東京大学 駒場キャンパス 数理科学研究科棟 002講義室
浅尾泰彦(福岡大学),浅野知紘(京都大学),池祐一(東京大学),宇田智紀(富山大学),小川将輝(東北大学),瀧脇迪哲(京都大学),西川直輝(東京大学),Mihalache Serban Matei(東京大学),前原一満(九州大学),狩野隼輔(東北大学),藤田信行(富山大学)
2025-05-08(木)
9:00--12:00 フリーディスカッション
14:00--15:00 前原一満:離散接続ラプラシアンで探るデータ多様体の幾何構造
15:00--17:00 ディスカッション
2025-05-09(金)
10:00--11:00 狩野隼輔:マグニチュードホモロジーによる因果解析手法の提案
15:00--17:00 ディスカッション
14:00--15:00 西川直輝:位相的データ解析の機械学習への応用
15:00--17:00 ディスカッション
前原一満(九州大学)
離散接続ラプラシアンで探るデータ多様体の幾何構造
我々は、シングルセル・データのサンプリング情報から高次元ベクトル場を再構築するソフトウェア ddHodge(https://github.com/kazumits/ddHodge.jl)を開発した。本手法では、局所的主成分分析に基づき「データ多様体」を推定し、その上の近似的ダイナミクスを再構築する独自の次元削減アプローチを採用している。特に、曲がった空間上での平滑化を実現するため設計した離散接続ラプラシアンのスペクトルを解析することで、通常直接見ることのできない高次元データの形状情報にアクセスできる可能性を見出した。本講演では、これらの数理的トピックを紹介するとともに、生命科学データ解析への応用展開について議論する。
狩野隼輔(東北大学)
マグニチュードホモロジーによる因果解析手法の提案
統計的因果推論方法の一つとして、directLiNGAMと呼ばれるアルゴリズムがあり、これは行列データに対して「因果グラフ」と呼ばれる実数重み付きのDAGを返す。富士通開発の説明可能AI(Wide Learning)は、推論の説明として重要な因果関係の列挙を行うが、それぞれは何らかの条件を満たす部分データセットとみなすことができる。これにより、大量の因果グラフを得ることができる。本講演ではこれらの因果グラフの解析をマグニチュードホモロジーの変種を用いることで行い、大まかな分類を行う手法について解説する。
西川直輝(東京大学)
位相的データ解析の機械学習への応用
機械学習分野では,位相的データ解析によって得られるトポロジー情報を活用する研究が進んでいる.特に近年では,トポロジー情報を機械学習の特徴量として利用するだけでなく,位相的データ解析を損失関数に組み込んで機械学習モジュールの1つとして用いる手法が活発に研究されている.本講演では,はじめに機械学習の枠組みや基本的な手法について導入したのち,上述した位相的データ解析の機械学習への応用を概説する.
九州大学 伊都キャンパス W1-D-414 IMIコンファレンスルーム(ウエスト1号館D棟4階)
浅尾泰彦(福岡大学),浅野知紘(京都大学),池祐一(九州大学),宇田智紀(富山大学),小川将輝(東北大学),瀧脇迪哲(京都大学),西川直輝(東京大学)
10:00--10:30 池 祐一:トポロジー班の研究構想とこれまでの研究について
10:40--11:10 浅尾泰彦:マグニチュードについて
11:20--11:50 西川直輝:トポロジー的損失関数を用いた解析について
13:30--14:00 浅野知紘:層の応用について
14:10--14:40 瀧脇迪哲:層とパーシステントホモロジーについて
14:50--15:20 宇田智紀:トポロジーおよび最適輸送を用いた解析について
15:30--16:00 小川将輝:トポロジー解析について
16:00--20:00 継続議論