ポットキャスト"ちがうあなのむじな" は
武蔵野美術大学大学院造形構想研究科CLコースのメンバーが
美術とデザインの力で社会に空いた穴を見つけてあれやこれや話す番組です
アーティスト・コレクティブ 穴_ana
武蔵野美術大学大学院の同期生4名(ミヤ、OK、萌子、ナオ)で結成したアーティスト・コレクティブ。リサーチに基づく作品制作により、フィクションと現実を行き来して、社会にいろいろな穴をあけていく
#4 奈良合宿 で紹介した作品
木庭(2025)
Collective work
「漂流して“心理的地図”をつくる」 〜 目的や効率からいったん離れ、奈良の街を徘徊する。ギー・ドゥボールの心理地理学にならい、経済的・制度的な地図ではなく、歩行のなかで生じる情動(惹かれる/避けたくなる/落ち着く/ざわつく等)を手掛かりに街を読み直し、各自の“心理的地図”をつくる試み。
3人が奈良の街を目的なく「漂流」し、各自が感じた情動の断片(言葉・写真・ドローイング)を持ち寄って統合した心理的地図を、庭に立体化した作品である。京都とは異なる古都の肌理や、鹿との共生がつくる距離感のなかで揺れ動く内的感情を、古材の積層と配置へ置き換える。点在する木片はランドマークではなく、3人の心理の痕跡であり、観る者の回遊によって地図が再び立ち上がる。
#2 こんには、穴です(後編) で紹介した作品
2025 制作 まるちゃん
#1こんにちは、穴です(編) で紹介した作品
ー痕跡/境界/情報ー(2025)
Collective work
一枚のスナップ写真からフィクションを立ち上がらせるインスタレーション。道端に落ちていた玩具のナイフを見かけて撮影した過去のスナップ写真をメンバーにシャアし、各々が想起したフィクションを作品にして持ち寄り、それらを集積したインスタレーション。一枚の写真に写る「ナイフの落ちた路上」から、3人がそれぞれ異なる物語を立ち上げ、その断片を空間に持ち寄って“ひとつの出来事”として統合した。原寸大の壁は舞台を移植し、鮮やかなスライムは正体不明の痕跡を生成し、白紙化され踏みつけられたゴシップ誌は語り/抹消の装置を露わにする。観客は断片をつなぎ合わせるたびに別の真相を想像し、「出来事」が起きたことではなく語られ方によって成立することを体感する。ひとつの世界は、多数の見方と物語の重なり、そして統合=編集によってできている。
殺したのか? 殺されたのか? どちらが加害者で、どちらが被害者なのか? 人なのか、人ではないのか?
各々が持ち込んだ視点の掛け合わせにより、視点の固定を許さない。
起点のスナップ写真
2026 NPO 穴研究所