【寄る年波】
壮司「いつつ・・・・」
リル「あなたったらまた無茶して。もう若くないんですからね。真恵の体力についていこうとしないこと」
壮司「わかってはいるんだが・・・・・・あの目でせがまれるとどうもな」
リル「真恵はおねだり上手よね。メアリーもおしとやかなのはいいんだけど、ああいうところは見習ってほしいわ」
壮司「そうなのか?」
リル「そうよー。女の子は上手におねだりできる子がのし上がっていけるんだからね」
壮司「・・・・・・おまえもそうだったのか?」
リル「んー、どうかしらね?ところで今夜は」
薫「リビングで盛るなバカ夫婦」
【制御】
薫「制御、制御・・・・・力の制御とかわっかんないわよ!やったことないし!」
リル「だめよー。そこを克服しないとまた恋人に逃げられるわよ」
薫「うううっ、そうだけどさぁ、お酒入ったりヤバい状況だったりしたらどうしてもさぁ」
リル「言い訳無用。そして一つアドバイスをすると制御するのは力じゃなくて理性よ」
薫「え?」
リル「私の眼、赤と青のオッドアイよね」
薫「そうね。宝石みたいできれいな瞳、私も欲しかったなぁ」
リル「まあそれはともかくとして。・・・・・・はいっ」
薫「あれっ、紫になった!?両目が!?え、なに、スーパーサイヤ人的なアレ?」
リル「そんな認識で構わないわ。昔は怒りに身を任せたらこの状態になって、周りが見えなくなってたんだけど・・・・・・今では自発的に出すことも可能になったわ」
薫「それが理性の制御ってこと?」
リル「そうそう。薫は私に似てスイッチ入ると止まらなくなるからね。そこを大事にしなさいよ」
薫「母さん・・・・・・」
リル「まあ早く孫の顔を見せてちょうだいよ。私も壮司さんも待ってるんだから」
薫「気が早いって、もう」
【後悔と懺悔】
香「うーん、すっかり遅くなってしまった。気まぐれで飛行機で帰ってくるのはもうやめよう」
リル「おかえりなさい、香」
香「あれ、母さん?こんな夜遅くになんで起きてるの?」
リル「もちろん香のことを待ってたからよ」
香「そんな、わざわざそんなことしなくてもいいのに」
リル「母親なんだからこれくらいは当然よ」
香「そうは言っても帰る時間とかも詳しくは言ってなかったしさ」
リル「・・・・・・本当は、私が行かなきゃいけないはずだったんだから」
香「え?」
リル「お父さんの分空いた席には、本当は娘の私が座るべきだった。だけど私がその役目を放棄して、あなたが受け継いでしまった」
香「いや、あれは僕が望んだことでもあるし」
リル「それでもよ。それに、あなたの左腕だって私の力を使えば無かったことにすることもできた。・・・・・・私に、何度も繰り返す覚悟があれば」
香「80年の出来事を寸分違わず全く同様に行動するなんて天文学的な数字ってもんじゃないよ。母さんにそんな苦労して欲しくない」
リル「下手をすれば何億回何兆回と繰り返してもたどり着けないかもしれないこと、私にはできない。だからあなたの腕はそのままなのよ」
香「今でも直そうと思えばルーさんの力で直せるよ。ただ僕がそれをしたくないだけで。母さんが悩むことなんてなにもない」
リル「・・・・・・ええ。香、あなたは強い子ね。本当に、強く逞しく育ってくれたわ。自慢の息子よ」
香「・・・・・・そんなに褒められると照れ臭いな」
リル「そして私は弱い母親だから、いつだって後悔してるしいつだって嘆いてる。だから、母親らしいことでもしていないと気が落ち着かないのよ。これは私のわがまま」
香「母さん・・・・・」
リル「まあ本当はさっきまで寝ててたまたまお水を飲みに出てきたところを出くわしたんだけどね」
香「さっきまでの重い話が台無しだよ!」
【娘だもの】
日輪「母さーん、新しい服買いたいからお小遣いちょうだーい」
リル「あら、日輪がおねだりだなんて珍しいわね。いくらいる?」
日輪「先月兄さんとコスモスケイオスと真恵と月夜と誕生日ラッシュで残金がやばいの。でも夏物の服買いたいし」
リル「あっ。じゃあ一緒に見に行きましょう。私も今日は暇だし、いいでしょ?」
日輪「え、やだ」
リル「どうして!?」
日輪「だって母さん絶対横やり入れてくるでしょ。へそ出しとかホットパンツとか買わせてくれないじゃん」
リル「へそ出し、ホットパンツ・・・・・・だめよ!うら若き乙女がそんなむやみやたらに肌を晒すような服装したら!」
日輪「姉さんはうら若き乙女ではないと申すか」
リル「二十代後半はうら若きって言えるかと言われると、うーんって感じよね」
薫「母さん?」
リル「か、薫?ち、違うの!別にあなたが若くないっていってるわけじゃなくて、むしろ魔物混じりなことを考えるとまだまだ若いし!」
薫「私より見た目若い母さんに言われても説得力無いわよ!」
日輪「じゃあ母さんお金財布から抜いとくから」
リル「あっ、日輪!薫を!薫をなんとかして!」
日輪「しーらなーい。母さんがんばれー」
【圧倒的体力不足】
玖美「ぜはーっ、ぜはーっ、ぜはーっ」
リル「いい汗かいたわ。最近のゲームもバカにできないわね」
玖美「おかあ、さ、なんで、そんな、へーき、なの?」
リル「あら、お母さんは現役の体育教授よ?種目は体操だし、これくらいは余裕余裕」
玖美「ふぅーっ、ふぅーっ、ふぅーっ・・・・・・お兄ちゃんもお姉ちゃんも体力おばけなのになんで私だけこうなんだろ」
リル「単純に普段動かないから」
玖美「そう言われるとおしまいじゃん!」
リル「体力をつけるためには有酸素運動を続けることが大切なの。玖美はこの続けるって部分が苦手なのよね」
玖美「やー、めんどくさいしね!」
リル「だから体力がつかない。だめよー、喘息もある程度克服するために体力付けないと」
玖美「そうは言っても外は走れないしなー」
リル「ちゃんと使うならランニングマシン買ってもいいけど」
玖美「ちゃんと使わないからいらない」
リル「ちゃんと使わないと怒られるからいらないの間違いじゃなくて?」
玖美「わーん!見破られてるー!」
【知らない思い出】
アリス「んー・・・・・・」ジロジロ
リル「なぁに?どうしたの?」
アリス「改めて見るとところどころクランに似てるなーって思って」
リル「そうなの?あんまり言われないんだけど」
アリス「目の形とかはキルよりクランに似てる。あとナイフの持ち方とかは若干癖が出てる感じ」
リル「料理はお父さんに教わったし、そう言われると納得できるかも。でもアリスが知ってるお父さんって子供の頃でしょ?」
アリス「技術はともかくとして癖ってのは中々直らないもんだよ。懐かしいなー、クランのコゲコゲベチャベチャ料理」
リル「あのお父さんがそんなの作ってたの?にわかには信じられないわね」
アリス「人間だれしも最初は失敗から始まるからね。見様見真似だけでやった結果心優しい少女がお腹を壊す羽目になったんだよ」
リル「私の知ってるお父さんはもうだいたい何でもできるすごいお父さんって感じだったわね。女の子にちょっかい出してはお母さんとかルルトさんに〆られてたけど」
アリス「むしろ女の子にちょっかい出すクランが想像つかないんだけど。私が死んでる間になにがあったし」
リル「・・・・・・改めて不思議ね。自分の娘が自分の父親の幼馴染でお互いに知らない思い出を語り合ってるって」
アリス「事実は小説よりも奇なり。不思議少女アリスちゃんの前ではあらゆることが不思議になるんだからしょうがないって」
リル「ああ、思い出した。お父さんもアリスもスワン伯母さんもテトラさんも、たまにわけわからないこと言いだすのは似てたわ」
アリス「げっ、あいつらのが伝染ってるってことか・・・・・・注意しよ」
リル「相変わらず伯母さんとテトラさんは苦手なのね」
アリス「苦い思い出があるんだよ、色々と」
【憧れ】
真恵「お母さんおっぱいボインボイン」
リル「ええ、そうね」
真恵「・・・・・・ペタペタ」
リル「まだ8歳だもの、当然よ。真恵はこれから魅力的になっていくんだから」
真恵「ほんと?お母さんみたいになれる?」
リル「なれるなれる。ちゃんと沢山遊んで沢山食べて、沢山寝てね。健康的な生活を送ってたら自然と大きくなれるわよ」
真恵「お母さんみたいに空中で体ひねれるようにもなる?」
リル「あれは練習しないと駄目ね。でも、もうちょっと体が馴染んでからやりましょうか。どうしても人形からの成りたては関節が弱いから」
真恵「ぶー、ボクもう大丈夫だもん」
リル「だーめ。体操って真恵が思ってるよりもハードなんだから。もうちょっと大きくなってからよ」
真恵「大丈夫なのに・・・・・・」
リル「焦ってもいいことばかりじゃないわよ。普通の人間でもそう、身体がちゃんとできてからが本番なんだから。小さすぎるうちは危険だしね」
真恵「でもー・・・・・・」
リル「そ・れ・に。真恵、今日の宿題は終わったのかしら?」
真恵「えっ、えーっと、ど、どうだったっけ?」
リル「だめよー、私みたいになりたいんだったらちゃんとお勉強もしないと。こう見えてお母さん大学の先生なんだからね。お勉強もちゃんとしたわ」
真恵「うっ、が、がんばる!」
リル「よしよし、その意気よ」
【はちみつ食べたい】
メアリー「お母様ー、お母様ー」
リル「なあに、メアリー」
メアリー「はちみつが見当たらないのですが、知りませんか?」
リル「上海の部屋に置いてあるわ」
メアリー「どうしてですか!」
リル「最近ね、台所においてあるはちみつがどんどん減っていたの。誰かが食べちゃってたみたいで」
メアリー「うっ」
リル「あんな勢いで減るぐらいに食べてたら身体に悪いし、料理にも使えなくなっちゃうから上海に預けたのよ」
メアリー「あの、私はこれで」
リル「ところでメアリーは誰がはちみつを舐めてたか知ってる?」
メアリー「え、えーっと、えーっとですね、その」
リル「うんうん」
メアリー「・・・・・・ごめんなさい、私です」
リル「ふふ、ダメよ。好きだからってあんな風にはちみつを食べてたら身体が壊れちゃうわ。身体が馴染んでるとか関係なくね」
メアリー「はい、ごめんなさい・・・・・・」
リル「うん、次からは気を付けるように。さ、おやつにしましょうか。今日ははちみつタップリのホットケーキよ」
メアリー「はちみつ!」
リル「ふふ、いい子のメアリーはどうしたらいいのかしらね?」
メアリー「手を洗ってきます!あと真恵とかリリーナとか皆を呼んで来ます!」
リル「そうね、おねがいしようかしら」
メアリー「はい!任せてください!はっちみっつー!」
【父親的に】
薫「もうっ!父さん!脱いだ服裏返しのままにしないでっていっつもいってるでしょ!下着も脱ぎ散らかすな!他の子もいるんだから!」
壮司「す、すまん」
薫「たまに帰ってきて母さんがいなかったらすーぐこうなるんだから。香も文句言わないし玖美は部屋から出てこないし」
壮司「あ、ああ」
薫「日輪にも散々怒られてるでしょ?見つかったらまたお説教長いわよ?」
壮司「そうだな、あれは勘弁だ」
薫「真恵は気にしてないけどメアリーは踏まないように歩いたりしてるし。こけたらどうするのよ」
壮司「・・・・・・すまん」
薫「蓬莱とかカノンが気にしないからってそれに甘えないこと!いいわね!」
壮司「ああ・・・・・・それはそうと薫」
薫「ん、なに?」
壮司「まさか彼氏相手にも同じ感じで言ったりしてるのか?」
薫「え?んー、まあ変わんないかな、うん」
壮司「・・・・・・せめてそういうのは結婚してからにしたほうがいいと思うぞ」
薫「余計なお世話よ!」
【唯一の同性】
香「はい、簡単だけどおつまみ作ってきたよ」
壮司「ああ、ありがとう。・・・・・・酒があることは内緒だぞ?」
香「わかってるよ。僕もそこまで野暮じゃない。クロにおねがいしてゴミも片しておくからさ」
壮司「ああ、助かる。・・・・・・他の娘には悪いが、やはりお前といるのが一番落ち着くな」
香「娘と息子の違いってやつかな?まあ同性だしね」
壮司「お前もいろいろと肩身が狭いだろう。家に女ばかりいると」
香「僕の場合そもそも同性と一緒に行動するってのが高校に上がるまで碌になかったからそこは別に何とも」
壮司「・・・・・・大丈夫か?」
香「今は普通に男友達もいるし大丈夫だよ。父さんはいっつも心配してばっかりだね」
壮司「あたりまえだ。子供の将来を心配しない親がどこにいる」
香「そう言われると何とも。あ、そうそう。業務連絡しとくね。日々谷家がそろそろ家族で顔見せに来いっていうのと、城の方からも次はいつ来るんだっていう催促がきてる」
壮司「・・・・・・すまんな、親戚関係の窓口もやらせて」
香「まったくだよ。父さんも母さんも姉さんもあんまり家にいないから必然的に僕が受けることになってるんだよ」
壮司「すまんが、そのまま頼む」
香「はいはい、わかってるよ。めんどくさいことは引き受けとくから、その分家のために頑張って稼いできて」
壮司「ああ、任せておけ」
【日々谷の娘】
日輪「そういえば父さん」
壮司「どうした?」
日輪「ウチの家、焼けた方ね。あっちの遺産ってどうなってるの?私その辺の相続関係全く把握してないんだけど」
壮司「ああ、日輪に相続の意思があれば日輪に相続する手はずは整えてある」
日輪「ってことは今父さんが所有者?」
壮司「いや、俺ではなく瑞姫ちゃんのところが一時的に管理している。土地と、預金と、保険金とその他諸々だ。これは日輪が成人してから話そうと思ってたんだが」
日輪「ああ、ごめんね。別に疑ってるわけじゃないんだけど、気になっちゃって」
壮司「今すぐにでも相続する、というのなら向こうに連絡を取って準備するが」
日輪「いやいや、一高校生の身に余るって。せめて大学卒業するまでそのままにしといてほしい」
壮司「ああ、わかった」
日輪「我が家もみっちゃん家もなっちゃん家もお金には困ってないし、相続争いとか起きなくてホント楽だわ」
壮司「例え金に困っていてもお前に相続させている。こういうもしもの時の話は親戚同士で済ませてある」
日輪「へぇ、そうだったんだ。だから私もスムーズにここに来れたんだね」
壮司「そうだな。・・・・・・しかし、意外だったのは日々谷の性を捨てて風流になったことだ。そこは合わせなくてもよかったんだが」
日輪「嫌じゃん、おんなじ家で過ごすのにおじさんおばさんみたいな関係なんて。父さんと母さんと、姉さんと兄さんと、妹たち。ちゃんと家族の輪の中に入っていたいのよ。日輪だけに」
壮司「そうか、今のは失言だったな。忘れてくれ」
日輪「ツッコんでよ。最後のとこツッコんでよ。スルーしないでよ。そこが一番傷つくんだけど」
壮司「お互いにこの話は忘れよう。それでいいだろう」
日輪「やめてよ!そういう同情はいらないの!関西人的にはそれが一番つらいの!父さん!ねぇったら!」
【現役放送部】
玖美「お父さんお父さんお父さん!」
壮司「どうした、玖美。小遣いはもうやらんぞ」
玖美「違うよ!あたしの事なんだと思ってるの!年がら年中お小遣いばっかりせびってるわけじゃないんだからね!」
壮司「それで、どうした」
玖美「えっと、あ、そうそう!思い出した!私ね、今度放送コンテストに出ることになったの!中学の!」
壮司「放送コンテスト・・・・・・ああ、アレか。香も出ていたな」
玖美「え、マジで?あたしそれ知らないんだけど」
壮司「あいつは俺たちの手が必要なところ以外は全部自分でやるからな。それで、どうした?」
玖美「それで、ラジオ部門とテレビ部門に応募するて話になったんだけど、私学校行ってないから学校生活について語れない!どうしよう!」
壮司「・・・・・・そうは言われてもな。俺も中学時代なんか40年近く前の話だから覚えてない」
玖美「ぐむーっ、でもいいこと聞けたよ!お兄ちゃんが放送コンテスト出たってとこ!お兄ちゃんに聞いてくる!お兄ちゃーん!」
壮司「・・・・・・ああやって元気にやっていると普段の病弱さを忘れそうになるな」
【親孝行】
アリス「ヘイお父さん!肩揉もうか?」
壮司「どうした急に」
アリス「私そう言えば生前親孝行とか全く考えてなかったなって思って、今の内にやっておこうかなと」
壮司「・・・・・・そういうことなら、頼む」
アリス「はーい。唸れ、アリスちゃんの魔法!ギミックオーン!」
壮司「・・・・・・これは、マッサージチェアか?」
アリス「ただのマッサージチェアと思うなかれ!薫お姉ちゃんの書いた最新の論文と研究をもとに作り出した人体のツボをことごとく刺激してくれる世界最高峰のマッサージチェア!」
壮司(・・・・・・思っていたのと違う)
アリス「魔法で作ってるから使ったあとの片付けも簡単!消すだけ!いつでもどこでも疲れをほぐしてくれる文字通り魔法のマッサージチェアなのだ!ってことで座って座ってー」
壮司(・・・・・・まあ本人が楽しそうだからいいか)
アリス「お父さんの筋肉の具合とかをスキャンしてー、えーっと、これくらいかな。ヨシ!起動せよ!」
壮司「お、お、お、こ、これは」
・・・・・・
壮司「全身が軽い!まるで生まれ変わったかのような感覚だ!いまならいくらでも動ける気がするぞ!」
リル「あなた、素敵よ!このままホテルに」
アリス「娘の前で盛るなってお姉ちゃんにも言われてたよね?」
【お山の猫娘】
真恵「お父さーん!はーやーくー!」
壮司「ま、待って、くれ。50の身体に、この道は、キツイ」
真恵「もー、だらしないなー。お兄ちゃんもお姉ちゃんも愛もこれくらい余裕だよー?」
壮司「若さが、違う、んだ」
真恵「ぶーぶー。先に行っちゃうよー?いいのー?」
壮司「だ、ダメだ。危ないから、一緒に」
真恵「じゃあはやくー!」
壮司「う、うおおおおおおお!愛する娘のためええええええ!!!!!」ドタドタドタドタ
真恵「おおーー!お父さんかっこいいー!このまま競争だー!」
壮司「うおおおおおおおお!!!!」
・・・・・・
真恵「お父さーん?もしもーし」
壮司「」
真恵「・・・・・・あーあー、アイリスー、聞こえてるー?お父さんが倒れちゃったから回収してー」
アイリス『はいはい、もう若くないのに無茶するから』
【お淑やかな娘】
メアリー「お父様、おはようございます。目覚めのお茶はいかがですか?」
壮司「淹れられるのか?」
メアリー「先生に教わっているところでして、折角ですので誰かにふるまいたいと思っていたんです。どうですか?」
壮司「ならもらおうか・・・・・・いや、火を使うのは危ないか?」
メアリー「大丈夫です。我が家には電気ポッドがあります」
壮司「そうか。なら頼む。火傷しないようにな」
メアリー「畏まりました。人形ボディは火傷しませんし、大丈夫です」
壮司「いや、そういうことじゃないんだが」
・・・・・・
メアリー「どうぞ。お砂糖とミルクはどうします?」
壮司「いや、このままでいい。・・・・・・ああ、うまいな」
メアリー「・・・・・・お、大人です」
壮司「どうした?」
メアリー「あ、い、いえ。なんでも。私も飲みますか」
壮司「・・・・・・砂糖はいいのか?」
メアリー「・・・・・・思えば先生もお砂糖は入れずに飲んでいました。一人前の淑女となるためにはお砂糖は入らないのです!いざ!」
壮司「お、おい。そんなに勢いよく飲むと」
メアリー「あちゅっ!」
壮司「ああ、やはりか。氷を持ってくる」
メアリー「だ、だいじょうぶでひゅ。ハニーポイズンでひやせましゅ」
壮司「・・・・・・一つ言っておくと、大人は好きなものにはとことんこだわるぞ。甘さや辛さなんかもな」
メアリー「しょ、しょれがおとにゃ・・・・・・」
壮司「薫は砂糖とこれでもかというぐらいに入れるし、リルは同じ砂糖でも黒糖しか使わん。俺は甘いものがあまり好きじゃないから砂糖を入れない。ただの好みの違いだ。大人かどうか、ではない」
メアリー「なるほど・・・・・・勉強になりました。ありがとうございます、お父様」
壮司「ああ。いいお茶だった、ありがとう」
【長女と長男】
薫「はぅぁぁぁ~~~、今日も妹たちが尊い日々だった・・・・・・いい一日を過ごせたわ」
香「妹が元気なだけで僕らは元気になれるからね」
薫「つまり妹は活力剤なのでは?」
香「見て聞くだけで元気になる活力剤か。これは人類の叡智として残さないといけないな」
薫「写真になら残してる」
香「本当はムービーにも残したいんだけど、基本的に容量が足りないんだよね」
薫「それが悩みよね~。はじめてパソコン買ってもらった中学時代は3日で動かなくなったもん」
香「HDD買うのにも限界があるしね。予算と場所に」
薫「無限容量のデータ装置が欲しいわよね」
香「ない物ねだりをしても仕方ないよ」
薫「香もすっかり落ち着いちゃったけど昔みたいにきゃっきゃしていいのよ?むしろして?写真に収めたいから」
香「これでもはしゃいでるときははしゃいでるつもりだけど。姉さんもなんか落ち着いた感じするし、もっとわちゃわちゃしていいと思う」
薫「え、割と自由にやってるつもりなんだけど」
香「・・・・・・お互いに家の責任者になることが多くなったから変わっちゃったのかもね」
薫「あー、そうかもねー。時間って残酷だわー」
香「もうお互いに恋人がいる年齢だしね。いつまでも子供じゃいられないか」
薫「少なくともあんたはまだ子供よー」
香「わかってるつもり、だけどね」
薫「相変わらず年下相手に甘くて年上相手に張り切ってなとこは変わってないから子供のまんま。頑張って香をコントロールするんだぞー、同級生ちゃんたちー」
香「がんばって姉さんをお淑やかにさせてくれー、未来のお義兄さんー」
薫「そういう話じゃないでしょ!」
香「大人なんだから大人しくしなよー、姉さん」
薫「ぐぬぬ、こういうとこは可愛くなくなったわー」
【殴り愛】
日輪「姉さーん」
薫「はいはいなになにー?」
日輪「今新しい舞を考えてるんだけどこの動きって人間ができる動き?」
薫「私をゲームのデバッグみたいに使うのはやめてほしいんだけど」
日輪「あいたたたたたたー」
薫「えっ!?」
日輪「ああー、姉さんに昔殴られた頬が痛いー、ああー頬骨が折れてるかのように痛いー」
薫「わ、わかったわよ!わかったから!検証するから!」
日輪「さっすが姉さん頼りになるー」
薫「あんた毎回それやってくるわね、まったくもう」
日輪「使える弱みはとにかく使えって月美先輩に教わったから」
薫「月美ちゃんは流石悪魔って感じのこと言うのね。巫女が悪魔の誘惑に負けていいの?」
日輪「その悪魔さん尊敬する先輩だから別にいいと思う。お菓子くれたし」
薫「理由が弱い!」
【実姉実妹】
薫「うーん、玖美の体つきは相変わらず凶器ね。目に毒だわ」
玖美「お姉ちゃんのおっぱいやわこいのに固い」
薫「私は胸筋もあるから」
玖美「彼氏さんに揉んでもらったらもっと柔らかくなるのかな」
薫「実の姉にセクハラしてどうすんのよ」
玖美「実の妹だけどセクハラされたから返した」
薫「実際どうよ、あんたモテるでしょ?」
玖美「はい質問です。あたしと蕾と鈴火が並びました。誰が告白されるでしょうか?」
薫「蕾ちゃん」
玖美「正解っ!あたしより細いのにあたしよりおっぱいあるし身長も低めでかわいいから勝てません!」
薫「あんた身長あるもんね。こればっかりは両親の血だから避けようがないわ」
玖美「お姉ちゃんもお兄ちゃんも高いしね。まああたしほとんど外出られないしあたし狙うなら蕾狙うってやつばっかだわ」
薫「アリスじゃないけどあんたたちみんな美少女なんだけどね。やっぱりその中でも格差があるのね」
玖美「そうそう。どこぞの幼馴染6人組みたいな全員異性からモテモテやばたにえんみたいなのは中々ないって」
薫「どこぞの幼馴染6人組は全員心に決めた相手がいる上に一人を除いて中で完結してるから参考にならないわよ」
玖美「・・・・・・あのレベルの美女美少女たちを全員落とすお兄ちゃんすごくない?」
薫「あの子は昔からああだったから」
【ドッキリ】
アリス「おねえちゃーん」
薫「なにーってうわああああああああああ!!!!!!!!」
アリス「どしたの?そんな乙女が出しちゃいけない声上げて」
薫「いや、なにって、あんた、なによその刃牙に出てきそうな筋肉の身体は!?身長たっか!胸板分厚っ!」
アリス「あ、これ?最近筋肉女子が受けるって聞いて」
薫「やめてよおおおおおおお!アリスはあのちっちゃくてスレンダーでぷにぷにもちもちすべすべボディが一番なのよ!かわいいアリスを返して!」
アリス「そんな、お姉ちゃんは今の私を受け入れてくれないの?」
薫「いやあああああああああ!声が野太いいいいいいいい!!!!アリスの声じゃないいいいいいい!!!!」
アリス「あー、はいはい、戻る、戻るって」シュッ
薫「ほぇ?」
アリス「はーいドッキリ大成功ー!かわいいかわいいアリスちゃんだよー」
薫「あ、あ、あ、アリスぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!よかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」ギュウウウウウウ
アリス「あばばばばばばばば、な、中身出る、つぶれる、力、ゆるめて」
薫「もう絶対離さない!かわいいアリスじゃなくなるなんて私耐えられない!」
アリス「パンプアップ!!!」
薫「いやあああああああああ!」
アリス「脱出!落ち着いたらまた話すから!じゃあね!」
薫「来ないでえええええ!!!!その姿を見せないでええええええ!!!!!」
【気になる成長】
薫「うーん、これは、どう、なのかしら?」フニフニ
真恵「お姉ちゃん、くすぐったいよー」
薫「ああ、ごめんね。8歳ですでに胸が膨らんできてるってのはどうなのかしら・・・・・・キリングドール的には大丈夫?」
真恵「おっぱい?」
薫「そうそう。真恵のおっぱいね。もしかしたら来年にはブラつけなきゃいけないかも・・・・・・」
真恵「ブラジャー、動きにくそうだからいや」
薫「そうも言ってられないのよ。真恵も女の子なんだからね」
真恵「ぶー、なんで女なんだろ・・・・・・元の人形が女の子だったからしかたないけど」
薫「私もね、昔は女ってめんどくさいなとか思ったわよ。やれおしゃれだのなんだのでうるさいし」
真恵「ふにふにー」
薫「聞きなさいよ。まあ真恵もいつか女に目覚める日が来るわ。好きな人でもできたら変わるんでしょうけどね」
真恵「お姉ちゃんもそうだったの?」
薫「んー、そうね。やっぱり恋は女を成長させてくれるわ。だから真恵もがんばるのよー」
真恵「そんなこと言われてもなぁ」
薫「ま、相談があったらいつでもお姉ちゃんに言ってきなさいな。聞いてあげるから」
【心臓に悪い】
薫「・・・・・・!?」
薫(え、廊下に腕が落ちてる?え?我が家でなんかグロッキーな何かが発生している?)
メアリー「おねえさま~」
薫「メアリっ!?」
メアリー「その腕取ってください~」
薫「ちょ、メアリー、か、身体は!?なんで頭だけなの!?」
メアリー「さっき転んでバラバラになっちゃったんです。がんばって全部動かしてみたんですけど見えないからどこにあるのかわからなくて」
薫「繋がってなくても動かせるのね」
メアリー「付喪神ですから。別に頭に全部詰まってるわけじゃないです」
薫「とりあえずはい、これが腕ね。ええっと他の部分は?」
メアリー「わからないです。今さがしてます」コロコロ
薫「そんな頭だけで転がらなくても!お姉ちゃんが持ってあげるから!てか探すから!」
真恵「メアリーっ!右足見つけたよーっ!」
リリーナ「二の腕見つかりましたけど、どっちかはわからないですね」
メアリー「えーっと、どっちでしょうこれ?まあくっつければわかると思います」
薫「自分の身体なんだからもっとちゃんとして!香ーーーっ!手伝ってーーー!!!!」
【キャラ】
日輪「やばい」
香「どうしたの?」
日輪「こっちでの生活に慣れ過ぎて元の言葉を忘れそう」
香「元の言葉、って言えば関西弁か」
日輪「うん。もっというとイントネーションがね」
香「そのあたりはなんとも。ていうか気にせず喋っていいんだよ?」
日輪「だってそんなの私のキャラに合わないし!」
香「日輪のキャラって」
日輪「クールで頼れる元生徒会長!巫女らしい美しさと麗しさを兼ね備えた佇まい!こんな感じ」
香「次期生徒会に入る予定は?」
日輪「会長狙いで行くからあり!」
香「日輪が会長、となると射美奈とぶつかるわけか。一応現副会長として射美奈を応援せざるをえないんだけど」
日輪「えー、私の陣営に入ってよー。兄さん副会長にするからー」
香「なんでみんな僕を副会長に置きたがるんだ。いやいいけどさ」
日輪「ねえいいでしょー、にいさーん。かわいい妹のお願いよー?」
香「また生徒会選挙の時におねだりしてくれ。そうすれば考えるから」
日輪「ぶー、兄さんのアホー」
【ちぐはぐ】
玖美「・・・・・・」
香「どうしたの、玖美。そんな訝し気な顔でこっちを見て」
玖美「あー、えーと、その、うん。ちょっと真恵が羨ましくなって」
香「真恵が?」
玖美「別に真恵に何かがあるわけじゃないんだけどさ。ほら、あの子色んな人に飛びついていくじゃん」
香「だね。一応周りの状況を見てからやるけど」
玖美「まああたしも昔は似たようなことしてたし文句があるわけじゃなくてさ。むしろほほえましいぐらい」
香「あー、なるほど、うん。玖美、おいで」
玖美「察してもらえたのは嬉しいんだけどもう体格的に普通に危ないしやらないよ」
香「大丈夫だ。こういう時のために僕は常日頃から鍛えてるんだから」
玖美「え、マジ?」
香「マジ。大きくなっても飛びついてくる子はいるしね。地理とか白雪さんとか」
玖美「・・・・・・白雪さんがやるならいいか!おにいちゃーん!」
香「よっしゃ!こい!」
玖美「どおおおりゃああああ!!!!!」
香「ごふっ!」
玖美「えっ!?だ、大丈夫!?」
アリス「腰をかがめたらそれってただのタックルだよね」
【超絶天才美少女アリスちゃん】
アリス「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花。スーパーコンピューター並みの処理能力を誇る頭脳。ほぼ無尽蔵な魔力。やーっぱアリスちゃんって存在がバグだなぁ」
香「身体能力も低いわけじゃない、ていうか年相応で自分の動き自体は完全にコントロールできる。まさに完全無欠」
アリス「で、そんなアリスちゃんの偉大なる知能を使って何が知りたいのかな?」
香「アリスってもうちょっと他の家族たちと距離詰められないのかなって」
アリス「え、今でも結構仲いいつもりだけど。ほっぺにちゅーされたらし返す程度に」
香「なんていうかさ、どうにも微妙に距離を置いてる感じがあるんだよね。一線を勝手に引いてるって言うか」
アリス「えー、そうかなー?」
香「・・・・・・本体見せたことある?」
アリス「見せたことないしこれからも見せない」
香「まあそうだよね。アレは中々にショッキングだし」
アリス「そもそもお兄ちゃんたちに見せたのだって事故だし!あの駄女神のせいで!」
礼丹「そこに関してはわたくしも反省しております。本当に申し訳ありませんでした」
アリス「ほんとだよ!もう!許してあげる寛大なアリスちゃんに感謝してね!」
シュシュ『え、気になるんだけど。本体ってなに?アリスってなんかそういうのがあるの?』
アリス「アリスちゃん餓死死体だから元の幽霊体が割とマジでヤバい感じで人に見せられない醜い姿なの」
シュシュ『あっ、ご、ごめんね。聞かない方がよかったよね』
アリス「今更だし。てかこれ自体は言い回ってるし」
香「アリスの唯一って言っていいほどの弱みだよね。でも、だからこそ味方を増やしておいた方がいいんじゃないかって僕は思ってるんだ」
アリス「味方って・・・・・・そんなこと言われても。誰でもお兄ちゃんたちみたいに受け入れてくれるわけじゃないんだよ」
香「わかってるさ。だけど、ウチの家族は少なくとも受け入れるし理解もする。そして、なにかあった時は守れるように行動する」
アリス「それは、そうだとは思うんだけど・・・・・・やっぱりいまいち踏ん切りがつかなくて」
香「アリスが美少女であることに努力を欠かしていないのはみんな知ってるからさ。アリスが見せたくない姿ってのも実際に見れば納得してくれるはずだ」
アリス「・・・・・・お兄ちゃんも、怖かった?」
香「え?」
アリス「義手、外したがらないでしょ?でも外す時は外すよね。・・・・・・最初は怖かった?」
香「・・・・・・うん。特に、そうだな。幽と月美、あの二人の前で外すのは怖かった。これを外した姿を見られて、嫌われたくないって思ったのは初めてだったから」
アリス「・・・・・・」
香「でも、案外受け入れてくれるもんだよ。んで、事情を知ってる人が多いとその分楽になるってのはアリスも見てきただろ」
アリス「そう、なんだけどさ。・・・・・・もうちょっと、勇気が出るまで待ってほしいな」
香「ま、最終的に決めるのはアリスだけどさ。でもこれだけは覚えていて欲しい。僕はいつだってアリスの兄だし、他の家族も同じことを思ってるよ」
アリス「え、兄って思ってくれるのはお兄ちゃんだけでいいんだけど」
香「そういうことじゃなくて」
【たまには海に】
真恵「山じゃないー!海だー!」
香「海には入らないけどね」
真恵「えー!水着着てきたのにー!」
香「着替えは?」
真恵「持ってない!」
香「だからだよ」
真恵「・・・・・・アリス!」
香「残念だけどアリスは今日リーブラと草華に拉致られて買物中なんだ」
真恵「ええーっ!?なんでーっ!?」
香「秋物の服を見に行くんだってさ。あと化粧品とかいろいろと揃えるらしい」
真恵「ぶーっ、折角準備してきたのにー。リーブラもだめだったらホントにダメじゃん」
香「まあそれはともかくとして、今日の目的地はあそこだよ」
真恵「え、なにあれ。変な建物」
香「あそこがアリスと初めて会った場所だよ」
真恵「ふーん」
香「んで、あの建物はリーブラが買い取ったから僕は自由に使えるわけだ」
真恵「え、そうなの?」
香「そう。山にはいきやすいけど海には来辛かっただろ?今日はそれを改善するためにあそこを掃除しようと思って」
真恵「ってことはちゃんと掃除すれば海に来放題!?」
香「まあそうだね。アリスの助けがいるけど」
真恵「はいはーい!ボク、ちゃんとお掃除するー!」
香「よしよし、その意気だ。あそこをいい感じにキレイにして海で遊ぶための拠点に改造しようじゃないか」
真恵「えいえいおーっ!」
【インドア妹】
メアリー「お兄様は割と外にいることが多いですよね」
香「ん?そうかな?結構インドア派だと思ってるんだけど。腕があれだし」
メアリー「だってお兄様って基本的に女の人をとっかえひっかえしながら遊び歩いてるって愛さんが」
香「とっかえひっかえしてない。文句があるらしい愛とはもう遊びに行かないことに決めた」
メアリー「私も真恵と一緒に外に行ったりしますけど、あの体力についていくのが辛くて」
香「それはそうだろうね。まだ体が馴染んでないってのもあるし、単純に山育ちの真恵は体力がけた違いだ」
メアリー「ですからお家で遊ぶのが好きですし、おままごととかもしたいんですが・・・・・・みんななかなかまざってくれなくて」
香「つまりあれか。僕におままごとに参加しろって言ってるのか」
メアリー「はい!」
香「よし、いい返事だ。かわいい妹に頼まれたら仕方ない、僕も全力でおままごとをしようじゃないか」
メアリー「あと5人ぐらいほしいです!呼んでください!」
香「え、僕が?集めるの?」
メアリー「お兄様がやるって言ったらみんな来ると思いますし」
香「僕を釣り餌にするのはやめようか」
【にっちゃんくーちゃん】
日輪「くーちゃん」
玖美「にっちゃんなに・・・・・・ってやめてよその呼び方」
日輪「いいじゃないくーちゃん。かわいいわよくーちゃん。あの頃を思い出しましょくーちゃん」
玖美「思わず反応しちゃったけど意識したら日輪のことにっちゃんなんて呼べないよ」
日輪「不意打ちなら呼んでくれることが分かったから今回の収穫は上々ね」
玖美「・・・・・・もしかして呼んでほしいの?」
日輪「割とね。寂しいじゃない、ちょっと年齢が上がっただけであだ名呼びが呼び捨てに変わるなんて」
玖美「そんなこと言われても・・・・・・」
日輪「やっぱりあれか、他のみんながいる前だと恥ずかしいんだ」
玖美「べ、別にそんなことないし!」
日輪「それか自分だけあだ名呼びするのが気恥ずかしいの?」
玖美「そんなんじゃないって!」
日輪「・・・・・・わかった。にっちゃんって呼んでると子供っぽいからね」
玖美「あ、え、あ、違うって!もうやめて!」
日輪「ふふ、なんだかんだあんたも思春期で微妙に反抗期なのね。なんか安心したわ」
玖美「いいってば!もー!」
日輪「あー、くーちゃんが牛になってるー」
玖美「いいってば!もうやめてー!」
【ゴーレム】
日輪「アリスの身体はゴーレムみたいなもんって昔言ってたじゃん」
アリス「ん?そんなこと言ったっけ?まあそうなんだけど」
日輪「ってことはやろうと思えば私を複製したりもできるわけ?」
アリス「やろうと思えばね」
日輪「で、例えば複製日輪ちゃんゴーレムに私が神卸をするとかはできるの?」
アリス「あー、魔力が邪魔してできなさそう」
日輪「そんなもんなの?」
アリス「んーとね、これって人間と魔物とか天人で子供作れるかってのにも関連するんだけどさ」
日輪「あー、契約がどうとかこうとか。兄さんが月美さんと響華さんの両方に契約印付けられてたけど、あれってどうなるの?」
アリス「んーとね、私たち人外の身体構造の話から入るんだけどさ。私らってそもそも生まれつき体に微弱な魔力とか聖力が纏わりついてんの」
日輪「生まれつき?」
アリス「そうそう。ほんと細胞一個一個にね、超弱いけど膜みたいについててさ。それが当然卵子とか精子にもついてるわけよ」
日輪「あー、それが阻害する原因か」
アリス「そうそう。肉体レベルに大きいと問題ないんだけど、細胞レベルだとそれがバリアみたいになっちゃってね。おかげでウイルスとかにはめっぽう強いんだけど」
日輪「受精するのを阻害しちゃうわけだ」
アリス「そうそう。ハーフとかになってくるとあんまし関係ないみたいだけど。んで、私が構成するゴーレムって私の魔力百パーセントだからさ」
日輪「神卸しようとしても魔力バリアに阻まれるわけだ」
アリス「そうなんだよね。まあ私自身は妊娠も出産もできる身体にしてるけどさ」
日輪「え、アリス妊娠できるの?幽霊なのに?」
アリス「肉体があるからね。てかアストラル体でも一応できるっちゃできる。触れればだけど」
日輪「で、ここに幽霊を実体化させる御札があるんだけど」
アリス「それ近付けたら日輪のパソコンに入ってあるお兄ちゃんフォルダの写真全部ホモ画像に差し替えるからね」
日輪「ごめん私が悪かったから許して」
【叱り叱られ慰められ】
日輪「こぉらあああ!!!!待ちなさーーーーい!」
真恵「やーだよーだ!こっこまっでおいでー!」
日輪「神卸」
真恵「んにゃっ!?」
日輪「追いかけろって言われたから全力で追いかけるわよ?一切の手加減無しでね!」バチバチバチバチ
真恵「な、なんかバチバチしてるっ!?わ、ワープっ!」
日輪「・・・・・・しまった。真恵にはあれがあったんだった。えっと、どこいったのかしら?霊力探知でいけるかな」
真恵「・・・・・・」
日輪「あ、いた!こら!電柱の上とか危ないでしょ!下りてきなさい!」
真恵「・・・・・・」ブルブル
日輪「真恵?」
真恵「お、おりれない・・・・・」
日輪「ああもう!」
真恵「わーん!日輪助けてー!」
日輪「だいだら法師の腕!ほら、ここに乗りなさい」
真恵「う、うん」
日輪「はい、そのまま動くんじゃないわよー・・・・・・はい、到着」
真恵「わーん!怖かったー!」
日輪「はいはい、もう、まったく。これに懲りたらしょうもないことするんじゃないわよ」
【特攻ダメージ】
日輪「・・・・・・足が落ちてる。なんか憑いてるし?一応祓っとく?」
メアリー「日輪おねえさまー」コロコロ
日輪「きゃーっ!?生首っ!?あ、悪霊退散!」
メアリー「うなーっ!?」バチバチバチッ
日輪「あ、メアリー!ごめん!霊子結界!」
メアリー「はふぅー・・・・・・消えちゃうかと思いました!」
日輪「あああ、ごめんねごめんね。ついびっくりしちゃって。この足ももしかしてメアリーの?」
メアリー「はい。さっき転んだ時にバラバラになっちゃいまして、集合させようと動かしたらどこにいったのかわからなくなって」
日輪「なるほどねー。心臓に悪いわー。で、他の身体は?」
メアリー「右手と左足とどっちかのふくらはぎとどっちかの太もも、あと二の腕は見つかってます。ボディが行方不明なのでくっつけられません」
日輪「それでコロコロ転がって探してるわけね。みんなに声かけて探すから大人しくしてなさい」
メアリー「真恵とリリーナと薫お姉さまはお手伝いしてくれてます。ケイオスがいれば一発なんですけど、家族そろってフランスに里帰りしてるとかなんとか」
日輪「兄さんがいればすぐ見つけられるんだけど・・・・・・」
メアリー「お兄様は愛さんと月美さんと響華さんに連れていかれたって聞きました」
日輪「もー、タイミングが悪いわねー。・・・・・・いっそ探し物の神を卸すか」
メアリー「体が乗っ取られそうなのでやめてください」
【元お姉ちゃん、現お姉ちゃん】
玖美「アーリースー」
アリス「はいなはいな。いったい何の用事?」
玖美「なんで私の事はお姉ちゃんって呼んでくれないの?」
アリス「玖美も日輪も元妹だし」
玖美「あー、そっか。そう言えばアリスって去年までお姉ちゃんだった」
アリス「玖美も私の事お姉ちゃんって呼んでくれなかったしね」
玖美「だってあたしの中でお姉ちゃんは薫お姉ちゃんだしお兄ちゃんはお兄ちゃんだし」
アリス「私と一緒。私の中で玖美は玖美だから」
玖美「えー、でも金髪外人美少女にお姉ちゃんって呼ばれたーい。そとで歩いてる時にお姉ちゃーんって呼ばれながら飛びつかれたーい」
アリス「玖美もだんだんと薫お姉ちゃんみたいなこと言いだしたね。これはよくない傾向」
玖美「ソフライムの血筋は!身内が尊い!」
アリス「クランもスワンもそうだったけどさ!」
玖美「で、どう?もう今後あたしがお姉ちゃんであることは覆らないしお姉ちゃんって呼んでくれてもいいんだよ?てか呼んで?あたしも呼ばれたい」
アリス「やだよ、めんどくさい」
玖美「元お姉ちゃんなんだから元妹のわがまま聞いてくれてもいいと思います!」
アリス「現お姉ちゃんなんだから現妹の意見は尊重してよ」
【身体能力限界突破】
真恵「痛いー!わーん!」
玖美「はいはいっと」シュピッ
真恵「・・・・・・!?」
玖美「棘が刺さってたから抜いといたよ。消毒するからこっち来て」
真恵「み、見えなかったんだけど!え、どうやったの!?」
玖美「どうやったって、普通に棘を爪で掴んで抜いただけだよ」
真恵「顔も近付けてないのに!」
玖美「あたしの視力はその気になれば天体望遠鏡レベルにまでできるんだよ?動体視力は全部が止まって見える程度まで上げられるし」
真恵「玖美のそれ、ボクもやりたーい」
玖美「これは玖美ちゃんの昔からの特技だから。懐かしいなあ、幼稚園の頃昼間の空を見上げてお星さまが見えるって言ったらウソつき扱いされたあの日が」
真恵「玖美って幼稚園行ってたの?」
玖美「行ってたよ!失礼な!あたしの紫外線アレルギーと喘息が発症したのは小4から!」
真恵「ってことはその時はお外で遊んでたんだ」
玖美「遊んでたねー。遊びまわってたねー。でも体が弱いのは昔っからだからすぐ病気になってた。はい、処置完了ー」
真恵「ありがとー」
玖美「お兄ちゃんが帰ってきたら回復魔法かけてもらおうねー」
真恵「玖美は魔法使えないの?」
玖美「あたし酸素を作る魔法しか使えないよ」
真恵「地味ー」
玖美「地味なもんか!これがなきゃ死んでたんだからね!去年!」
真恵「え?あー、あれか!だ、大丈夫?ごめんね?苦しくない?」
玖美「今は大丈夫だよー」
【尊敬】
メアリー「身体ー、身体どこですかー」
玖美「わわっ!?メアリー、なにやってんの?ドッキリ?」
メアリー「違います。転んだ時にバラバラになっちゃって」
玖美「あー、なるほどね。ちなみに今身体全部動かせる?」
メアリー「え?あ、はい。できますが」
玖美「じゃあちょっとごろんごろんってやって」
メアリー「えーっと、こうですかね」コロンコロン
玖美「うん、かわいいけど妹の生首が転がるのを見るのは複雑。さて、場所が全部わかったから回収しに行くよ」
メアリー「え、なんでですか!?」
玖美「転がったら多少は音が出るから」
メアリー「・・・・・・そういえば玖美お姉さまってすごい人でした!」
玖美「そうなんだよー、実はすごいお姉ちゃんなんだよー。で、何から拾いに行く?とりあえず首部分?」
メアリー「えっと、とりあえず胴体部分が無いと何も繋げられないので胴体が欲しいです」
玖美「はいはーい。んじゃ連れてくよー」ガシッ
メアリー「・・・・・・あの、私を持ち上げたらどうやって身体を持つつもりですか?」
玖美「え?こう、片手でだね」
メアリー「怖いからやめてください!落とされそうです!」
【魔物仲間】
真恵「アリスー!魔法使いたいー!」
アリス「いいよ!この本に使い方書いてるよ!」
真恵「えっ・・・・・・読めないよ!多いよ!分厚いよ!」
アリス「そりゃアリスちゃんが魔法を完全に理論化して書いた特別なやつだし。全部読んで理解出来たら私並みに魔法使えるようになるよ」
真恵「ってことはこれ頑張って読んだらボクもアリスみたいにおっぱい増やしたりできる?」
アリス「できない。生身だから」
真恵「じゃあなんかいろいろ作ったりとかは?」
アリス「複雑なのは多分無理。あれはアリスちゃんの知能と脳の処理能力ありきだから」
真恵「なーんだ、つまんないの」
アリス「幽が一応全部読んだけど、机を作るのが限界だったかな。正確にイメージするのって難しいからね」
真恵「イメージ?」
アリス「そそ。めちゃくちゃぶっちゃけると魔法って魔力とイメージさえあればなんとかなるの。どっちかが欠けるとできないけど」
真恵「じゃあボクも手から炎出ろーっ!ってやったら出せる?」
アリス「真恵は魔物なのに全然魔力ないから多分ライターの火がせいいっぱいだよ」
真恵「えー。じゃあどうやって増やすのさー」
アリス「魔力は基本的に生まれつきで、後天的にはどうにも・・・・・・」
真恵「ぶー、じゃあボク魔法全然使えないじゃん」
アリス「その分ありあまる身体能力があるんでしょ。天は二物を与えず、多くを望み過ぎない方がいいのさ」
【思考トレーニング】
アリス「はーい、今日も身体を馴染ませるトレーニングやるよー」
メアリー「うなっ!よろしくおねがいします!」
アリス「メアリーの身体は今パーツごとにバラバラに魂が宿ってる感じだから、それを全部まぜまぜする感じをイメージするよー」
メアリー「身体を、まぜまぜ?」
アリス「そうそう。んー、自分の身体の色んな所に絵の具が付いてると考えてみようか」
メアリー「絵の具・・・・・・はい、いっぱいですね」
アリス「その絵の具をちょっとずつ混ぜていく感じで。一気に全部は無理だから、少しずつ、すこーしずつだよ」
メアリー「うなななななななな・・・・・・」
アリス「よーしよーし、イイ感じだねー。あ、ダメダメ。無理して遠いとことつなげようとすると馴染まないよ」
メアリー「うな、うな」
アリス「うんうん、そうそう。そうやって隣同士を混ぜるんだよ。・・・・・・はい、そこまで!」
メアリー「うなっ!」
アリス「今日のトレーニングはこれで終わりー」
メアリー「うな!」
アリス「・・・・・・メアリー?」
メアリー「うな?」
アリス「リピートアフターミー。アリスちゃんかわいい」
メアリー「うななっ!」
アリス「あーもう、無理して混ぜようとするからちょっとバグっちゃってるじゃん。元に戻すために一回荒療治するけど我慢してね」
メアリー「うなっ!?」
アリス「ちょっと痛むよー。全身バラすよー」
メアリー「うなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
・・・・・・
メアリー「痛かったです!痛かったです!注射より痛かったです!」
アリス「ああしないと治らないんだってばー。メアリーが無茶したからだよ?もう」
メアリー「う、それは、そうですけど」
アリス「別に焦る必要はないんだからね。ちょっとずつ、ちょーっとずつやらなきゃ馴染まないんだから」
【同い年五女と六女】
真恵「だめーっ!これボクのっ!」
メアリー「違いますっ!私のですっ!」
真恵「メアリーさっき食べたじゃん!もう一個はボクの!」
メアリー「真恵はチョコの方が好きじゃないですか!私ははちみつが食べたいんです!お姉ちゃんなんですから譲ってください!」
真恵「ボクもはちみつ味食べたい!妹だからってわがまま言うな!」
メアリー「そんなことよりはちみつ!」
真恵「ダメーっ!」
メアリー「ううー、うなーーーーーーっ!」
真恵「ふしゃーーーーーーーっ!」
玖美「はいこらー、喧嘩すんなー」ゴスッ
メアリー「うなっ!?」
真恵「うにゃっ!?」
玖美「メアリー、メアリーはもう1個はちみつ味食べたんでしょ?じゃあもう一個は真恵のでしょ」
メアリー「でもでも!真恵はいっつもチョコを二個食べます!私ははちみつ二個です!」
真恵「ボクもはちみつ食べたくなったの!」
玖美「真恵だって別の味が食べたくなる時もあるよ。今回は真恵に譲ってあげなさい」
メアリー「嫌です!はちみつだけはぜぇぇぇっったいに譲れません!」
玖美「もー、あんまりわがままばっかり言ってると日輪呼ぶよ?」
メアリー「うっ」ピクッ
玖美「日輪が気付く前にあたしが来てあげたんだからね。ほら、メアリー。どうするの?」
メアリー「うう、ううー!」
真恵「・・・・・・半分こなら、いいよ」
メアリー「うなっ?い、いいんですか?」
真恵「チョコはボクが食べるけどね!」
メアリー「ずるいです!はちみつ半分こならチョコも半分こです!」
真恵「メアリーはチョコいらないって言ったじゃん!」
メアリー「言ってないです!はちみつの方がいいって言っただけです!」
真恵「ふしゃーーーーーーーっ!」
メアリー「うなーーーーーーっ!」
玖美「もー!日輪ー!ちょっと来てー!」
【風流家】
日輪「もう、メアリーははちみつと真恵のことになると見境なくなるんだから」
メアリー「うう、ごめんなさい・・・・・・」
日輪「真恵も、欲張りすぎちゃだめでしょ」
真恵「でも!」
日輪「原因はメアリーのわがままかもしれないけどそのあとはあんたのわがままでしょ」
真恵「ううー」
香「日輪、お説教はそのぐらいにしておこう。二人とも、相手にわがままを言って喧嘩しちゃったんだ。じゃあその後はどうするのかな?」
真恵「・・・・・・ごめん、メアリー」
メアリー「・・・・・・私も、ごめんなさい」
玖美「やー、2人の姉力と兄力の強さを感じるね。あたしじゃ治められなかったのに一発だよ」
薫「なーに言ってんのよ。最初の喧嘩はあんたが仲裁したんでしょ。立派にお姉ちゃんしてるわよ」
アリス「珍しくね」
玖美「一言余計だよ!」
アリス「言われたくなかったら普段からもうちょっと姉らしく見本になるように生活してねー。子どもたちは見てるんだよー」
玖美「うー、そう言われると・・・・・・」
リル「でもどうしたの?最近の玖美は本当にお姉ちゃんらしくなってきてるけど」
壮司「・・・・・・玖美も成長してるんだ。もう中学生だし、末っ子でもないからな」
玖美「それもあるんだけど、やっぱりあたしもお姉ちゃんって呼ばれたいの!」
薫「・・・・・・真恵、メアリー。玖美のこと呼んでみて」
真恵「玖美!」
メアリー「玖美お姉さま」
玖美「ほら!メアリーは義理許容範囲!でも真恵が呼んでくれない!」
真恵「だって玖美って玖美って感じだし」
日輪「私も日々には日輪って呼ばれてたけど」
玖美「それひーちゃんだけでしょ!」
真恵「ひーちゃんって?」
日輪「私の妹」
メアリー「・・・・・・?」
日輪「前の家の・・・・・・って、2人には話してなかったっけ?」
薫「あんたの家の話すると重いし、もうちょっとおっきくなってから話すつもりだったのよ。言っても伝わらないかもしれないし」
メアリー「私が意識を持ち始めたころには日輪お姉さまはもう家にいましたから、それより前の話ですか?」
日輪「7年前の事だから真恵もメアリーも知らなくて当然よ。私もあんたらと一緒で養子なのよ」
真恵「そうだったんだ!なんか魂の色が微妙に違うなって思った!」
リル「でも、どうしましょう?いっそここで全部言っちゃう?」
香「また今度のお墓参りの時に詳しく話したらいいんじゃないかな。その方がわかりやすいだろうし」
メアリー「お墓参りですか?いつもの?」
壮司「・・・・・・以前神戸に行っただろう。あそこにも墓があるんだ」
日輪「あんたらには関係ない話だから遊ぶ方に集中してもらってたけど、そういうことなら連れていこうかな。パパとママと、日々にもあんたらのこと紹介してあげたいし」
アリス「もー、なんで湿っぽい雰囲気になってるのさ!」
香「アリスはいいの?」
アリス「今一気に話をいろいろとしちゃうと頭パンクしちゃうでしょ。また今度でいいよ」
リル「あら、何の話?」
アリス「いや、私の変身解除した姿を見せとこうかなって。ただ日輪の方が片付いてからでいいかな」
真恵「変身解除って・・・・・・え、アリス変身してるの?」
玖美「アリスって変身型モンスターだったの!?」
メアリー「ハニーポイズンみたいな感じですか!?」
アリス「やー、アリスちゃんハニポみたくかわいくないし」
日輪「!?」
薫「アリスがかわいくないわけないでしょ!」
アリス「マッチョなアリスはかわいくないくせにー」
薫「あれは別」
壮司「・・・・・・まあ、なんだ。話がしたくなったら言ってくるといい。素面で難しいなら物も用意しよう」
リル「あら、あなた。我が家ではお酒は禁止よ?まさか隠れて飲んだりとかは」
壮司「・・・・・・」
玖美「お兄ちゃんの部屋、クローゼット」ボソッ
壮司「な、なんでそれを!?」
玖美「お父さーん、あたし焼肉食べたーい。カルビ1人前で千円ぐらいするやつー」
リル「あら、そうね。個室だったらアリスも日輪も話しやすいかしら?」
アリス「食事前に見せるようなやつじゃないんだけど・・・・・・」
日輪「タン。タンいっぱい食べたい」
真恵「はいはーい!ボクトントロたべたーい!」
メアリー「はちみつ味のデザートがいいです!」
薫「私はロースかしらねー。あんまり脂っこくないのがいいわー」
香「がっつり行きたい!」
リル「そうねー、私は冷麺が食べたいわね。あのつめた~い麺をちゅるちゅるってするのが好きなの」
壮司「・・・・・・か、家族分だけならなんとか。だが家の者を全員連れて行くのは勘弁してくれ。本当に」
薫「まあ全員入り切る個室が中々ないし、他の子たちは悪いけど後日香が連れて行ってあげればいいでしょ」
香「僕が!?」
薫「お代はお父さん持ち。つまりあんたは二回行ける」
アリス「私も二回行ける!」
真恵「じゃあボクも!」
メアリー「リリーナが一人だけになるのはかわいそうですから私も!」
壮司「・・・・・・小遣いの前借はできるか?」
リル「もちろん。がんばってね、あ・な・た」
壮司「・・・・・・ああ、がんばるさ。子どもたちがそれで喜んでくれるなら」