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礼拝は「学び」や「研究」の対象ではなく、第一に「経験」するものであることは疑いのないところです。しかし一方で、礼拝について基本的なことを「知って」いることは、礼拝を「経験」することを大いに助けるものでもあり、またより深くそれに「参加」することができるよう、わたしたちを導くものでもあります。
音楽のコンサートに行くときのことを考えてみましょう。作曲者や演奏者、また曲そのものについての知識は、音楽を楽しむ上で必ずしも必要ではありません。しかし、それらを知ることによってそのコンサートを深く楽しむことができる、ということがあります。そして、その曲の演奏家であれば、その曲をきちんと学ぶことによってはじめて、魅力的な演奏を聴衆に届けることができるようになります。
このコンサートのたとえで、礼拝に参加するわたしたちはいったいどの立場にあたるのでしょうか。実は、単なる「聴衆」ではなく、他ならぬ「演奏家」であるということに目を開いていただきたい、というのがこの講座の目指すところです。この講座に出たからといって、「礼拝もの知り博士」にはなれませんし、礼拝に関するいろんな疑問にスラスラ答えられる、ということにもなりません。しかし、「演奏家」として礼拝に参加する時の姿勢や心構えが自然に養われると思います。 (講師:市原信太郎)