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■国際海洋大学トライデントUN校

国際海洋大学トライデントUN校は、多国籍企業グループ『Trident Corp』により、「海洋開拓時代に生きる真の海洋人育成」を目的として、2028年に設立された海洋大学です。世界総人口が100億人を越えようとする今、地表の2/3を占める海洋の調和のとれた開発は急務です。本学は北太平洋上に浮かぶ人工島『トライデントUN』に置かれたキャンパスに、最先端の研究施設と世界トップレベルの教授陣を揃え、更に海洋調査実習船や深海探査艇を用いたフィールドワークを通じて、海洋の神秘の解明とその総合利用を模索していきます。

現在の学生数は約4000人。教授・研究員・技術員・事務員などが2000人程度在籍しています。国籍は日米両国が約6割を占め、その他EU、中国、台湾、韓国、オーストラリア、ASEAN、インドなどから多数の留学生が最新の海洋関連技術を学びに来ています。

2043年にノーベル経済学賞を受賞した陳羅臼博士の他、多くの英才を社会に輩出している本学の名声は、世界中に轟いています。

船舶工学コース

「造船設計分野」では、より効率の良い洋上船舶、潜水艦などの設計・建造などがテーマとなります。また「海洋建築学分野」では、このトライデントUNをはじめとするさまざまな大型海上構造物の設計・建造、および海中における水中構造物の研究を行います。 5年次の実習では、実際にオリュンポスの第三期工事現場における建築実習も行います。

航海科学コース

船舶乗組員を養成する「船員養成課程」と港湾管制官を養成する「管制要員養成課程」の2課程が設置されています。翼面効果艇や潜水船舶の運航量が増える現在、プログラミングなどの技能を必須です。なお本コースでは小型船舶免許から大型船の航海士資格まで取得できます。

海洋資源コース

海洋底に眠るマンガン、コバルトなどの鉱物資源やメタンハイドレードなどの探査を行う専門家を養成するコースです。実習では、北太平洋に設けられた実習鉱区での探査なども行います。

水産資源コース

世界人口が90億人を越えた現在、水産資源は人類の生命線を担っていると言っても過言ではありません。魚類を飼育する海底牧場の他、深海底の微小生物などに含まれる物質の研究・培養もこのコースの目玉です。

海洋環境コース

海洋環境の維持・管理は前世紀に比べて一層の比重を増しています。海洋へのゴミ・放射性物質などの不法投棄や、それに伴う海洋汚染への対策と、海洋への影響の調査・研究が強く求められています。

海洋文明コース

環太平洋文明圏をはじめ、人類の文化は常に「海」を媒介にして広がっていきました。本コースでは、世界中の海に残されたさまざまな文化の足跡を探り、またその発掘や保存に関する技術を学びます。

■トライデントUN校沿革

1999年7月 海上保安庁によりロス=ジャルディン諸島が再発見される。

2003年10月 オリュンポス計画発表。

2005年5月 ロス=ジャルディン諸島にトライデントUNの建造が決定する。

2008年2月 トライデントUN建造工事開始。

2013年9月 トライデントUN実働開始。

2023年12月 Trident Corp より国際海洋大学構想が発表される。

2026年1月 国際海洋大学トライデントUN校設立。

2028年5月 西海大学海洋学部と交換留学協定を締結。

2032年3月 アタリア島事件。海洋調査船「ナンタケットIII」が南太平洋アタリア島近海で海底火山の噴火に巻き込まれ遭難。

2043年11月 陳羅臼博士がノーベル経済学賞を受賞。

■海上都市トライデントUN

海上都市トライデントUNは、ロス=ジャルディン島を取り巻くように建設された、コーラル(珊瑚礁)型海上都市です。日米欧露中並びに国連が2003年に提唱した海洋開発研究都市計画により、2008年より建造がはじまりました。正式名称は『トライデントUN』ですが、一般的には計画名より『オリュンポス』と呼ばれることが多くあります。
2013年より一部の施設の稼働を開始し、現在では研究者、職員、学生とその家族が約3万人居住しています。
1500本の支柱と8000以上のフローティングエリアからなる洋上都市は、200年に一度の大型台風にも耐えられるよう設計されています。
2050年現在もまだ拡張工事は進められており、三期拡張工事の完成は2062年の予定になっています。
海面より上の部分は観光ブロックや居住ブロック、海面下には研究ブロックや学校ブロック、海洋牧場などが置かれています。
島内での移動は島の周りを一周しているモノレールと、ライトウォーク(電動二輪車)が主に使われ、一部では水上バイクや電気自動車などが用いられています。

■ロス=ジャルディン島

北緯21度40分・東経151度35分、だいたい南鳥島とマリアナ諸島のちょうど中間、南鳥島から西南に約210マイル(海里、約389km)、マリアナ諸島から東に約350マイル(約648km)以上離れた場所にある絶海の孤島。
1529年にスペインの探検家アルヴァロ・デ・サアヴェドラにより発見され、その後イギリスのマーシャル大佐によって再発見された後、幾度の探検隊の派遣にも関わらず、1999年に海上保安庁水路部により再発見されるまで『幻の島』と呼ばれておりました。
同年、日本政府は領有を宣言し、2002年に日本領に編入されています(行政区分は東京都小笠原郡)。
島は2つの山より成り立っており、渡り鳥の他同島固有の動植物がいくつか繁殖しています。
残念ながら1529年に報告された原住民については、その後全く確認されていません。