四日市商業高校の教員研修で講演しました(2026.6.8)
四日市商業高校の教員研修で講演しました(2026.6.8)
2026年6月8日,高大教育交流事業の一環として,三重県立四日市商業高等学校にて先生方を対象とした教員研修の講師を務めさせていただきました.テーマは「AIで進む校務改善 〜社会の変化と教育の役割〜」です .商業高校の最前線で生徒たちと向き合う先生方に向けて,急速に進化する生成AIの現状や,それがもたらす就業構造の変化,そして「今日から学校現場で使えるAI活用術」について熱くお話ししてきました .
講演の前半では,まず「AIをめぐる社会の激変」についてお話ししました.2022年末のChatGPT登場以降,AIができることは単なる自動運転や音声認識といった「補助」から、文章生成・画像生成・プログラミング・データ分析といった「知的作業」そのものへと飛躍的に拡大しています.
これによって,人間の役割は「自ら作業する」ことから,「判断する・設計する・目的を設定する」ことへとシフトしました.
実際,経済産業省が発表した「2040年の就業構造推計(改訂版)」でも,事務職や文系人材の余剰が懸念される一方,AIやロボットを利活用できる専門職や,現場で手を動かす人材の不足が予測されています.
こうした時代を生きる生徒たちを育てる学校教育だからこそ,従来の「ドリル学習」や「正解を早く正確に出すペーパーテスト」の価値は相対的に低下し,これからは「自ら問いを立てる力」「答えのない課題に試行錯誤しながら取り組む力」を育む探究学習やプロジェクト型学習が重要になってきます.
「生徒にAIを活用させるべきか?」という議論の前に,まずは私たち教員自身が業務でAIの便利さを実感することが大切です.
AI活用の4つの領域(授業内/授業外 × 教師/生徒)のなかで,最もハードルが低く,今日からすぐに効果を実感できるのが「教師×授業外(校務)」の領域です,
保護者向け文書や,お知らせの文章作成
会議の議事録作成・要点整理
アンケートの自由記述分析・傾向把握
今回は特に,学校現場で頻繁に行われる「生徒の振り返りアンケート」をAIに丸投げして分析する方法や,GoogleのNotebookLMを活用して感情分析や書類の整理を行うテクニックを実習を交えてご紹介しました.
安全性の面でも,教育機関向けの「Gemini for Education」など,入力データがAIの学習に使われない安全なツールを選ぶポイントをお伝えし,先生方にも安心して最初の一歩を踏み出していただけるよう解説しました.
研修の最後には,実際にNotebookLMなどを用いたアンケート分析を体験していただきました .先生方からいただいた温かいメッセージを一部ご紹介します.
「AIをうまく活用すれば仕事の効率化につながると分かった.まずは授業外から活用して業務時間を短縮し,その分,生徒と向き合う時間を増やしていきたい.」
「これまで文章作成でChatGPTを使うくらいだったが,画像・パワポ・マクロの作成や,NotebookLMを使った生徒のアンケート結果の分析など,知らない活用方法がたくさんあると知って驚いた.」
「AIの活用というよりは,まずAIにできること・できないことを知ることができたのが大きな一歩だった.」
「AIに仕事を奪われないような,AIを使いこなせる生徒を育てるためにも,まずは教員自身が自分の業務で使ってみることが大切だと感じた.」
「雑務に取られる時間をAIで削減し,本当にやりたいこと(生徒と向き合うこと)に時間を使う」という私のメッセージが,多くの先生方に響いたようで大変嬉しく思っております.