大和「あっついな・・・・」
悟志「今年は特にだね・・・・」
雷「溶けそうだな・・・・」
香「本当にね・・・・」
大和「なんでこの暑いのにおまえ長袖なんだよ・・・・」
香「こんな直射日光腕に当て続けてみてよ。チタン製の腕なんかすぐオーバーヒートするよ」
大和「あー、お前そうだったな、すまん」
香「いや、いいよ。僕も正直脱ぎたいし」
鈴火「お兄さんが脱ぐって本当ですか!?」
蕾「はいはい、宿題の途中で何抜け出してんの」
鈴火「あー、おにいさーん!」
大和「・・・・・・なんだよ今のは」
香「妖精さんじゃないかな」
悟志「あー!もう我慢ならない!アイス!アイス食べよう!」
雷「賛成だ。ちょっと行った先にコンビニがあっただろ。あそこに行こう」
大和「あー、いや、どうせ買うならさらにちょっと先のスーパーにしようぜ。安いし」
悟志「あー、それもそうか」
香「決まりだね。こら、クロ。アイスはあとであげるから大人しくしてろ」
大和「クロちゃんは相変わらず元気だなー」
悟志「影の中って暑いのかな」
香「ひんやりしてて気持ちいいよ」
雷「入れてくれ」
香「・・・・・・拒否だって」
雷「そこをなんとか」
礼丹「乙女の部屋に無理矢理入ろうとするのはいかがなものでしょうか」
雷「・・・・・・部屋なのか?」
礼丹「割といろいろ揃ってますよ」
雷「そう言われると俄然興味が湧いてきたんだが」
香「諦めてくれ。クロの機嫌が悪くなると後が面倒だ」
悟志「やっとついた・・・・・さて、アイスコーナーは・・・・・あっちか」
大和「えっと・・・・・」
雷「ムキ山、どうしたんだ。行くぞ」
大和「あ、ああ。悪い」
香「アイスかー、何食べようかな。礼丹とクロとアリスはなにがいい?」
アリス「私かきごおりー、みぞれー」
礼丹「わたくしはかきごおりのいちごで」
クロ「・・・・・」
香「チョコモナカジャンボっと。僕はどうしようかな・・・・・ガリガリ君あたりか、パピコでも・・・・」
鼓々菜「パピコー、いいですねー。ぽっきんすれば二人で分けれますです」
香「いや、分ける相手もいないし・・・・おや」
雷「どうした、知り合いか?」
寧音「鼓々菜、いきなりアイスコーナーなんてそんなお金・・・・あ、お兄さんだ」
香「こんにちは、鼓々菜、寧音。おつかい?」
寧音「うん。家で使ってるラップとアルミホイルが無くなったから。あと、ごま油とお醤油も」
鼓々菜「おつかいメモはちゃんと用意してあるです。お姉ちゃんだけじゃ心配だからココが付いてきてあげたです」
寧音「鼓々菜が来たいって言ったんでしょー」
香「あ、紹介した方がいい?」
悟志「うん」
大和「通報の準備は任せろ」
香「この二人は遠山寧音と遠山鼓々菜。髪が長い方が鼓々菜で小学六年生、髪が短い方が寧音で中学二年生だ」
寧音「どうも、はじめまして」
鼓々菜「ココですー、どうもですー」
悟志「はじめまして。僕は松永悟志だよ」
雷「俺は来ヶ谷雷だ」
大和「そして俺が向大和だ!」
香「さて、あいさつもそこそこにして寧音と鼓々菜は何食べたい?」
寧音「え?えっと?」
鼓々菜「ココはおねえちゃんとわけわけできるのがいいです」
香「1人一個ずつだよ」
鼓々菜「本当です?もしかしてハーゲンダッツっていう上級国民の食べ物をココ食べても許されるです?」
寧音「ココはハーゲンダッツをなんだと思ってるのさ。あ、えっと、じゃああたしは、その、ええっと」
鼓々菜「お姉ちゃんはキャラメルが好きです」
香「ハーゲンダッツのキャラメルクリスピーでいいかな」
寧音「ええっ!?そ、そんな上流階層の食べ物を!?」
悟志「さっき自分が言った言葉を思い出そうね」
大和「・・・・・こういう当たり前のように奢る甲斐性が人気の秘訣なのか?」
雷「お前がやったらただの不審者だ」
大和「だよなぁ」
香「よしよし、みんな買うもの決まったみたいだし、アイスが溶ける前にレジを通そう」
雷「あっちのレジが空いてるな。・・・・・おい、ムキヤマ」
大和「俺のことはいい」
悟志「へ?」
大和「俺はこのレジに並ぶ」
悟志「えー・・・・」
雷「はぁ、またなにかわけわからんことを始めたな」
香「・・・・・・ああ、そういうことか」
雷「どうした?」
香「僕もここがいいな。このレジを使おう」
悟志「香もたまにわけわからなくなるよね」
雷「コイツの場合一人で納得して完結するからな」
鼓々菜「ココはお利口さんなのでちゃんと待てるです」
寧音「あたしも別にいいかな」
香「よしよし、みんなで待とうね」
「お次にお待ちの方、どうぞー」
大和「おほっ!来た来たっ!」
「いらっしゃいませ」プルン
雷「あー・・・・・」
悟志「ムキヤマ・・・・・・」
大和「なっ!いいだろ別に!」
香「ムキヤマがわざわざ遠いスーパーを選んだ理由もこれだよね。卯衣さん、お疲れ様です」
卯衣「あら、香くん。と、そっちの子はお友だちですか?」
大和「えっ、知り合いなのか!?」
雷「読めてただろ、このパターンも」
香「はい。今日は暑いから涼みに来たんです。ほら、鼓々菜と寧音も買うもの出して」
卯衣「あら?ふたりもどうして?」
鼓々菜「ママー、ココたちお使いに来てるです」
寧音「ママ、昨日ラップとかアルミホイルとかなくなっちゃってたでしょ。お姉ちゃんは夕飯に間に合わないからってあたしたちで買いに来たの」
大和「ママっ!?」
卯衣「あらあら、わざわざありがとう。あまり長話してたら怒られちゃうから、お会計やっちゃうわね」
香「あ、卯衣さんは未婚だよ」
大和「マジで!?やーりぃ!」
悟志「ムキヤマ・・・・・・」
雷「ムキヤマ・・・・・・」
卯衣「?」
鼓々菜「ハーゲンダッツー、おいしいですー。濃厚でクリーミーなクリームが濃厚です」
寧音「お兄さん、ありがとー!おいしいよー!」
香「あとで響華とノノと和香の分も買うから真っすぐ帰るんだよ」
鼓々菜「あいあいさーですー」
大和「なんなの?お前マジでなんなの?なんなのすぎてなんなの?」
雷「どういう伝手で知り合ったんだ?」
香「響華、っていうのがこの二人の姉で、僕たちと同い年なんだ。ほら、ウチの学校から東に行ったところに聖アーリア女学園ってあるじゃん。そこに通ってる子たちなんだよ」
悟志「アーリア女学園って、超お嬢様校じゃんか!」
雷「お前とその学園とに何か関係があるのか?」
香「リーブラがあそこを買ったから視察に付き合ったんだよ。そのときに会った」
悟志「マギ・フィールド先輩・・・・・やることが文字通りけた違いすぎる」
大和「ん?お嬢様校の生徒がこんなスーパーで?母親はパートで?」
香「あー、さっきも言ったけど卯衣さんは未婚だ。寧音たちとは血縁関係も戸籍上の親子関係もない」
大和「頭がこんがらがってきた・・・・・」
寧音「でも、ママはママだし」
香「いろいろあったんだよね。お母さんと呼び慕われてるのにも理由はあって、卯衣さんは保護者としてこの子たちの面倒を見てるんだ」
鼓々菜「ママはおいしいご飯を作ってくれるし、授業参観にも来てくれるです」
香「一応卯衣さんにも元々所属していた、まあ団体があったんだけど、この子たちの面倒を見るためにそこを抜けてきたんだ。その団体がこの子たちの学費は支援してくれてる。だけど生活費と遊行費は出ないからってああやって働いてるんだ」
雷「ムキヤマ、お前はとりあえず寝る前に足を向ける方向を確認しろ」
大和「ああ、そうする・・・・・俺、やっぱり薄汚れてたんだなって」
悟志「そういうの聞くと、何か力になってあげたいとは思うんだけど・・・・・」
寧音「いやいや、いいっていいって。あたしたちなんだかんだちゃんとやってけてるし!」
鼓々菜「ココも早く高校生になってお姉ちゃんたちみたいにアルバイトするです。お兄ちゃんみたいに百万円稼ぐアルバイターになりたいです」
雷「こいつはコネが特殊過ぎるから」
大和「こいつは職業が特殊だから」
悟志「こいつはアルバイトなんてしなくてもその気になれば毎週億稼げる化け物だから」
香「高校生になってなにかやってみたいアルバイトがあったら言ってくれ。僕の特殊なコネと能力を使って勉強の片手間でも1年で100万円稼げるアルバイトを紹介するよ」
寧音「お兄さんが心強い!」
大和「この発言が虚言じゃないあたりこいつやっぱそうとう頭おかしいんだなって」
―後日―
大和「あぢぃ~・・・・・」
悟志「今5月のはずだろ・・・・・ふざけんなよ・・・・・なんでこんなに暑いんだよ・・・・・」
雷「これが地球温暖化か・・・・」
香「これで夏になったらすごいことになりそうだね」
大和「マジだよ・・・・・」
悟志「・・・・・風流、かなり余裕そうだね」
香「腕のオーバーヒートを起こさないためにアリスが防熱結界を、クロが減光結界を貼ってくれてるから」
雷「至れり尽くせりじゃないか」
大和「アリス~、クロちゃ~ん、俺にもそれやってくれ~・・・・・」
アリス「アリスちゃんの魔力はムキヤマに使うほど安っぽくないんで」
クロ「身の程を知れ」
大和「なんでだよ!なんでこんなに俺に厳しいんだよ!」
悟志「さあな・・・・・」
大和「くそっ!アイスだ!アイス食べる!もうそれしかねぇ!」
香「結局よくある納涼に落ち着くよね」
大和「そこのコンビニだ!そこでいい!」
雷「スーパーまで行かなくていいのか?」
大和「いいんだよ」
悟志「珍しい、なにがあったんだ」
香「お目当ての女の子がコンビニでバイトしてるに1000ペリカ」
悟志「なるほど」
大和「い、いいから行くぞ!」
雷「ああ、やっぱりそうなのか」
「いらっしゃいませ」
香「そっか、ここは響華のバイト先か」
響華「あら、香様ではございませんか。先日は妹たちがお世話になりましたことをお礼申し上げます」
大和「当然のごとく知り合いなんだな」
香「前に向こうのスーパーにお使いしに来てた姉妹いただろ、その姉妹の長女」
悟志「ああ、言われてみれば確かに似てる」
響華「お初にお目にかかります、私は遠山響華と申します。香様及びご友人様達には妹が大変お世話になったと聞いております」
雷「俺たちはなにもしてないぞ。マジで」
悟志「気が付いたら風流が全部やってたし」
大和「なあ、風流。お前って様付けされるの好きなの?」
香「失敬な!僕の方から強制してるわけじゃないからな!気が付いたらそう呼ばれてるだけだ!」
響華「香様は大変すばらしいお方です。リーブラ様の影響も少なからずはありますが、私自身が望んで香様と呼ばせていただいております」
大和「お前マジで何やってんだよ。お前マジで何やったんだよ」
香「響華は・・・・・真恵と渓流釣りしにいったときに余った魚を分けたんだっけ?」
アリス「姉妹で川遊びしに来てたときに溺れてたのをお兄ちゃんが助けたんだよ」
響華「命を助けていただいただけでなく食事まで分けていただいて・・・・・返しきれない御恩が香様にはございますね」
大和「なんなんだよ。お前マジでなんなんだよ」
香「そんなこと言われてもなぁ・・・・・響華、おすすめのアイスとかある?」
悟志「そういえばアイス買いに来たんだっけ」
雷「一応聞くが、ムキヤマの目当ては?」
大和「今風流が話してる店員だよコンチクショー」
―後日―
雷「今日は割かし涼しいな」
悟志「暑苦しいのがいないからねー」
琴美「あんたら向のことをなんだと思ってんのよ」
瞳「いや、でもデカいじゃん。で、暑いじゃん」
香「言わんとしてることはわかるけどね」
愛「見た目もそうだけど言動もね、アイツの場合」
幽「・・・・香君、向こうから誰か来るわ」
香「へ?」
和香「香さーん!」
雷「でた」
悟志「またか」
琴美「あー」
瞳「いつものか」
香「何を納得してるのかわからないけど、和香。どうしたの?」
幽「勉強を教えて欲しいんだって。家だと周りがうるさくてできないからって」
和香「私が言う前に全部言われました!?」
香「ノノに教えてもらえばいいじゃないか」
和香「ノノさん厳しすぎるんですよー!しかも私逆らえないしー!」
香「まあわかってたけどさ。それで、勉強道具は?」
和香「・・・・・・・おいてきました!」
雷「風流。もしかしてコイツ、アホなのか?」
香「うん。かなりダメな子だよ」
和香「ひどい!」
幽「ああ、思い出したわ。あなたがリーブラが言ってたダメ天使さんね」
和香「リーブラ・・・・・?」
幽「あ、そこからなのね」
瞳「あー、勉強会するならついでに私もー・・・・・」
愛「課題は写させないわよ」
琴美「自分でやれ」
瞳「・・・・・・雷くーん!」
雷「知らん。自分でやれ」
悟志「はしごを外すのがはやい!」
和香「課題、課題・・・・・・私、なにかとっても大事なことを忘れてる気がします」
香「今日提出するはずの宿題を忘れてたとか?」
幽「おしいわ、香君。昨日提出の課題を今日やるつもりで忘れてきたのよ」
和香「なんでわかったんですかー!?」
香「はいはい、アイリス。和香の部屋の課題を取ってきてあげてくれ」
アイリス『お兄ちゃんって私のことも平気で小間使いにするよね』ベツニイイケド
香「シュシュ、録音アプリの準備だけよろしく。この子はメモしてもメモをなくすタイプの子だからこっちで対応するよ」
シュシュ『はいはーい。あとで適当に必要そうなとこだけ編集しとくねー』
香「よろしく」
愛「OK、シュシュ。近くのファミレスを探して」
シュシュ『ピコン!この先真っすぐ30m進んだのちに右側に曲がると見えます。・・・・・これでいい?』
愛「うん、満足」
雷(風流の義手についてる液晶と鏡ってマジで謎なんだよな。何と会話してるんだ?)
―後日―
~聖アーリア女学院~
香「あんまりここには来たくないんだけどな・・・・・」
ノノ「何かやましいことでもあるのですか?」
香「リーブラの影響でみんなが敬服してくるからだよ・・・・・っと、ノノか」
ノノ「どうも。妹さんならもう少しかかりますよ」
香「そっか。一人でここに立ってるの辛いからしばらく一緒にいてもらっていい?」
ノノ「それは愛の告白ですか?」
香「なんでそうなる」
ノノ「私も地上に来てから様々な文献を読み、様々な知識を得ました。その中で、男女が二人きりでしばらく共に居たいというのは愛の告白であると」
香「その文献はフィクションだから実際の人物・団体・事件とは一切関係ないよ」
ノノ「そんなはずがありません。フィクションとはいえ現実の文化が由来であることが混じっているのは揺るぎようのない事実」
香「現実の文化由来じゃない妄想部分も交じってるんだよ」
ノノ「照れ臭いのはわかります。ですが私もあなたのことを悪く思っているわけではありません」
香「勝手に話を進めるんじゃないよ」
ノノ「もう亭主関白ですか?」
香「僕の嫁は幽だけだ。君の亭主になる気は全くない」
ノノ「では私を弄んだというのですか。断罪ですね」
香「マジで話通じないな。和香が草葉の陰で泣いてるぞ」
ノノ「和香を勝手に殺さないでください。いくらやることなすことダメな駄天使だとしても」
香「君も大概だよね」
ノノ「私も冗談というものを覚えましたので」
香「ああ、そうか・・・・・真顔で淡々とボケられると本気か冗談かわからなくなるから」
ノノ「暇つぶしにはなったでしょうか?」
香「うん、十分だよ」
ノノ「それでは私は風紀委員の仕事に戻ります。また機会があれば」
香「うん、またね」
玖美「お兄ちゃーん!」
ステラ「え、迎えの人って風流先輩だったの!?」
菫「わざわざありがとうございます」
香「いいよいいよ。どうだった?部活動交流会は」
玖美「さすがお嬢様学校って感じだったよ。放送内容に毎回校正が入ってるって」
ステラ「私たちのとこは完全に自由にやってるしね」
美玖「そちらの方が驚き。校正どころか共有すらしないだなんて」
愛良「その方が競争意識が生まれるのかもしれない、とのことで我が校でも一度自由持ち込み型の企画を試してみようとの話にまとまりました」
菫「こっちはちゃんとチェック受けましょうってことに」
香「なるほどね。じゃあ小野さんたちは月美に話を聞いてみてもいいかも。高等部二年の瑠璃川月美、彼女も持ち込み放送をやっていたから」
玖美「えっ、知り合いいるの?寧音さんたち以外に?」
菫「瑠璃川先輩は私たちの先輩よ。高校にあがる時にこっちに移動したんだけど、知らないの?」
玖美「え、知らない知らない。あたしそんなの聞いたこともない」
ステラ「そもそも先輩も放送部だったんですね・・・・・」
美玖「意外」
香「そうかな?」
愛良「瑠璃川先輩・・・・・お顔の写真とかありますか?」
香「シュシュ、クラウドから月美の写真を」
シュシュ『えー、私その月美って娘知らないんだけど』
香「2年前の写真フォルダに赤みがかった金髪の女の子が一緒に写ってる写真があるはずだ。探してくれ」
シュシュ『はいはい、えっと・・・・・・あ、これかしら』
香「これこれ。この顔だよ」
玖美「手の甲に液晶ついてるのすごいよね」
美玖「こっちの技術の方が気になる」
シュシュ『これは沼田さんに共有しておけばいいの?』
愛良「そうしていただけると助かります。・・・・・・あの、私どなたと会話してるんでしょうか」
ステラ「あんまり気にしない方がいいわよ。先輩って不思議な人だし」
香「れっきとした人工知能なんだけどなぁ、これ」
メル「あっ!お兄ちゃんだー!」
香「ん、メルと鼓々菜?」
鼓々菜「ちっちっち、違いますよお兄ちゃん。今日のココはただの鼓々菜じゃないです」
香「と、いうと?」
KOKO「今日のココはDJ.KOKOです。ちぇけらー」
香「今度は何にはまったんだ」
メル「YO!YO!ちぇけらー!」
美玖「DJ・・・・?」
KOKO「YO,YO,聞いてくれYO.KOKOラップがはじまるよー」
メル「ちぇけらー!」
KOKO「コココココラップ、コココココップ」
玖美「チョイと待ちなよDJ.KOKO。あんたがラップしったのはどこ?そのクオリティじゃあたしはおこ。やればできる女の子、槍を入れるわあんたの横」
ステラ「あんたも急に入ってくるんじゃないわよ」
美玖「いきなりそんなのができるのは正直すごい」
菫「ラップをやりたきゃ韻踏みな。言葉の終わりがそろうの皆。あんたにゃ早い?そんなわけない。基本を学べば場を支配、誰も文句を言いやしまい」
愛良「こっちもですか!?」
鼓々菜「おおー」
メル「これは本物のラッパーさん!」
菫「こう見えてテンション上がる系の音楽は一通り抑えてるからね。メインがチアなだけで」
玖美「マリンに教えてもらったー」
香「で、突然どうしたの?」
鼓々菜「昨日のテレビにでていたDJさんがかっこよかったです。ココもあんなかんじで場を盛り上げるパーリーピーポーになりたいです」
メル「アタシも見てたの!YO!YO!」
香「テレビかー。昨日は浅梨が出てたの見てたからなー」
美玖「・・・・・・もしやそれは、オーシャングルーヴの海野浅梨?」
香「そうだよ」
愛良「先輩ってアイドルさんも見るんですね」
香「クラスメイトだしねー」
美玖「その話詳しく」
香「えっ」
玖美「あのー、そろそろ帰りたいんだけど・・・・」
美玖「せめてサインを。色紙じゃなくていいので。チラシの端っこでいいので」
香「いや、僕に言われても」
愛良「次の交流会は向こうでやればいいんじゃないかな、美玖ちゃん」
美玖「それ。決定」
玖美「りょかーい。顧問の先生と学園長に言っとくねー」
美玖「できるだけ早い実現を。あと、海野浅梨に会える日で」
玖美「お兄ちゃん、スケジュール調整よろしく!」
香「ええ・・・・まあいいけどさ」
―さらに後日―
香「はい、質問です」
響華「どうかなさいましたか?」
香「この状況は何ですか」
卯衣「ここ数日、ウチの子たちがお世話になったのでそのお礼をと思いまして」
響華「ささやかながら催しをご用意させていただきました。本日は私共が香様を満足させて見せます」
香「うーん・・・・・まあ断るのも失礼だし、折角だからおもてなししてもらおうかな」
寧音「お兄さんが喜びそうなもの、リーブラさんに聞いておいたから!」
鼓々菜「今の時代は情報がものをいうです。ココたちの情報源はばっちしです」
ノノ「天使としての威厳を発揮するときがきました」
和香「わ、私もできることは全部やったよ!多分!」
アリス「なにやったの?」
和香「部屋の掃除!・・・・・は余計散らかるから禁止されて、買い出しとかは・・・・・その・・・・・うん・・・・・」
アリス「なんかごめん」
卯衣「そういえば香くん、礼丹はいらっしゃらないのですか?」
香「バイト中」
鼓々菜「神様もアルバイトする時代なのですね。ココはびっくりです」
香「卯衣さんも種族女神だよね?」
アリス「神様はパートやアルバイトしてるし魔神は路上でショーやったりしてるし生きにくい時代になったよね」
卯衣「そうでしょうか。私は今の時代を満喫していますよ。人も天使も魔物も関係なく混じり合える平和な世の中、私たちはそれを享受できているのです。争いばかりの時代などよりどれだけいいことか」
アリス「ん、まあ魔女狩りもされないしね」
響華「香様、こちら私の勤め先で配っているクーポン券です。どうぞお納めください」
香「それじゃ、今度はこれ使ってアイスでも買わせてもらおうかな」
鼓々菜「ココはポッキンできるアイスが食べたいです」
寧音「あたしはあの卵みたいなやつ!」
和香「あの、話はそれくらいにしてそろそろ食べようよ。私お腹ペコペコー」
香「っと、そうだね。じゃあノノ、乾杯の音頭を」
ノノ「わかりました。では、積もる話もあるかと思いますが、まずは今日という日を祝して」
「「「「「「乾杯!!!」」」」」」
卯衣「片付けまで手伝ってもらってありがとうございます」
香「おいしいごはんのお礼ですよ。これくらいさせてください」
卯衣「本来はホスト側の私たちが全てすべきなんでしょうが・・・・」
香「もう夜も遅いし、優等生のみんなを駆り出すわけにはいきませんから。こういうのは一般男子と学校もない幽霊に任せてください」
アリス「おばけにゃ学校も試験もないからねー。夜更かし程度問題ないよ」
卯衣「ふふ、ありがとうございます」
香「卯衣さんも、いつもお疲れ様です。あなたたちの境遇を知っているからこそ、僕は力になりたい。だから、頼れることはもっと頼ってください。ただの男子高校生ですけど、力仕事ぐらいなら手伝えるんで」
卯衣「そう言ってもらえるだけでもうれしいです。ただ、用事が無くてもいつでも遊びに来てくれていいんですよ?あの子たちも喜びますから」
香「あー、それはいいんですけど、あんまりやりすぎると幽が嫉妬しちゃうんで・・・・・・また折をみてということで」
卯衣「・・・・・・そうですね。香くんには素敵な恋人さんがいるのだから、あまり引き止めるのも悪いですね」
香「すいません、なんか」
卯衣「いえ、謝ることなんてなにもありませんよ」
礼丹「そうそう、香と会えるだけで卯衣は喜びますから。子どもをだしにしないで会いに来てくれと言えばいいのに」
卯衣「もう、礼丹!」
香「はは・・・・・まぁあのスーパーは知っての通りよく使うから、いつでも会えますよ」
アリス「そっちから来てくれてもいいからねー。お客さんが来ると上海が張り切っていつもよりおいしいご飯が食べれるし」
卯衣「はい、機会があれば是非とも」
卯衣「・・・・・・・私は本当に罪深い存在です」
卯衣「彼にはすでにパートナーがいるというのに、私は彼を求めてしまっている」
卯衣「香くんが紡ぐ言葉の全てが、私にとっては心地いい」
卯衣「彼は、それに悩んでいるというのに。神でありながら、人の愛を求めている」
響華「それでもいいのではないでしょうか」
卯衣「響華ちゃん?まだ起きていたのですか?」
響華「はい、少し興奮してしまって寝付けなくて」
卯衣「ふふ、なら子守唄でも歌ってあげましょうか?」
響華「卯衣さん。私たち天使は、人に恋をすると堕天すると言われております」
響華「しかしながら、私は恋をすること、愛を求めることを罪だとは思いません」
響華「だって、私たちは生きているのですから。生きることとは欲することであるとレーラ様も言っております」
卯衣「・・・・・・・・ええ、そうですね」
響華「香様の特性は私たちがどうにかできることではありません。そして、私たちはその悩みを吐露してもらえるほどに香様と親しいとは言えません」
響華「ただ、香様には悩みを打ち明ける相手がいらっしゃいます。果報は寝て待てと言いますが、いずれ時が解決してくれる問題だと思っています」
卯衣「・・・・・・・・」
響華「卯衣さんは私たち姉妹や和香、ノノのために今まで自分を犠牲にしてくれました。だから、私たちは卯衣さんに恩返ししたいのです」
響華「愛を求めることを罪だなんて言わないでください。私たちはあなたの愛を受けて育ってきたのですから」
卯衣「あの、だんだんと話がずれてきているような・・・・・」
響華「私自身も、香様に命を救われたことを運命だと思っています。私だって諦めたくはありません」
響華「和香も同じく香様に対して恋慕の情を抱いていますし、クラスメイトの月美さんだってそうです」
響華「ノノが言っていました。恋は戦争だと。戦争には味方が必要です。ですから、共にがんばりましょう卯衣さん」
卯衣「・・・・・・・はい。ありがとうございます、響華ちゃん」
香「すっかり遅くなっちゃったね」
アリス「んー、さすがにこの住宅街だと鏡がないねー。やっぱあの家で借りればよかった?」
香「いや、いいさ。こうやって暗くて静かな夜を歩くのも乙ってもんだよ」
「でも、こんな夜遅くに出歩いてると悪い人に襲われちゃうかもよ?」
香「例えば?」
「そう、悪魔とか」
香「じゃあ大丈夫だね。僕の知ってる悪魔に悪い人はいないからさ、月美」
月美「悪い魔ってかいて悪魔って読むんだよーっと」
アリス「月美、何しに来たの?」
月美「文句言いに来た」
香「なんでだよ」
月美「だってウチの学校寄ったっていうのに私に会いに来てくれなかったじゃん」
香「いるかどうかわからなかったのに探すわけにもいかないだろ」
月美「今度からスケジュール全部送り付けてやるから」
礼丹「シュシュ、ブロックを」
シュシュ『あいさ!』
月美「ひどい!」
香「それにしても、こんな深夜に出歩いてて大丈夫なの?」
月美「大丈夫大丈夫。なんせ悪魔だから」
香「どういうことなんだ」
アリス「月美、人払いの結界貼れるようになったんだね。移動式のやつ」
月美「ま、そういうこと。スキャンダルとかも心配しなくていいよ」
香「それならいいんだけどさ」
礼丹「つまりこの結界をぶち壊せばいいと」
月美「悪魔チョップ!」
礼丹「あいた!香!この子に殴られました!痛かったです!」
香「はいはい。それじゃあ月美、今日はこのあたりで。またね」
月美「ん。またね」
月美「あ、次回は悪魔編ね!」
アリス「そんな予定はないよ」
~おまけ~
ワグラネリー「アタシも一応天使なんだけどなー」
レイス「私も天使なんですけどねー」
射美奈「ネリー、レイスさーん、掃除機かけるからそこどいてー」
ワグラネリー「うーん、最近射美奈から遠慮が無くなってきて嬉しいやら悲しいやら」
射美奈「あんたはこの扱いでいいって知ったから」
レイス「射美奈ちゃんも馴染んできましたねー。いいですよー、その感じ」
射美奈「レイスさんは仕事しなくていいの?」
レイス「今日と明日と明後日は三連休!そして明日は合コン!だからワグラネリー様に加護をもらいに来たのー」
ワグラネリー「恋愛運補強の加護解かないよー」
レイス「えー」
射美奈「俗っぽいわねー、どいつもこいつも」