第1回演奏会の案内および申し込みフォームを公開しました
カネヴァス
Kann Er Was ?
第1回演奏会の案内および申し込みフォームを公開しました
カネヴァス
Kann Er Was ?
カネヴァスは、音楽を愛する親しい仲間の集いです。若きシューベルトが、彼と彼の音楽に貢献する者たちとの集い(シューベルティアーデ)に、新しく入ってきた人に、"Kann Er Was ?" (「彼には何ができるの?」)と問うた台詞に由来します。
私たちはシューベルティアーデ=カネヴァスの集い、からヒントを得て、その精神を今日に生かすべく、新たな創造的試みとして、カネヴァス方式による演奏会および演奏家支援の場を立ち上げることにしました。
ここでは、会員それぞれが、なにがしかの恩恵を、相互に提供しあいます。演奏者は自分のものとして演奏し、ある人はレクチャー、ある人は司会、ある人は会場の提供や手配、さらには企画、事務や連絡や記録・・・といった具合に、それぞれができることを提供しあいます。特に何もできない人は・・・? そうした人であっても、皆とともに演奏に聴き入ります。演奏に聴き入る、ということは、演奏家にとって、そして音楽にとって、なによりもいちばんの恩恵です。そして、寄附を希望する人は、演奏家支援のための基金へ拠出します。
このようにして、音楽を愛する演奏家と聴き手が、ともに会をつくりあげ、つなげていくことで、演奏家を支援し、埋もれている「宝石」を発掘し、登壇をサポートします。
カネヴァスは、研鑽を積んできているプロの演奏家と愛好家による、新しい形の演奏家支援方式です。従来の主たる支援方式とは異なり、「顔の見える個人」が参加する、手づくりの支援です。
カネヴァス方式では、演奏会は興行企画ではありません。演奏家と聴き手が同じ部屋の同じフロアで、ともに演奏会をつくりあげていきます。ここには、商業主義的風潮の広がりから一線を画したい、という思いがあります。
カネヴァス方式では、「良い音楽を良い形で」提供します。質の高い演奏を追求し、音楽以外のものを極力外します。ですので、演奏者は演奏のしやすい服装(普段着でも可)で演奏します。紙のプログラムもありません。集客や、そのためのフライヤー制作・配布もしません。取り上げる楽曲は、万人向けの「誰でも知っている名曲」のアラカルトではなく、愛好家向けの、テーマを持ったもの、シリーズものになります。こうした演奏は、演奏家にとって、自身のキャリア展開につながります。
昨今、「クラシック音楽を広く身近に感じてもらう」ために、また、演奏家も「プロとして生計を立てていく」ために、演奏は、聴衆に親しまれるプログラムに配慮し、音楽以外とのコラボ、アウトリーチ、オンライン配信などをプロデュースし・・・といった具合に、時流にかなったスタイルが求められるようになってきている、と聞きます。
ですが、このような演奏スタイルが主軸になってしまうと、演奏家にとっては、自分のものとしての演奏をすることが、ひいては演奏上のキャリアを積むことが、より困難となりかねません。また、聴き手にとっては、良質の音楽を、演奏家の魂の入った音楽を受けとる機会が奪われる、ということになりかねません。これらは、音楽にとって、大いなる損失です。
プロの演奏家は、単なる職業演奏家としてではなく、芸術表現のプロとしての誇りを持って、テーマをもって演奏したいはずです。そして、その演奏に対する正当な評価を得たいはずです。また、そうした演奏をこそ聴きたい、そうした演奏にこそ時間とお金をかけたい、という愛好家も少なからずいるはずです。
カネヴァスは、こうした演奏家や聴き手を掘り起こし、つなげていく架け橋ともなりえましょう。
演奏会は、① なにがしかの霊感を受け取った作曲家によりつくられた音楽、② その音楽において自らの魂を表現する演奏者、③ その音楽をつうじて自らの魂を再発見する聴き手、との三位一体の場でもあります。
クラシック音楽には、音楽とその作曲家とに対するリスペクト、それを演奏する奏者に対する感謝が求められます。そのためには、聴き手が音楽に聴き入ることが、また、演奏家が、「内なる心の表現」として、自分のものとしての演奏、魂の演奏をすることが求められます。(「求められる」というと誤解を招きそうですが、これは、何かしらのモラルとして外から求められるものではなくて、音楽の精神そのものから内より求められる、という意味です。)
19世紀の作家、ベルトルト・アウエルバッハは、音楽について、次のように述べています。
「音楽だけは世界語であって翻訳される必要がない。そこでは魂が魂に語りかける。」
(ベルトルト・アウエルバッハ『Auf der Höhe』より。酒寄進一訳)
C.P.E.バッハは、演奏について、次のように述べています。
「機械的な演奏や、個性のない盲従的な演奏は、これを排除するという自由がなければならない。心から湧き出たものによって演奏しなければならない。芸を仕込まれた小鳥のようであってはならない」
(C.P.E.バッハ『Versuch』より。小糸恵「カール・フィリップ・エマニュエル・バッハの美学」参照)
カネヴァスは、こうした音楽の精神を、何よりも大切に思う演奏家と聴き手の交流の場ともなりえましょう。
以上の趣旨に賛同する演奏家と愛好家によって、さしあたりヴァイオリン音楽および弦楽を主とする、カネヴァスの会 ”弦”(仮名)を、実験的に立ち上げます。
会は会員制とし、例会(演奏会)は、招待制&事前予約制の自由参加です。
新会員は、招待による例会へのオブザーバー参加ののち、カネヴァスの趣旨に賛同の上での入会申し込みと、会の承認によって、入会できます。
質問・要望などは、下記アドレスまでお願いします。