【隙】
アクア「にゃーにゃー、君はどこから来たのにゃん?迷子さんにゃん?」
香「・・・・・・」
アクア「首輪してないから散歩中かにゃん?」
香「・・・・・・」
アクア「飼ってあげたいにゃー、でも父さんが猫アレルギーだからだめなのにゃん」
香「アクアー」
アクア「ごめんにゃさ・・・・・・?」
香「その猫、桜さんとこの子だよ。また脱走したのか」
アクア「・・・・・・いつから」
香「へ?」
アクア「いつから、見てたの?」
香「最初から」
アクア「・・・・・・このことは、みんなには内緒にして!おねがい!」
香「いやいや、かわいかったよ。アクアにも意外な所があるんだなって」
アクア「うれしいけど、やめて!はずかしい!ああああ、こんなの私のキャラじゃないのに!」
香「今度猫カフェでも行こうか。真恵もつれて」
アクア「違うの!これは、違うの!だから広めようとしないで!」
香「でもリーブラは知ってるんだろ?」
アクア「多分そうだけど、私のイメージはもっとクールでりりしくて・・・・・・ああああ、こんなの違うんだから!」
香「今更取り繕うことないじゃないか。少なくとも僕相手には」
アクア「だって!好きな人にはカッコいい所だけ見せていたいんだもん!」
香「普段の言動にはあえて言及しないでおこう」
アクア「す、少なくともオルレアンだけには言わないで。あの子には絶対からかわれるから!」
香「わかったわかった、秘密にしておくから。さあ、みりんを連れて桃山家に行こう」
アクア「この子、みりんって言うの?」
香「そうだよ。言ったら会わせてくれると思うけど、桜さんなら」
アクア「・・・・・・か、考えておくわ」
【妹特権】
日輪「兄さん、数1教えて」
香「今姉さんがいるからそっちに教えてもらったほうが詳しいんじゃないかな」
日輪「なによー、兄さんはかわいい後輩からのコミュニケーションを拒否するつもりなのー?」
香「なんだ、甘えたいならそう言ってくれればいいのに」
日輪「今は妹日輪じゃなくて後輩日輪なのー」
香「僕が知らない日輪がいるんだけど」
日輪「こうやって兄さんから近い目線で勉強教えてもらうのは玖美にも真恵にもメアリーにもできない1個下の私だけの特権なんだから」
香「はいはい、わかったよ。で、どこがわからないの?」
日輪「この動き回るaの最大最小の場合分けがわかんなくて」
香「ここは軸を基準にして雑でいいから図を書いて考えてみるんだ。そしたらこんな感じと、これと、こうと、これと、これでほら、全パターンが網羅できるだろ?」
日輪「あ、ほんとだ」
香「あとは関数に当てはめて計算するだけ」
日輪「んふふ、流石兄さん。わかりやすいわね」
香「持ち上げても何もでないよ」
日輪「何もでなくていいの~♪」
【大好物】
香「上海、おねがいがあるんだけど」
上海「はいはい、どうしたの?」
香「僕の好きな――」
上海「ごめん、香の大好物だけは絶対に作るなって言われてるの」
香「えっ、なんで!?」
上海「香がそれ以外で満足できなくなったら困るからって」
香「誰が言ったんだそんなこと!」
上海「愛さん」
香「なんでだ!」
上海「流石の私も土下座して懇願されたら断り切れなくてね」
香「に、二番目は?」
上海「それに関しては問題ない」
香「じゃあ炊き込みご飯を頼むね」
上海「まっかせて!私の本気を見せてあげる!」
【有能ハッカー】
蓬莱「あーにーきー、ひーまーだー」
香「そうは言われてもなぁ、僕じゃ蓬莱のゲームの相手もできないし」
蓬莱「んー、シュシュはどうなんだ?」
シュシュ『私、そっちのゲームとかよくわからないし、そもそもコントローラーが持てないし』
蓬莱「ちょっと待ってな。兄貴、腕借りるぜ」
香「いいけど、腕借りるってすごいワードだよね」
蓬莱「耳を借りるとかと違うワードだからなー」カタカタ
シュシュ『わっ、なんかいきなり手元になんか出てきたんだけど!?』
蓬莱「そっちで使えるモニターとコントローラー、ゲーム機一式を送っといた」
香「ゲームの中身は?」
蓬莱「今の世の中ROMデータなんでごろごろ転がってるんだぜ」ジブンデスイダシタヤツダケド
シュシュ『なるほど、これでやれと』
蓬莱「こっちのサーバーと接続しといたからいつでもできるはずだ」
香「これもハッキングの技術ってことでいいのかな?」
蓬莱「モデルデータ一式はもともと用意してたんだよ。どっちかっつーとデザイナーだな」
シュシュ『香!蓬莱!なんか画面が動いてるんだけど!私何も触ってないのに!勝手に動いてる!え、動画じゃないのよね!?』
蓬莱「あー、そのレベルかー」
【お昼寝日和】
香「ん、あれは」
オルレアン「すぅ・・・・・・すぅ・・・・・・」
香「オルレアン、またこんなところで寝てるのか。しょうがない」
オルレアン「んっ・・・・・・」
香「保健室で寝かせるか、部室で寝かせるか・・・・・・部室だな」
オルレアン「んん・・・・・・こう、さま?」
香「あ、起こしちゃったか。おはよう」
オルレアン「おひゃよう、ごじゃいましゅ・・・・・・zzz」
香「また寝た。ま、仕方ないか。今日は温かくていい昼寝日和だ。僕もひと眠りしたくなってきたな」
オルレアン「すぅ・・・・・・すぅ・・・・・・」
香「あぁ、月美と部室のベッドでゴロゴロしてたの思い出すなぁ。今考えるとあれ、相当マズいことしてたよなぁ」
オルレアン「その自覚はあったの?」
香「今考えるとって言っただろ。当時は何も思ってなかったし。月美の方はそうじゃなかったと思うけどさ」
オルレアン「瑠璃川月美のこと、随分大事にしてる」
香「そりゃ大事さ。なんせ親友で、僕のことを好いてくれる女の子だ。月美のおかげでいろんなことが見えてくるようになったからね」
オルレアン「私たちは?」
香「表も裏も、そして君も。みんな大事に思ってるさ。そうじゃなきゃこうやってわざわざ運んだりしない」
オルレアン「アア、そうだな。香サンは上着を掛ける程度だもんな」
香「・・・・・・今日はコロコロ変わるね」
オルレアン「表が寝てるだけで俺たちは起きてるからな。暇で仕方なかったんだ。もうちょっと話に付き合ってくれや」
香「はいはい」
【メイド道】
香「メイド真拳って世界もやってるの?」
世界「はい、もちろん」
香「やっぱりか。なんで僕の知り合いのメイドはみんな戦闘力が高いんだ」
世界「メイドたるもの主人をいついかなる時でもお守りする必要がありますから。それこそ武器を持てない場所でも」
香「そうなると結局拳でやるのが一番ってこと?」
世界「そうですね。とはいえ、格闘技以外にもナイフで戦う方法やフォーク、お玉、スプーンなんかでも戦えるような訓練もしていますよ」
香「それはメイド真拳とは」
世界「別ですね。あと、メイド真拳では腰から上しか使いません。メイドたるもの優雅でいなければいけませんから。スカートの中が見えるような技が使えないのです」
香「ん?でも世界って蹴り技が主体じゃ?」
世界「はい。だからメイド服の時はいつもタイツを履いているのです。ほら、パンツじゃなければ恥ずかしくないですし」
香「そういう問題じゃないと思うけど」
世界「まあ私の場合格闘技とか無くても能力で一方的にボコれるんですけどね」
香「身も蓋もないことを・・・・・・」
【腹ペコ忍者】
月夜「先輩、こんなにたくさんいいんですか?」
香「いいんだよ。腹ペコな後輩を放っておけるほど非情じゃないんだ」
月夜「うう、先輩は神ですか・・・・・・私はいったいどうやってお返しすれば・・・・・・」
香「日輪と仲良くしてくれてるお礼ってことで」
月夜「先輩・・・・・・だめです!それは優しすぎます!忍者は甘えちゃいけないんです!」
香「大丈夫。里の人たちには話はつけてあるから」
月夜「へ?」
香「『あくまでも月夜とは先輩後輩の関係として接する。そこに口出しはさせない』って」
月夜「え、ええっと、先輩?」
香「里の頭領さんが言ってたよ『月夜は変にプライドが強いから仕送りも最低限しか受け取ってくれない』って」
月夜「ホントに全部聞いたんですか!?」
香「大丈夫、誰にも言ってないから」
月夜「そういうことじゃなくて!ていうか、どうやって私の実家の場所調べたんですか!?一応秘匿されてるんですけど!」
香「リーブラ」
月夜「あうう、リーブラ先輩反則過ぎます・・・・・・どうして知ってるんですか・・・・・・」
香「ていうか、生徒名簿に載ってるしね」
月夜「あの学校にプライバシーポリシーはないんですか!?」
香「あるけどそこはコネでなんとかした」
月夜「先輩、やっぱりリーブラ先輩や花見先輩の後輩ですね・・・・・・」
【流れ星】
流星「せ・ん・ぱ・い☆」
香「帰れ」
流星「えー、つれないなー。日輪とか月夜とかにはあーんなに優しいのにー」
香「今の状況を考えてから言ってくれ」
流星「んー、後ろから抱き着いてる形?」
香「首に抱きつかれてるから今すごい反ってるんだよ!苦しいから!」
流星「ねぇー、先輩ー、ながれ、流れ星が見たいなー」
香「鏡ならトイレに行けばあるだろ」
流星「そうじゃなくてさー、夜空を駆ける流星群が見たいわけですよー☆」
香「それを僕に言われてもなぁ」
流星「聞くところによると先輩って隕石降らせたりできるらしいじゃないですかー」
香「僕が降らせてるんじゃなくて、射美奈に向かって落ちて来ただけだよ」
流星「それってチョーっといじればきれいな流星群が見れるんじゃないのかなーって☆」
香「悪いけど僕の能力はそんなに便利なものじゃないんだ。狙った事象を引き起こすなんてことはできない」
流星「その辺は大丈夫ですよー。私の魔法使ってやるんで」
香「じゃあなんで呼んだんだ」
流星「綺麗に継続させようと思ったら先輩に幸運をもらった方がいいじゃないですかー☆」
香「んー、まあそれならできなくもない、けど・・・・・・」
流星「先輩☆」
香「わかったよ。日付と時間を指定してくれ。折角の機会だ、妹たちにも見せてあげたい」
流星「さっすが先輩!話がわかるぅ☆」
香「しかし、予見されてない流星群か・・・・・・これはニュースになって怒られそうだなぁ」
【交換条約】
炎火「風流先輩、ここにいましたか」
香「あれ、炎火?珍しいね」
炎火「突然ですが取引をしましょう」
香「はい?」
炎火「私は先輩のお弁当に入っている稲荷ずしが欲しい。その代わりにこの雫が作ったお弁当のおかずを何でも一つ渡します」
香「ちょっと待ってくれ、どうして僕のお弁当に稲荷が入ってるって知ってるんだ」
炎火「日輪に聞きました」
香「じゃあこのお弁当の製作主も?」
炎火「日輪ですよね」
香「じゃあどうして日輪に取引を持ち掛けず僕に?」
炎火「日輪の側にはながれが付いていてぼったくられるので」
香「なるほど」
炎火「それで、私のお弁当の中身がこれになります」
香「・・・・・・じゃあタコの天ぷらをもらおうかな」
炎火「んなっ!?そんなSSRを!?」
香「いいんだよ、別に交換しなくても。僕は困らない」
炎火「こ、このタコの天ぷらは雫が前日からたれ漬け込んで作った私のお弁当の中でも最上級のもの・・・・・・・しかし、稲荷も食べたい・・・・・・っ!」
香「さあ、どうする?」
炎火「わ、私は、私、は・・・・・・」
香「なんてね。稲荷なら普通にあげるよ。はい」
炎火「へ?」
香「そもそもそんなにこだわりはないし。これを食べて午後も励みたまえ後輩」
炎火「ふ、風流先輩!ありがとうございます!愛してます!」
アリス「またお兄ちゃんが女の子にちょっかいかけてる~」
香「僕にそのつもりは一切ないんだって」
【お節介】
香「雫、最近ちゃんとご飯食べてる?」
雫「あ、せ、先輩。え、えっとですね、ちょっと新しいギターに向けて貯金してる最中で、決して食べてないわけではないんですが、そのですね」
香「だと思った。見るからに体調悪そうだし」
雫「せ、先輩にご心配をおかけして申し訳ありません」
香「そう思うならせめてちゃんと食べてくれ。で、今日は何食べたい?」
雫「へっ?」
香「食料買い込むついでになんか作るからさ」
雫「え、そ、そんな!そこまでしてもらうわけには!」
香「いいんだよ。僕はバイト代もあるし叔母さんとか姉さんとか店長とかからお小遣いもらってるし」
雫「ええと、ほ、本当にいいんですか?」
香「いいよ。ほら、リクエストは?」
雫「ふ、風流先輩の手料理・・・・・・お、オムライスで!」
香「よし、わかった。じゃあ今からスーパー行くよ」
雫「は、はい!」
【虫は苦手】
地理「せーんぱーい!風流せんぱーい!」
香「はいはいどうした、地理後輩」
地理「畑に百足が出たんです!なんとかしてください!」
香「百足って・・・・・・適当にぽいってすればいいんじゃ?」
地理「無理です無理です!近づけません!」
香「あの施設の誰も?セラさんは?」
地理「セラさんも虫は苦手ですよ!ブロディさんもいないし、メイドさんたちはお屋敷が遠いし、今この場にいる先輩しか頼れないんです!」
香「まあいいけどさ。で、あれ?」
地理「はい!あれです!」
香「んじゃ、ほいっと」
地理「素手でいきました!?」
香「このままどこにやろうか」
地理「大丈夫なんですかそれ!?百足って毒とかは!?」
香「僕、左腕、義手」
地理「あ、そうでした」
香「ってことでてきとうに捨ててくるよ」
地理「はい!あ、お供します!」
香「いや、1人で行けるから」
【雑談】
木々「あっ、香さんじゃーん」
香「木々は、収穫中か」
木々「見ての通りでーす。暇なら手伝ってくださーい」
香「了解っと。しっかし、立派に実ってるなぁ」
木々「みんなで育てましたからー」
香「しかしオルレアンもそうだけど、マギ・フィールド一家は家庭菜園を家庭菜園に留まらないレベルにするよね」
木々「これはもはや畑ですもんね。ていうか、家庭菜園にビニールハウスは持ち込まない」
香「食育とかそういう面ではいいんだろうけど・・・・・・子供たちだけでこれをやるのも大変だろ?」
木々「そうですねー。まず普通に数が多すぎて」
香「あの人たちはスケールがでかいんだよね。悪いわけじゃないんだけど」
木々「やることなすこととりあえず規模が大きいってのは親子共通ですね。従姉妹さんもですか?」
香「うん」
木々「あれは一族共通の性質なのか」
香「なぜか世界最強レベルまで鍛えたリーブラとか、食べ放題の店をいくつも食いつぶしたコスモスとか、宝探しって言ってゴミの不法投棄の現場までいくケイオスとか」
木々「実はアクアが一番まとも?」
香「そういう面ではね。変態だけど」
木々「その部分が全てをダメにしてるんですけどね」
香「まったくだよ。はい、こっちは終わり」
木々「助かりましたー。折角なんでこれ使った料理作るんで、食べてってください」
香「ありがとう、そうさせてもらうよ」
【生徒会】
金「副会長、色んな生徒から要望書が来てますが」
香「え、僕宛て?」
金「はい。主に女子から」
香「何かした覚えはないんだけど・・・・・・だいたいが連絡先教えてくれだの連絡してだの書いてるんだけど」
金「手あたり次第に手を出すからです」
香「だから誓ってそのつもりはないって」
金「そう言って、また一通一通全部読んで返事を書いてるじゃないですか。そういうところですよ」
香「誠実であることとジゴロなことは違うと思うんだけど」
金「そんなものすべてごみ箱に捨てればいいのですよ。少なくともそれをするだけで終わる案件です」
香「それじゃあまた同じことの繰り返しだろ。きちんと断らないと。僕には幽がいるんだから」
金「毎回返すから同じことが繰り返されているのです!少なくともあなた宛てに手紙を書いたら返ってくると知られているから!」
香「どう言われようとも、僕は不誠実なことをする気はないよ。少なくとも僕自身に対して」
金「まったく、毎度毎度クラスで断る私の身にもなってください」
香「ごめんごめん、後でなんか奢るからさ」
金「まったく・・・・・・。肉系でおねがいします」
香「はいよ」
【貴重な男子】
緋石「先輩!おはざっす!」
香「おはよう。あれから風月さんとはどう?」
緋石「いや、おかげさまでいい感じにやれてます。先輩たちの言うとおり自分から行って正解でした」
香「うんうん、よきかなよきかな。緋石は貴重な男子の後輩だから、こう頑張ってる姿を見ると応援したくなるな」
緋石「あ、周り女ばっかりですもんね」
香「僕も君も男兄弟がいないしね」
緋石「そうっすよねー。家の中だと意見が合わないことも多くて」
香「僕の場合幼馴染も部活もバイト先も親戚も全部女所帯だし・・・」
緋石「えー、いいじゃないっすか。ハーレムじゃないっすかー」
香「本気で言ってるのか?」
緋石「冗談っす。モテる男は辛いっていうのは先輩見てたらわかります」
香「変わってくれ、とは言わないけどさ。ほら、緋石も竜の幹部継いだりしなよ」
緋石「嫌っす」
香「なんでだよー。交通費という名の給料もらえるんだぞー」
緋石「いやいや、俺先輩と違って移動手段が限られてますから。ワープとかできませんし」
香「言ってくれれば一緒に連れていくって」
緋石「それに、俺じゃなくて蒼石が継ぎたがってるんすよね」
香「え、蒼石が?・・・・・・大方大組織の幹部っていう肩書に中二病が発症してって感じだろ」
緋石「ご名答。来年までに収まってなきゃあいつが母さんのをそのまま継ぐ形っす」
香「14歳からって決まってるからなー。ちょうど中二病全盛期にぶつけられるのがなんとも」
緋石「え、香さんももしかして・・・」
香「僕はお爺ちゃんの席がずっと空席だったのを埋めるため、あとは権力は持っておいたらどこかで利用できるのがわかってたから」
緋石「あー、まあ先輩したたかっすもんね。尊敬するっす」
香「あとは将来マリンが竜神様の席を受け継いだ時に先輩面していろいろ吹き込めるし」
緋石「影の権力者・・・・・・かっこいいっす!」
香「そうなれば実質この世界を僕が支配してるようなもんだ。誰もが夢見る世界征服を成し遂げるわけだ」
緋石「流石っす!先輩!」
香「そろそろツッコんでくれ。後半から冗談だから尊敬しないでくれ」
【お隣さん】
アラヤ「香さん、愛がそろそろ観念して我が家に来いと言っていますが」
香「平山家に入ったら家族総出で取り込もうとしてくるから嫌なんだよ」
アラヤ「私はその他扱いなので取り込もうとはしませんが」
香「戸籍上君は妹だろ。愛もなんだかんだ言いながら世話は焼いてるし、平山ママパパもいろいろしてるじゃないか」
アラヤ「はい。その点に関してはすごく感謝しています。この暖かい服もママさんに買ってもらったものですし、このバッグはパパさんにおねだりしました」
香「君はガイアよりもよっぽど馴染んでるな」
アラヤ「愛に鍛えられました。『ゴーレムだかなんだか知らないけど人間社会で生きるなら人間らしくなれ』って」
香「桜さんはそのへんどうしても甘くなっちゃうからなぁ。押しが強い分アラヤの順応も早かったって感じか」
アラヤ「そうですね。ものすごくダメだしされました」
香「だろうね」
アラヤ「しかしその甲斐もあって、私は見ての通り姉に比べても割と馴染んでるつもりです。あれこれ言いつつも見捨てない愛の情の深さも感じています」
香「ウチの姉さんと似たような感じだからなぁ。姐御肌な部分は昔っからあるんだよね。空手道場でも後輩の面倒見いいし」
アラヤ「ですからそんなみなさんに私は報いたいのです。ですからどうぞ我が家に」
香「いや、もっと別の方法があるはずだ」
アラヤ「・・・・・・愛、情に訴えかける作戦は失敗です」
愛「ちっ。次の作戦考えるわよ」
アラヤ「了解です」
香「うん、仲良くやってるみたいでなによりだ。でも巻き込まないでくれ」
【常連さん】
雪美「いらっしゃいませー、ってお兄さんじゃないですか」
香「やっほー。今日は暇だから来たよ」
雪美「珍しいですね。あっちの席にどうぞ」
香「はーい」
雪美「今日は日輪もお姉さんもいませんよ?」
香「知ってる知ってる。二人のシフトは把握してるし」
雪美「日輪さんはともかくお姉さんのもですか」
香「愛はむしろシフト送り付けてくる」
雪美「なるほど。ご注文は?」
香「余りもののオーブン焼きとあまりもの定食、あとアイスコーヒーで」
雪美「はーい。お任せケーキとお任せランチ、アイスコーヒーでお間違いないですか?」
香「間違いないよ。ちなみに今日は何が余ってるの?」
雪美「えーっと、確か昨日はチーズケーキがあんまり売れてなかったような・・・・・・ランチにはカツが出ると思います」
香「じゃあ今日は雪美に調理してもらおうかな」
雪美「ええっ!?」
香「暗さーん!雪美に厨房おねがいしていいですかー?」
暗「いいわよー」
香「だってさ」
雪美「む、無茶ぶりにもほどがありますって!」
香「でも、一応できるんだろ?」
雪美「まあできます、けど・・・・・・わかりましたよ!やりますよ!」
香「その意気だ!」
暗「材料は全部出してるわ。失敗してもいいからね」
雪美「つまり砂糖と塩を間違えろと」
香「アリス、見張り」
アリス「えっ!?」
【執着】
香「すいませーん、姉さん迎えに来たんですけどー」
つらら「いらっしゃいま・・・・・・なんだ、香か。日輪じゃないのか」
香「なんだとはひどいな。日輪をこんな夜中に一人で出歩かせるわけないだろ」
つらら「そのあたりは常識ある人で普通に尊敬します」
香「言い方に多少とげはあるけど、まあよしとしよう。で、ウチの姉はどこで潰れてるの?」
つらら「奥の座敷ですね」
香「支払いは済んでる?」
つらら「まだでーす」
香「じゃあ財布から抜いてくるか。ちょっと待ってて」
つらら「日輪も連れてきてくれればよかったのに。二人でなら来れるでしょ?」
香「酒臭い姉さんの相手を日輪にさせろって?」
つらら「んで、お姉さんはあんたが連れて帰って日輪はここに残る」
香「日輪はどうやって帰るんだよ」
つらら「帰らなくていい!お持ち帰りする!」
香「澄江さん、お会計お願いします」
つらら「ちょっと!無視しないで!」
澄江「4千700円ねー」
つらら「店長!?」
香「1人でそんなに飲んだのか・・・・・・・5千円で」
澄江「300円のお返しねー。ごめんね、いつもいつも」
香「慣れてるんで気にしないでください。クロ、影につっこんどいてくれ」
クロ「・・・・・・・」
つらら「アリスの鏡は?」
香「この前無理矢理潜り込もうとしたことをお忘れか」
【心からの愛を】
心愛「ようこそおいでくださいました、香様。アーリア女学園生徒会副会長である私、三井心愛がお出迎えさせていただきます」
香「・・・・・・・大丈夫?頭でも打った?荷物持とうか?」
心愛「や、やめてください!あの時の私は本当に無知で愚かな無礼者だったのです!お忘れになれとは言えませんが、せめてあまり口外されぬようお願いします!」
香「おお、ちゃんとお嬢様っぽくなってる」
心愛「お姉さまに礼儀作法をご指導いただき、身につけさせていただきました。とはいえ、まだまだ若輩者ゆえ無礼な所も残っているかと思われますが・・・・・・」
香「そうだね。若輩者よりも未熟者とかの言い方の方がいいかも。リーブラはその辺り厳しくなかった?」
心愛「お、お姉さまの指導は、き、ききき、厳し、あわわわわわわわ」
香「心愛!?」
心愛「し、失礼しました。申し訳ありません、少々取り乱してしまいまして」
香「流石にそれは見ればわかるけど・・・・・・トラウマ残すようなのはよろしくないな。あとで叱っておくよ」
心愛「いえ、とんでもないです!礼儀作法を学びたいと言ったのは私の方からです!それに、体罰を受けたりもしていません!」
香「笑顔でプレッシャーかけて来ただろ?」
心愛「間違っているところに関しては一切お叱りになることもなく、粛々と正してくれるのです。ただ、ほんの少しでも怠けようものなら・・・・・・あわわわわわわわわ」
香「ああ、そういうことか。怠けには厳しいからなぁ、リーブラ」
心愛「『心の底から学ぼうとする意志があるのならば怠けるという発想すら出てこないはず』と、お姉さまは言っておられました」
香「リーブラが特殊過ぎるだけだから気にしなくていいんだよ」
心愛「それに、その、まだ株は差し押さえられていますから私が頑張らないといけないというプレッシャーもあって・・・・・・」
香「リーブラー!早く返してあげてー!」
心愛「お、お姉さまはこの学園を卒業するのに相応しい人間になれば無償で返還してくださると言っております!その場合だと、なんというかぼろもうけと言うかなんというか・・・・・・」
香「ちなみに、おいくらぐらい?」
心愛「えっと、あの後株価が高騰したこともあって詳しい金額はわからないのですが、兆には行ってないとだけ」
香「そうか、リーブラ一人で株の値段を釣り上げたからそれにこぞって投資家が・・・・・・それを無償返還となると、うん、まあがんばれ」
心愛「はい!私が頑張れば我が社は大きな儲けが出るのです!頑張らないと下手をすれば路頭に迷います!頑張るしかありません!」
香「路頭には迷わせないから安心して。そこは絶対に僕が止める」
心愛「香様、なんとお優しいのでしょうか。流石はお姉さまが愛を捧げるお方。私も、あなた様の魅力が少しわかったような気がします」
香「結局他力本願だけどね」
心愛「いえ、香様のそれは愛です。他者を慈しむ慈愛の心、私も見習わなければなりません」
香「・・・・・・んー?もしかして、リーブラから愛がどうこうとか教わった?」
心愛「はい!お姉さまはおっしゃられました。人は一人ひとり違う愛を持つのだと。そして、お姉さまは香様へと捧げる愛を持っているのだと」
香「あ、それに関しては話半分程度に聞いておいた方が・・・・・・」
心愛「私の名は心愛、すなわち心からの愛。心の奥底から自分を、他人を、全てを愛せるよう務めるべきだと私は信じています」
香「もしもし、草華?リーブラが後輩を洗脳してるんだけど。あとで叱るから準備だけしておいて」
【バイト仲間】
愛「いやー、珍しいわね。こうして三人のシフトがそろうって」
雪美「そうですねー」
日輪「今日は店長も副店長もいないんですよね」
愛「いないっていうか奥に引っ込んでる。ほら、ここ保育所も兼任してるじゃん」
日輪「まあ、つまりは今最高責任者は愛さんってことですよね。厨房よろしくおねがいします」
雪美「私たちで接客やっとくんでー」
愛「はいはい。まあ忙しくならないと思うけどね」
・・・・・・
日輪「つ、疲れた~!」
雪美「なんで今日に限ってこんなにお客さん来たんだろ。しかも回転がすごい速い」
愛「お疲れー。はい、ミックスジュース。私の奢りよ」
日輪「ありがとうございます。・・・・・・愛さん、平気そうですね」
愛「ん?まあ私二人がいない頃に一人で厨房と接客と全部回したことあるし」
雪美「すごい!素直に尊敬します!」
日輪「ここって呪われてるんですか?」
愛「そう言わないの。お店的には売り上げが増えるんだから嬉しい限りなんだし。後片付けはやっとくから先にあがっていいわよ」
日輪「いや、流石にそこまで全部任せられませんって」
雪美「むしろ私たちで片づけやっとくんで愛さんは休んでてください!」
愛「私まだまだ動けるんだけどなー」
日輪「リーブラさんといい、草華さんといい、アクアといい、兄さんといい、アリスといい、この幼馴染組の化け物体力はいったいどこから来てるんですか」
愛「実は未だにみんなで各地の危なげな所巡ってるわよ」
雪美「えっ、何それ気になるんですけど」
愛「山とか谷底とか海底とか宇宙とか本当にいろいろねー。全員の力をあわせれば本当に何とかなるし」
日輪「観光地巡り感覚で行く場所じゃないですよね!?」
愛「香の運と私の空気、アクアの水と草華の光、アリスの本とリーブラの次元移動。攻略できないところはないわ」
日輪「改めてチートですね、全員が」
雪美「何か面白いエピソードとかは!?」
愛「ま、その辺の話は後でね。明さんに報告だけして、片付け済んだらファミレスでも行きましょ」
雪美「日輪、急いで片付けるよ!」
日輪「合点!」
【お茶会】
心愛「遠山先輩、瑠璃川先輩、本日はお茶会にお招きいただきありがとうございます」
月美「いえいえ、こちらこそご参加いただきありがとうございます、三井副会長」
響華「お忙しい中ありがとうございます。本日のお茶はダージリン、お菓子にはフロランタンをご用意してもらいました」
月美「・・・・・・これ、毎回毎回いるの?」
心愛「我々は名門たるアーリア女学園に通う学生です。いついかなる時でも淑女として振る舞わねばなりませんから」
月美「リーブラ先輩にそのルール撤廃してもらっとこっと」
響華「あの、このフロランタン少し持ち帰っても構いませんか?とてもおいしいので、妹たちにも・・・・・・」
月美「あー、大丈夫大丈夫。香が寧音ちゃんとココちゃん連れてアザラシ製菓行ってるから。いっぱいお菓子分けてもらってくるって」
心愛「ここのお茶もお菓子も、アザラシ製菓からの提供でしたよね。お姉さまや香様、並びにルーチェ社長には頭が上がらない限りです」
月美「その分購買で儲けてるから大丈夫だって。私らは副会長とか芸能人、あと特待生権限でスポンサーから提供してもらってるけど、他の子は自腹なんだから」
響華「公的なお茶会と言うのも不思議な話ですよね。私としましては昼食代が浮くので非常に助かりますが」
心愛「名目上は公聴会ということになっていますから。特待生である遠山先輩、そして学園生でありながら歌手でもある瑠璃川先輩にぜひとも意見を伺いましょうと」
月美「それなんだけどさ、香が来た時に校門近くにいる娘全員で出迎えるのやめない?巻き込まれると地味に面倒なんだけど」
響華「香様をお出迎えできなくなるのは嫌ですね」
心愛「私個人としましても香様のお出迎えは必要と考えていますので却下させていただきます」
月美「えー」
心愛「他の生徒たちの多くも、一般の同年代の男子と直接触れ合える数少ない機会だと生き生きしていますよ」
月美「その子たちはだいたいリーブラ先輩に気に入られたいからなんだけど」
響華「純粋に香様をお慕いしている生徒も多いとか」
月美「香も香でノリがいいからリクエストに応え過ぎなんだよー」
響華「まさか本当に褌と法被で来てくれるとは」
心愛「白馬に乗って来たこともありましたね」
月美「幽さんも面白がって乗ってくるし、リーブラ先輩も止めないし・・・・・・」
響華「灯火先輩と香様が男装と女装をしてきたのはとても驚きました」
月美「自転車二人乗りとかで来たりもするしさぁ。乗せてもらったけど」
心愛「とはいえ、最近はいささか度が過ぎているようにも思えますね。この話は一度生徒会及び香様、リーブラお姉さまにも通しておきましょう」
月美「よろしくねー」
響華「月美さん月美さん、折角なので何か歌っていただけませんか?」
月美「リクエストある?あ、CD収録されてるのは無しで。気分が乗らない」
心愛「ノリがいい、という話でしたら瑠璃川先輩も十分だとは思われます」
【かつての先輩かつての後輩、現後輩】
ポラリス「おっ、玖美ちゃん」
玖美「ありゃ、ポーラ?なにしてんの?」
菫「ポーラ先輩、お久しぶりです」
ポラリス「おっひさー。私は今月美ちゃんと香くん、あと日輪ちゃんを待ってるところ」
玖美「お兄ちゃんたちを?同窓会というか、OB会でもするの?」
ポラリス「普通にボーリング。香がこの前負け越したからリベンジするって言ってね」
菫「香先輩は相変わらず勝負ごとになると弱いですね」
玖美「お兄ちゃんだもん」
ステラ「お菓子もらってきたよー・・・・・・え、どちら様ですか?」ガラッ
日輪「兄さんたちの2個上のポラリス=フレデリア先輩よ」
ポラリス「やっ、ステラちゃん。香から話は聞いてるよ」
ステラ「あ、名前言われちゃった。一応自己紹介を、2年生の徳島ステラです」
ポラリス「私も、大学1回生のポラリス=フレデリアです。ちなみに元部長だよ」
月美「それポーラさんしか部員がいなかったからでしょー」
香「それをいうと僕も日輪も元部長だしね」
玖美「あ、お兄ちゃん。あれ?ボーリング行くならなんでここに集まってんの?ここ中等部の校舎だよ?」
月美「さっきまで学園長とお話をしてたの。それで、懐かしくなったから折角だしってことで」
香「菫には連絡してたよね?」
菫「はい」
玖美「えっ!?なにそれ、アタシ聞いてない!」
ステラ「私も聞いてないんですけど!」
菫「言ってないからね。言ったら面白くないし」
ステラ「面白くないって何ですか!面白くないってどういうことですか!」
玖美「こういうの見ると菫先輩もお兄ちゃんとか月美とかポーラとか日輪の後輩なんだなって」
ポラリス「放送部の伝統は無茶ぶりとノリだからねー」
香「去年の文化祭の出し物も面白かったよ。日輪と菫が本気で踊って、ステラが二人を早着替えさせて」
ステラ「ま、まあ数少ない特技ですから」
菫「あれのおかげで去年の盛り上がりもすごかったし、今年も頑張らないとね」
玖美「うへぇ、それってアタシもやるんだよね・・・・・・月美の声真似でもしよっかな」
月美「声真似しながら歌える?」
玖美「ほ~た~るの~ひ~か~あり~ま~ど~の~ゆ~う~き~♪」
月美「すごい!私の代わりにCD録ろ!」
ステラ「これは曲選択にツッコむべき?それとも瑠璃川先輩のノリのよさにツッコむべき?」
日輪「答えはとりあえず写真を撮っておく、よ」カシャカシャカシャ
香「ボーリングの予定だったけどこのままカラオケ行くか。月美と玖美のデュエットが聞きたい」
ポラリス「いいけど、後輩たちはノープロ?」
菫「問題ありません」
ステラ「大丈夫ですよー」
玖美「あ、今日お財布持ってきてないからお兄ちゃん支払いヨロ」
香「ポーラさんが全額出してくれるよ」
ポラリス「えっ!?」
日輪「さすが最年長、話が分かりますね」
月美「他人の金で歌うカラオケは楽しいぞー!」
ポラリス「・・・・・・HAHAHA!私に任せなさい!このMagical cardがあれば問題Nothing!」
ステラ「魔法のカード・・・・・・クレジットカードってそういうのじゃなかった気が」
菫「ほら、ステラは行かないの?」
ステラ「あ、行きます行きます!待ってくださーい!」