わかりやすい

和文の般若心経

まず、理解して 読誦(唱えること)しましょう。

・日本で一番人気の”般若心経“ でも、漢文なので、意味を知らない人が多い。

それでは、何年 何十年 唱えても 何の効果もない。写経もしかり。

・このお経は 短いけれど 内容は、深く 広い。「空」を説き、(宇宙の存在は、流転し変化し 留まることがなく、我もない) 仏教の根幹の一つです。

・和文で唱えれば、内容を理解できやすいかも・・・?

・玄奘三蔵法師が インドへ お経を求めて 旅する間に 色々 魔が出てきた。その時 、どのお経を唱えても 消えなかった。

旅の途中に頂いた 般若心経、(誰が訳したのかは不明なあれども)唱えると たちどころに 魔は消え失せた、と記している。帰国後 自ら漢訳した。名訳なので 中国 韓国 日本で唱えられ 、他の幾つかの 訳文は 顧みられず、消滅した。

和文 般若心経(はんにゃしんぎょう)

さとりの知慧を完成させる心経

(梵語原典・漢訳 般若心経に対応)

(ぼんごげんてん・かんやくはんにゃしんぎょうにたいおう)


求道者(ぐどうしゃ)にして聖(せい)なる観音(かんのん)は、

深遠(しんおん)なパンニャーパーラミターを実践(じっせん)していた時に、

五つの構成要素(こうせいようそ)があると見きわめた。

しかも、その本性(ほんせい)は、実体(じったい)のないものと見た。

シャーリプトラよ、

この世 (よ)では、物質現象には実体がなく、実体がないからこそ、

物質現象である。

実体がないといっても、物質現象と異(こと)ならず、物質現象は、

実体が無(な)いものと異ならない。

物質現象 すべて 実体なく、実体ないものそれが 物質現象。

同(おな)じく、感(かん)じる、思(おも)う、想(おも)いめぐらす、

理解(りかい)するも、すべて、実体がない。

シャーリプトラよ、

この世では、すべての存在(そんざい)には実体がないという

特徴(とくちょう)がある。

生(しょう)じず滅(めっ)せず、汚(よご)れず浄(きよ)からず、

減(へ)らず増(ふ)えない。

それゆえにシャーリプトラよ、

実体がないという事(こと)は、物質現象、感じる、思う、想いめぐらす、

理解するなど、すべてない。眼(め)も、耳(みみ)も、鼻(はな)も、

舌(した)も、身体(からだ)も、心(こころ)もなく、形(かたち)も、

声(こえ)も、香(かお)りも、味(あじ)も、触(ふ)れられる

対象(たいしょう)も、心(こころ)の対象もない。

眼(め)の領域(りょういき)から意識(いしき)の

領域(りょういき)にいたるまで悉(ことごと)くない。

さとりも 迷(まよ)いもなく、さとりが無(な)くなる事(こと)も

迷いがなくなる事(こと)もない。

こうして、ついに、老(ろう)・死(し)がなく、老死がなくなる事もない

というに至(いた)る。苦(くる)しみも、苦(くる)しみの原因(げんいん)も、

苦(くる)しみを制(せい)することも、苦(く)しもを制(せい) する道(みち)もない。

知(し)ることも 得(え)るところもない。それ故(ゆえ)に、得るという事がないから、

求道者達(ぐどうしゃたち)のパンニャーパーラミターに安(やす)んじて、

心を妨(さまた)げられる事なく住(じゅう)している。心を妨げるものがないから、

恐(おそ)れがなく、妄想(もうそう)を離(はなれ)れて、

永遠(えいえん)の平安(へいあん)(涅槃(ねはん))に入(はい)っている

三世(さんぜ)に安住(あんじゅう)している仏陀(ぶっだ)たちは、

すべて、パンニャーパーラミターに安んじて、この上(うえ)ない完全(かんぜん)な

さとりに到達(とうたつ)した。

それゆえに知(し)られるべし。パンニャーパーラミターの

大(おお)いなる真言(しんごん)、大いなる さとりの真言、

無上(むじょう)の真言、無比(むひ)の真言が、

すべての苦しみを鎮(しず)めるものであり、偽(いつわ)りがないから

真実(しんじつ)であると。その真言はパンニャーパーラミターにおいて、

かく説(と)かれた。

ガテー、ガテー、パーラガテー、

パーラサンガテー、ボーディ、スヴァーハ。

(往(ゆ)けるものよ、往(ゆ)けるものや、彼岸(ひがん)に

往(ゆ)けるものよ、さとりよ、幸(さち)あれ。)

これで、パンヤーパーラミターの心(こころ)が完結(かんけつ)される。

平成二十八年六月一日

パンニャーパーラミター(サンスクリット言語の音写 故中村元 東大名誉教授は,智慧の完成 と訳す)とは、それによって、さとりに到達し得る完全な行(ぎょう)の事です。大乗仏教のボサツ(修行者)の実践網目として、

1布施パーラミター

2持戒パーラミター

3忍辱パ―ラミター

4精進パーラミター

5禅定パーラミター

6智慧パーラミター

の六パーラミターを説く。

各パーラミターの一つひとつの徳目にわたって、それらがいずれも自己を鍛えると同時に他者の利益を完成させることを目標とする修行である。つまるところ、絶えざる利他の修行に鍛えられた実践認識にねざした智慧の完成パンニャーパーラミターの世界に流れ込んでいくのです。

(勝鬘経を読む 上下 柏木弘雄著 NHK出版引用)

このようにパンニャーパーラミターは、仏教の核心部分であり、その全容は、広がりと深さにおいて計り知れず、日本語に訳すことは不可能、修行して体得する以外にない。サンスクリット言語の音写とした。

日本人は、長い間 漢訳 般若心経 を 、読誦 や 写経等 親しんできた。 訓読文の存在は 余り知られていない。

参考の為 取敢えず 掲載してみた。

下記の書籍より引用した。

国訳一切経 釈経論部 五下 大東出版社 (昭和11年)

摩訶般若波羅蜜多心経解題

摩訶般若波羅蜜多心経(和文) 玄奘訳

●参考文献

般若心経金剛般若経(中村 元 紀野一義訳注)「岩波文庫」

サンスクリッ入門 般若心経を原典で読んでみる(涌井 和 著)「明日香出版社」

勝鬘経読む 上・下(柏木弘雄著)「NHK出版」

般若心経の新しい読み方(立川武蔵 著)「春秋社」

空の智慧・科学のこころ(茂木健一郎著・ダライ ラマ著) 「集英社新書」

ブッタが説いたこと(ワールポラ・ラーフラ著・今枝由朗訳) 「岩波文庫」


その他、沢山の心経解説書を参照

如心庵

庵主 渡部 正覚

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