10月9日体育の日,昨年暮に開通した県道28号線(阿蘇熊本空港から俵山トンネルを抜けて南阿蘇に通じる)を通り,俵山西麓で開催されているコスモス祭りを見物に行った.この日は,台風のため一ヶ月間延期されていた藤崎八幡宮秋季大祭の神幸行列が行われたため,阿蘇方面への行楽は少ないだろうと思ったが,予想に反し観光スポットは多くの人で賑わっていた.地震で決壊した大切畑ダムを迂回する村道に入る信号では渋滞が発生していた.俵山交流館の駐車場やレストランも満杯で,地元食材を使った「だご汁定食」にありつくには都会並みの順番待ちをよぎなくされた.
レストラン入口の壁に本震で止まった時計が掛けてあった.地震後1年近く空港近くの仮設店舗で営業していた「萌の里」も元の場所で営業を再開し,元気を取り戻していた.五月にポピーを見に来たときよりも活気があり,レストランや道の駅で働いている地元の人達の生き生きとした姿が印象的だった.
迂回路からは激震により倒壊した家屋等は見ることはできないが,道路の通行止,工事専用道路等の表示板,水のないダムや仮設住宅の様子から地震前に戻るには,かなりの時間が必要であることをあらためて実感させられた.