1990 年代、京都大学基礎物理学研究所を中心に活発に展開された「複雑系」研究は、非線形性、自己組織化、創発、臨界現象 といったキーワードを軸に、物理学・生物学・計算科学・社会科学の境界を越える新たな知の地平を切り拓きました。
あれから 30 年近くが経ち、深層学習をはじめとする AI 技術の爆発的発展とともに、われわれの「複雑さ」へのまなざしも変容しつつあります。とりわけ、巨大なパラメータ空間の中で進化する機械学習モデル群は、かつて複雑系で議論された「創発」や「適 応」「スケーリング則」といった概念を再定義しつつあり、さらには自然や生命と機械との境界までも曖昧にし始めています。 また、モデル同士が相互作用し、新たな秩序や振る舞いを生む「AI 集団」や「自律型エージェント」の登場は、まさに複雑系科学が目指していた問いの現代的再来とも言えるでしょう。
本研究会では、こうした技術的・理論的状況を背景に、「いま、あらためて複雑系とは何か?」を問うことを目的とします。 1990 年代の研究会を知る世代と、現在の AI・生命科学・システム理論に携わる新しい世代が交差し、知の再接続と再構築が 生まれる場となることを目指します。
京大基礎物理研究所
12/17-19 (3日間)
多賀厳太郎(東大)、國吉康夫(東大)、吉田正俊(北大)、郡司ペギオ幸夫(早稲田)、谷淳(OIST)、藤井直敬(デジハリ大)、岡ノ谷一夫(帝京大)、橋本幸士(京大)
若手による口頭発表を募集します。希望される方は、Abstract(pdf、フォーマット自由)を以下のGoogle Formから投稿ください。(締め切り 10/31)
口頭発表の応募は締め切りました。(応募いただいた方には11/7までに連絡いたします。)
また、聴講の参加登録について近日中に開始予定です。
TBA
池上高志 (東京大学)
茂木健一郎 (Sony CSL, 東京大学)
小島大樹 (東京大学)
丸山典弘 (東京大学)
升森敦士 (東京大学)
問い合わせ:小島大樹 (kojima [AT] sacral.c.u-tokyo.ac.jp)