2022年11月27日に、医師や弁護士、教師などの有志メンバーが集まり、「地域枠医学生・医師を支援する会」(地域枠生支援の会)を設立しました。地域枠は医師の偏在対策として近年急速に増やされましたが、制度上様々な問題を抱えています。地域枠医学生や地域枠医師の中には、自治体や大学に相談しても解決できずに、自分のキャリアや人生を諦めてしまう人々がいます。当会は、そのような人達の声に個別に応えていたメンバーが集まって設立されました。
現在、地域枠制度に関する相談が次々と寄せられており、できる範囲でサポートしております。また、自治体や大学、厚生労働省に対してフィードバックを行い、地域枠制度が医学生や医師たちにとってより有意義な制度になるように働きかけていきます。
[2024/09/26 コラム]
2022年11月の当会設立から約2年経ち、これまで多くの地域枠医学生や地域枠医師、また保護者の方から御相談をいただいております。2024年9月現在、相談件数は相当数に上りますが、幸いなことに解決できた事例が多数出ております。
当会は、医師や弁護士、教育者が本業の傍ら行なっている原則ボランティアの組織ですので、相談が集中してしまうと面談まで時間がかかってしまうこともございます。その点、ご容赦ください。
解決策を考えるうえで重要になるのが「入学時の従事要件(や離脱条件)」です。ご相談の前に、まずはご自身の入学時の書類をご確認ください。お手元にない場合には、同級生で保管されている方を探すなどしてみてください。大学や自治体によっては、入学後に、後付けで条件を記載した確約書へのサインを求められている事例があります。地域枠要件を大学や自治体が「拡大解釈」をして適用しているような事例も見受けられます。後付け条件をもとに「不同意離脱」と言われても、専門医取得が出来なくなるわけではありません。
諦めてしまう前に、私たちにご相談ください。
相談のなかには、パワハラやアカハラといった人権侵害を伴うケースもあり、医療者への不信から医師の道を諦めてしまいそうな方や、大学や自治体との交渉に心が折れ、専門医の取得を諦め、保険医になることもやめて自費診療を選択しようとした方もいらっしゃいました。
医師不足の対策の一つとして地域枠があることからすると、大学側が地域枠生をそこまで追い詰めてしまうことは本末転倒であり残念な事態だと私たちは考えています。幸いなことに当会に相談していただいた多くの方は、希望が持てる解決策を見つけ踏みとどまっていただけました。
「医師としてwell beingな状態で働いて頂きたい」
というのが当会で活動するメンバーの共通の思いです。地域枠生であるがために自分の人生にとってネガティブな決断をしようとしている場合には、是非ご相談ください。
相談者様のお声は、当会メンバーが厚生労働省や日本専門医機構に要望としてお伝えし、改善できる点は改善していただいております。
引き続き地域枠制度が医学生や医師たちにとってより有意義な制度になるように働きかけも続けてまいります。
一人で悩まず、諦めず、私たちとともに、明るい未来を勝ち取りましょう!
[速報:2025/08/16 更新]
厚労省と文科省合同で、地域枠生の扱いについて、入学時の従事要件をしっかり確認して対処するようにという事務連絡にて大学に再度注意が促されました。(詳細は下記を参照)
[速報:2025/05/30 更新]
不同意離脱に際する研修先病院への補助金削減について:
地域枠生(※)以外の枠で入学された医学生が初期研修を受けるにあたり、大学が不同意であっても、研修先の補助金が削られることはなくなりました。
※地域枠生の定義は、「地域枠」、「地元出身者枠」、「大学独自枠」の定義を以下のとおり整理することとする。
なお、今後の臨時定員(地域枠)の増員にあたっては、以下で示す「地域枠」の定義を満たしていることを確認することとする。
1.地域枠の定義
(1)対象:地元出身者(一定期間当該都道府県に住所を有した者)もしくは全国より選抜する。
(2)選抜方法:別枠方式
(3)協議の場:地域医療対策協議会で協議の上、設定する。
【速報:2023/10/28 追記 2024/11/01 更新】
不同意離脱者に対する扱いについて:専門医機構と厚労省の見解
⑴ 専門医の取得について10月23日専門医機構から見解が出ました。その件に関してm3から質問状が送られ、10月27日に回答があり、当会でも一旦HPにUPしましたが、11月1日付けで訂正があり、
厚労省が示している離脱の許容条件として10項目がありますが、基本的にこの条件に当てはまっていれば、たとえ都道府県の事情により不同意離脱とされても当機構は専門医の取得は認めたいと考えています。
という一文は削除されました。ただし、専門医機構が専攻医の不利にならないように協議の場を設ける(大学や自治体側の問題で不同意とされた場合)というところは変わらないようです。
⑵ 厚労省から、大学と自治体向けに10月30日付けで事務連絡が出されました。そこでも、入学時の募集要項や従事要件で明示されていない離脱については、地域枠離脱に対して不同意と判断することについては慎重に検討すること、と明記されています。
詳細は以下の記事と添付文書をご確認ください。https://www.m3.com/news/iryoishin/1172207?fbclid=IwAR0S5OXkPpp3ZFc6Ri35uGtlv2pf3iPc4eIj-gdED3CpiKNpufqdiHDlBck
まず次の相談フォームにご記入ください。https://forms.gle/Z4H5rBkJQ5UYCNW79
フォームにご回答いただく上でGoogleアカウントが必要なので、Googleアカウントをご用意ください。できる限り速やかに返信させていただきます。お問い合わせ内容に応じて、医師・弁護士等が個別に対応いたします。面談が必要な場合は、まずオンライン面談を設定いたします。当会の相談は基本的にボランティアで行っておりますが、法的な問題で弁護士に正式に依頼するような案件では金銭が発生することがあります。すでに法的な対応をされている方で、当会を利用した方が金銭的に安く済むのではないかという理由で相談することはご遠慮ください。
返信がない場合は、地域枠生支援の会 事務局 (info.chikiwaku@gmail.com) からのメールが迷惑メールフォルダに入っていないかご確認いただき、地域枠生支援の会事務局にお名前とその旨をお送りください。
当会には医師・弁護士・教師を中心に多数のスタッフが所属しており、多角的に地域枠生の個別相談を行なっております。代表は、当会設立まで、個人的に地域枠生からの相談に乗っていた医療法人櫻坂 理事長の坂根みち子が務めております。下記の写真をクリックして頂くとメンバーの一部が紹介されます。
Q. 地域枠制度からの不同意離脱とみなされると初期研修・専門医研修を受けられなくなるのは本当ですか?
まず、初期研修については、不同意離脱したことによって初期研修自体を受ける機会が喪失するものではありません。ただし、不同意離脱した地域枠生を受け入れた初期研修先は、国から支給される医師臨床研修費補助金を減額される等のペナルティを受けるため(※1)、初期研修先が不同意離脱した地域枠生の受入れに躊躇し、その結果、不同意離脱した地域枠生が初期研修を受けることが困難となる実情が存在します。
次に、専門医研修については、一時、不同意離脱した地域枠生については原則として日本専門医機構の専門医の認定を行わないという運用が行われており(※1)、日本専門医機構のHPでも、2021年2月~2022年秋までの間、そのような運用を前提とする考え方が掲載されていましたが、そのようなペナルティを課すことについて反対意見が相次いだことから、現在、日本専門医機構のHPでは、「地域枠医師の取扱いについては検討している。決まり次第掲載する。」との掲載に差し替えられています。
※1 厚生労働省・第35回医師需給分科会(令和2年8月31日)の資料6「地域枠離脱について」のp6参照 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_13283.html
Q. 地域枠制度から同意離脱するにはどうすればいいですか?同意離脱した事例は過去にありますか?
地域枠の離脱に対する姿勢は各都道府県・大学によって区々であり、地域枠生に重大な不利益を課すこととなる「不同意」行為を正当化する法的根拠が明確ではないこと、地域枠生の入学時期によっては入学時点では存在しなかった不利益・ペナルティを事後的に課すものともなること、地域枠生として採用する際の説明が必ずしも十分ではなかったこと等を踏まえ、修学資金の返還手続を終えた場合は同意離脱として扱う自治体も一定数存在するようです。なお、茨城県地域医療対策協議会により、同協議会が2021年2月24日に全都道府県を対象に行った調査結果(回答:36府県)が公表されています(※2のp5以下参照)。しかしながら、地域枠の離脱に対する締め付けは年々厳しくなっているようです。
※2 令和2年度第4回茨城県地域医療対策協議会(R3.3.22開催)の参考資料「資料2 地域枠制度からの離脱者への専門医制度における対応について」
https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/jinzai/ishikakuho/documents/02_shiryo2.pdf
Q. 地域枠生には地域枠IDが付与されると聞いたのですが本当ですか?どのようにすれば通常のIDに変更できますか?
医師免許を得て臨床研修を受けようとする者(研修希望者)と、臨床研修を行う病院(研修病院)の研修プログラムとを、研修希望者及び研修病院の希望を踏まえて、一定の規則(アルゴリズム)に従って、コンピュータにより組み合わせを決定する医師臨床研修マッチングというシステムが存在し、このシステムに参加登録するために必要なIDについて、一般枠入学者と地域枠入学者とで異なるIDが付与されることとなっています。地域枠IDと呼ばれているのは当該IDのことを指します。現行のシステム上、地域枠として入学された方には地域枠IDが付与され、離脱の有無、離脱に際しての同意の有無に関わらず、原則、IDの変更はできない仕様となっています。
もし無利子または低金利の奨学金情報がありましたら、info.chikiwaku@gmail.comまでお知らせいただけると助かります。
大阪公立大学・大阪公立大学高専等の授業料等支援制度について:https://www.pref.osaka.lg.jp/fukatsu/musyo/index.html
厚労省と専門医機構への誤った理解と正しい理解(2024/2/20追記):http://medg.jp/mt/?p=12115
厚労省と専門医機構が地域枠離脱問題で出した良識は守られるのか(2024/2/16 追記):http://medg.jp/mt/?p=12002
地域枠離脱問題で専門医機構が見解、専門研修認めない場合も(2023/10/27 追記):https://www.m3.com/news/iryoishin/1172207?fbclid=IwAR0S5OXkPpp3ZFc6Ri35uGtlv2pf3iPc4eIj-gdED3CpiKNpufqdiHDlBck
「地域枠生支援の会」、医師・弁護士らの有志で発足:https://www.m3.com/news/open/iryoishin/1097586
地域枠からの「不同意」離脱の運用を改善すべき(井上清成):http://medg.jp/mt/?p=11377
地域枠不同意離脱者に関する某県顧問弁護士の見解(井上清成):http://medg.jp/mt/?p=10654
医学部地域枠は無法地帯〜コロナのパンデミック下で進む人権侵害〜(坂根みち子):http://medg.jp/mt/?p=10465
医学部地域枠は医療の未来を潰す ~医学部地域枠の選択は勧めません~(坂根みち子):http://medg.jp/mt/?p=9847
医療界と厚労省は若手医師を解放せよ ~医学部地域枠から専門医制度まで、ここまでくるともはや人権侵害~(坂根みち子):https://ibiken.net/jouhou-hasshin/post-13319/
次のリンクからご回答ください。https://forms.gle/Z4H5rBkJQ5UYCNW79
フォームにご回答いただく上でGoogleアカウントが必要なので、Googleアカウントをご用意ください。