分子集合系計算科学セミナー

開催予定のセミナー


現在(2024/XX/YY),開催予定のセミナーはありません.


2024/08/01:  セミナー開始日前日に,Zoomリンクを記したメールを一斉送信しておりますが,ここ数回,メールが届いていないというご連絡をいただいております.その場合はお手数ですが,笠原(kasahara+at+cheng.es.osaka-u.ac.jp (+at+ → @)までご連絡ください.

第24回 分子集合系計算科学セミナー

共催: 溶液化学研究会 若手の会

後援: 科研費学術変革領域研究(A)「メゾヒエラルキーの物質科学」

講師:光武亜代理氏(明治大

開催場所: ハイブリッド開催(大阪大学基礎工学研究棟講義室B202,Zoom)

開催日時: 2024/11/29 (金) 16:00–

講演題目: 緩和モード解析のタンパク質系への応用と関連手法の開発

要旨: 

分子シミュレーションのトラジェクトリーから重要な構造変化の情報を抜き出すことが望まれている。緩和モード解析はスピン系やホモポリマーである高分子系で開発された動的解析手法であり、シミュレーションデータから系の遅い緩和モードを抜き出すことができる。発表者はこの手法を生体高分子系に応用する研究を行ってきた。また、関連する新規手法として、主成分緩和モード解析、マルコフステイト緩和モード解析、2段階緩和モード解析、正定値緩和モード解析の開発に携わってきた。これらの研究に関しては、緩和モード解析を開発した慶應義塾大学の高野名誉教授と、高野研との学生の共同研究である。近年、共同研究を通してdiffusion mapなどの方法との比較も行われている。本セミナーでは、緩和モード解析について紹介し、一連の研究について講演する。緩和モード解析を生体高分子系に適用することにより、フォールディングデータなどの解析に有効であったり、経験的に構造揺らぎが少なくてもレアイベントを抜き出すことができることがわかった。また、最近の自身の研究についても簡単に報告する。


参加申し込み期限: 2024年11月28日 12:00

下記サイトよりお申し込みください.

https://forms.gle/bErmkby4wmSNdJsd6


23回 分子集合系計算科学セミナー

共催: 溶液化学研究会 若手の会

後援: 科研費学術変革領域研究(A)「メゾヒエラルキーの物質科学」

講師:池田昌司氏(東京大学

開催場所: ハイブリッド開催(大阪大学基礎工学研究棟講義室B201,Zoom)

開催日時: 2024/11/22 (金) 17:00–

講演題目: マヨネーズとガラスの隠れた関係 ーソフトジャム固体の粘弾性の解明ー

要旨: 

柔らかい粒子が乱雑に充填された物質は、ソフトジャム固体と呼ばれる。マヨネーズなどのエマルションや、泡沫などが、ソフトジャム固体の好例である。ソフトジャム固体は粘弾性を示すが、その理解は困難であった。特に低周波数領域において、貯蔵弾性率が一定値に漸近する一方で、損失弾性率が周波数の平方根に比例することが知られていたが、この「異常粘性損失」の起源は理解されていなかった。本研究[1]では、ソフトジャム固体の粘弾性を理解することに成功した。我々はソフトジャム固体の典型例として高密度エマルジョンに注目し、粘弾性の微視的理論の構築と、マイクロレオロジー実験による粘弾性測定を行った。その結果、理論と実験が定量的に一致することを見出した。さらにこの理論により、ソフトジャム固体の異常粘性損失が、ガラスが普遍的に持つ低周波振動である「ボゾンピーク」に起因することが分かった。

[1] Y. Hara, R. Matsuoka, H. Ebata, D. Mizuno, A. Ikeda, arXiv:2402.00291 (2024).


参加申し込み期限: 2024年1121日 12:00

下記サイトよりお申し込みください

https://forms.gle/Z2PZ6hcvhYvHaLU3A

世話人

笠原 健人(大阪大学大学院基礎工学研究科 物質創成専攻 化学工学領域 松林研究室)

石井 良樹北里大学未来工学部データサイエンス学科ソフトマターインフォマティクス研究室

肥喜里 志門(立命館大学 生命科学部生命情報学科 計算構造生物学研究室)

吉田 悠一郎(大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)

杉山佳奈美 (京都大学大学院工学研究科分子工学専攻 佐藤啓文研究室)