脳と心のデータサイエンス研究会
Society for Brain and Mind Data Science
Society for Brain and Mind Data Science
「計算論的精神医学研究会」は、2026年度より「脳と心のデータサイエンス研究会」へ改称いたしました。
研究会の目的と活動内容
脳と心のデータサイエンス研究会(旧:計算論的精神医学研究会)は、意思決定、感情、動機づけ、学習といった人間の心理・行動過程、ならびにこころの健康とその背景にある心理的・神経的メカニズムに関する研究を対象とし、計算論的モデリング、機械学習、データサイエンス等の方法を通じて、脳と心の理解を深めるとともに、予測、評価、早期支援、社会実装へとつながる知見と方法論の発展を目指しています。
具体的には、価値に基づく意思決定、強化学習、ベイズモデリング等の計算論的枠組みを用い、行動実験、質問紙調査、臨床疫学、神経活動などの多様なデータから人間の行動や心的過程を理解する研究に加え、機械学習やデータサイエンスの手法を活用して、予測、分類、個人差の理解、個別化支援へと展開する研究を広く含んでいます。
本研究会は、このような理論駆動型研究からデータ駆動型研究までを広く視野に入れた研究の発展を支えるとともに、心理学、神経科学、精神医学、情報科学など複数領域の研究者が知見を共有し、分野横断的な研究交流を促進する場を形成することを目的としています。さらに、研究成果の積極的な発信、若手研究者の育成、新たな共同研究の創出を通じて、脳と心の理解に関する学際的研究の発展に寄与することを目指しています。
設立の背景とこれまでの歩み
近年、欧米では、認知科学や行動経済学に基づく数理モデルや計算論的モデリングを用いた理論駆動型アプローチと、機械学習や統計解析を活用したデータ駆動型アプローチの両輪により、脳と心を対象とする研究が急速に発展しています。とりわけ、計算論的モデリングとデータサイエンスを組み合わせることで、人間行動や精神機能の理解を深めるだけでなく、予測、分類、個別化支援など実社会への応用につながる研究も進みつつあり、心理学、神経科学、精神医学をはじめとする幅広い分野で大きな期待が寄せられています。
一方、日本国内においては、このような計算論的研究およびデータサイエンスを主軸とする研究コミュニティや学際的ネットワークはいまだ十分に整備されていません。本研究会は、日本心理学会の正式な研究会として、当該分野で活躍する研究者を中心とした研究ネットワークを構築し、継続的な研究交流と情報発信を通じて、国内における当該研究領域の発展を推進する場として機能することが期待されています。
これまでに開催した3回の研究会では、当該分野の第一線で活躍する研究者による特別講演、教育講演、シンポジウムに加え、学部生・大学院生を含む若手研究者による一般口頭発表も実施してきました。また、研究発表に加えて、研究相談や意見交換の機会を設けることで、研究アイデアの共有や新たな共同研究の可能性について活発な議論を重ねてきました。さらに、2024年7月に福岡で開催されたNeuro2024においては、英語による企画シンポジウムを主催し、国際的な情報発信にも取り組みました。これらの集会には、心理学、神経科学、情報科学、精神医学など多様な分野から延べ250名を超える参加者が集い、分野横断的な議論とネットワーキングが活発に行われてきました。
今後も本研究会は、データサイエンス、機械学習、計算論的モデリング等の学際的知見と技術を融合しながら、新たな研究領域の発展と国際的プレゼンスの向上に寄与することが期待されています。さらに、精神科領域に限らず、より広く心理学領域の研究者・実践家にも参加しやすい開かれた研究交流の場とするため、2026年度より、「計算論的精神医学研究会(Society for Computational Psychiatry)」から「脳と心のデータサイエンス研究会(Society for Brain and Mind Data Science)」へ名称を変更し、活動の一層の発展と裾野の拡大を図る予定です。
Copyright @ 脳と心のデータサイエンス研究会(旧:計算論的精神医学研究会) 2023-2026