Display P3プロファイルについて
Display P3プロファイルについて
iPhoneや最近のデジカメの写真データを見ると、「Display P3」プロファイルが埋め込まれていることがあります。
これは2022年1月1日付けで制定されたRGB用のICCプロファイルで、カメラマンの間ではAdobeRGBに変わるものとして使用されているようです。最近のPhotoshopにはすでに同梱されていて、プログラムと一緒にインストールされますが、原本を入手する場合は、ここから入手できます。詳細な仕様も記述されています。
Display P3
AdobeRGB
色域の比較
これらの画像は、ProfaileEditor5.0のツールを使って作成しました。
AdobeRGBよりDisplay P3の方が赤系統の色域が広いようです。
この表から分かることは、AdobeRGBと比較して、R=255近辺で、鮮やかな赤が表現でき、G=255近辺では黄色の成分が鮮やかになり、結果的に鮮やかな緑が表現できる、と言うことでしょうか。ブルーあたりはあまり差はないようです。
デザイナーの対応
最終成果物が印刷の場合で、最終的にCMYK4色の印刷の場合は、AdobeRGBやsRGBの場合と同様にCMYK変換して使用することになります。
印刷であっても、緑のインキなどを使用する印刷の場合は、印刷会社と相談してRGBのまま入稿することもありです。
最終成果物が、インターネットでの広告などの場合は、プロファイルを埋め込んだまま、とするのが望ましいと思われますが、表示装置がカラーマネジメント非対応で、sRGB仕様の場合などはsRGBにプロファイル変換して納品するべきでしょう。
参考 ProfileInspectorで見ると次のように表示されます。ProfileInspectorは、「デバイスリンクの作成」のページで紹介しています。