・検査の種類　

臨床検査には、身体から採取した血液や尿などの成分を調べる”検体検査”、身体の情報を直接調べる”生理機能検査”があります。

検体検査には、血液検査、尿一般検査、微生物学的検査や遺伝子検査などがあります。また生理機能検査には、心電図検査、エコー検査、肺機能検査や睡眠ポリグラフ検査などがあります。

・検査値の見方　

検査項目のひとつひとつに意味があり、それぞれ身体の状態を現しています。例えば血液検査では、血糖値は血液中の糖（グルコース）の量を、AST(GOT)は組織の障害を、ALT(GPT)は肝細胞の障害の状態を現しています。またHDLコレステロールは善玉コレステロールの量を、LDLコレステロールは悪玉コレステロールの値を現しています。

これらの数値は単独でも有用ですが、組み合わせて判断することで身体の状態を正しく判断することができます。心電図検査も同様で、心拍数や各種計測値の他に記録波形の形からも状態を判断することができるようになります。

・基準範囲（基準値）について　

健康診断などの結果表に、”L”、”H”、”A”、”B”、”C”、”D”などの記号が付くことがあります。これは決められた”基準範囲”を外れたときに付くマークです。基準範囲はおおむね健康である方の集団で、その中の約95%の範囲内としていることが多いようです。すなわち、健康であったもこの範囲を外れる方がおられる一方で、異常であってもこの範囲内に収まってしまう方もおられます。

数値に一喜一憂せずに、経時的な変化の度合いに注意することや、しっかりと体調に留意し身体と会話することをを心がけましょう。

・健康に活かす　

臨床検査値は、身体の状態を映し出す健康のバロメーターです。食事、運動や睡眠にこれを活かし、健康的に過ごす指針や目標とすることができます。しっかりと状態を把握し、健康の保持増進に活かしましょう。

・異常値の考え方　

自己判断、思い込み、結果を楽観視することは危険な場合もあります。生活習慣の改善でも変化がない、特に高値・低値であった、自覚症状がある、体調に変化があった、医師から注意を促されている などの場合は、躊躇せずすぐに医療機関を受診しましょう。

・健康情報　

当日はトピックス的な健康情報をお話しする場合もあります。民間療法のたぐいはお話しませんのでご了承ください。

・質疑応答・検査相談　

講習後に質疑応答や検査相談などを受け付けます。

等の内容を予定しています。

※会場により内容に多少の差異はあります。