませんか?
・写真集はできればご持参ください。お手元にないときは、表紙などのデータを
事前にお知らせください。プロジェクターで紹介ができます。
・特にないがみんなの写真集を見たい、という方も大歓迎です。
時間 : 13時30分~15時30分
場所 : 大阪市立総合生涯学習センター (大阪駅前第2ビル5階)
参加費 : 500円