ニケ「お給料、全部焼けた・・・私、これからいったいどうしたら・・・・・・」
香「・・・・・・・なんでこんな夜中に道の真ん中で打ちひしがれてるの?」
ニケ「えっ、あっ、えっと、その・・・・・・・うわああーーーーん!!!!」
香「!?」
ニケ「かみさまぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ガシッ
香「えっ?えっ?」
アリス「え、いや、マジでどうしたし。そこの燃えカスと関係ある?」
ニケ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁんん!!!!!」
香「あー、わかった、わかったから。いったん落ち着こう。アリス、今日はもう帰ろう」
アリス「はーい。えーと、あそこのカーブミラー使うか」
香「ほら、ニケ。歩ける?」
ニケ「ぐじゅっ、う、うん」
香「で、どうしたんだいったい」
ニケ「えっと、私、さっき変な女に襲われて・・・・・・・」
アリス「変な女?」
ニケ「なんか剣持ってて突然襲い掛かってきて、それでお給料が全部・・・・・・・」
アリス「あの燃えカスに?」
ニケ「うん・・・・・・・」
香「それは確かに泣きたくもなるな」
ニケ「それに、私、今貯金ゼロで、先月使い過ぎちゃって、家賃払えてなくて」
香「え?」
ニケ「今月のお給料で全部払うつもりだったのに、それもできなくて、私、私、ぐすっ」
香「わ、わかった!わかったから泣かないでくれ!僕の部屋で泣かれるといろいろとやばいことになるから!」
小梅「香ー、ちょっと騒がしいですよー?夜なんですからもうちょっと静かに」ガチャッ
ニケ「ふわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
香「よしよし、大丈夫、大丈夫だから。なんとかするから、泣き止んでくれ」
小梅「・・・・・・・アリス、この状況は」
アリス「とりあえずお兄ちゃんは何も悪いことしてないよ」
ニケ「すぅ・・・・・すぅ・・・・・zzz」
香「さて、なんとかするとはいったものの、お金の問題はなぁ。・・・・・・・仕方ない。リーブラ、聞こえてただろ?」
リーブラ「はい。もちろんです、香様」
香「申し訳ないんだけど、ニケが受け取った額分のお金を貸してもらえないかな。僕に」
リーブラ「香様に、ですか?私が直接彼女に貸してもいいですけれども」
香「ニケからしたら窓口として僕の方が会いやすいだろうからさ。精神的にも、あとコネ的にも」
リーブラ「香様がそうおっしゃられるのでしたら構いませんが、香様から私へ返すことは求めませんよ?」
香「それはその分きっちり返すから。貸したものを返さないなんてことは僕自身が許せない」
リーブラ「わかりました。すぐに現金で用意させていただきますね」
香「頼むよ。・・・・・・・文化祭が終わったら僕もバイトを探すか」
リーブラ「香様なら選り取り見取りじゃないですか。『ハミング』でも『灯火書店』でも『マギ・フィールド財団』でも」
香「できればそのあたりは避けたいなぁ。メイド喫茶で男がバイトとか、彼女の家でバイトとかいろいろとダメな気がしてるから」
リーブラ「伯母様が執事だとか孤児院の方でお手伝いをしてくれる人も募集をしていますが」
香「それはそのまま取り込もうとしてくるからやめておくよ。オルレアンが怖い」
リーブラ「うちの従妹がご迷惑をおかけしていて申し訳ありません」
香「好いてくれるのはいいんだけど、押しが強いんだよな」
アリス「そりゃ彼女持ちを篭絡しようとしてるんだからそれくらいしなきゃでしょ」
リーブラ「恋人がいる相手に不貞を働かせようとするのはよろしくないと思いますが」
アリス「恋する乙女にその理論は通用しない!あれだよ、自分がやればロマンス、他人がやれば不倫の精神」
リーブラ「伯父様も伯母様もお父様もお母様もお止めにならずむしろ後押ししているのがなんとも・・・・・・あの家はやはり私が正さねばなりませんね」
香「ほどほどにね」
ニケ「ほ、ほんとにいいのっ!?こんなお世話になるだなんて、私」
香「ちゃんと返してくれるだろ?だったら大丈夫だよ」
ニケ「うう~~~~~、ほんっっとうに、本当にありがとうございます!香さん!」
香「いや、さん付けしなくてもいいって。あと年上に敬語使われるのはむず痒いからやめてほしい」
アリス「リーブラ、桜、ファイス、セラフィム、その他諸々」
香「丁寧なのと敬語はまた違うって。リーブラはともかく他はみんな性格とか立場上でそういう話し方をしてるだけだから」
ニケ「えっと、敬語は無し、ね。でも私個人としてお世話になりまくってるのは事実だから、せめてさん付けは許してほしいかな」
香「え、そこ拘るところ?」
ニケ「うん」
香「そこまで言うなら、まあそこは容認するけど」
ニケ「じゃあ必ず返すから!なるべくすぐに!」
アリス「あっ、待って。ここから行って家に到着するまでにまたなんとかなったりしたらヤバいから送ってく」
ニケ「え、私ってそんなに?」
アリス「うん」
ニケ「うん、だよね・・・・・・そうだよね・・・・・・」
香「すぐに返せとは言わないからさ。余裕ができてからでいいから」
ニケ「うん、わかったわ。本当になにからなにまでありがとう」
香「さーて、バイトも探さないとなぁ」
アリス「ニケの分そのまま横流しじゃダメなの?」
香「稼いだ分全額がお小遣いになる僕と生活費とかにも使わないといけないニケとだとまた勝手が違うだろ。一応ニケはフリーターなわけだし」
アリス「あー、一応あそこにバイトで入ってるんだっけ?冥界に帰れるようになったら帰りたいからって」
香「そう言って働いて5年。未だ冥界で生活できそうな気配はないよね」
アリス「貯金なかったって言ってるし。多分基本お金があるだけ使っちゃうんだろうね」
香「まあ今回のこれで貯金を覚えてくれればいつかは冥界にも帰れるんじゃないのかな」
アリス「まあ冥界に帰ったところでって気もするけどね」
香「何とか都合をつけて一回冥界まで連れて行った方が意欲がわくかな」
アリス「どうだろうね。でもお兄ちゃん、あの陰気臭いとこに行きたい?」
香「生きたまま行きたくない」
―2週間後―
香(通り魔事件も無事解決したし、バイトも始めたし。とりあえずのところは心配ないかな)
リーブラ「香様、こんなに早くお返しになるなんて・・・・・・焦らなくても私は大丈夫ですよ?」
香「ああいや、僕もこんなに早く返せるとは思ってなかったんだって。ただ年棒って言われて100万をキャッシュで渡されたから管理に困っただけで」
リーブラ「ああ、なるほど。銀行口座でしたら私が経営してる銀行のものがありますが、作りますか?」
香「リーブラは銀行にまで手を出してたのか」
リーブラ「私自身の財産を一括で管理するために、といった感じですけれども。一般公開はしてないですし完全に自分用ですね」
香「一般公開してない銀行って」
リーブラ「あ、でも愛ちゃんは使ってますよ。振込手数料とか引き出し手数料とか全部こっちで負担してますから」
香「それは、いいのか?」
リーブラ「立派な経費ですので。香様もご利用なされるのでしたらすぐに口座を用意しますが」
アリス「それって私の分もいける系?」
リーブラ「いける系よ」
アリス「じゃあちょうどよかった。享年12歳って普通に銀行口座作らせてもらえないんだよね。じみーにめんどくさい」
香「アリスも作るんだったら、僕も作ろうかな。手続きとかは?」
リーブラ「私がすませても構いませんし、手続用の資料を持って来ても構いませんが。どちらにいたしますか?」
香「自分でやっときたいな。経験のためにも」
リーブラ「畏まりました。早急にご用意しますね」
アリス「よろろー。これでアリスちゃんもテスト添削のバイト代を手渡しじゃなくて振り込みにしてもらえるよ」
香「テスト1回で20万だっけ?割のいいバイトだよね。能力給って感じの」
アリス「アリスちゃん天才美少女ですからねー」
香「口座も作ったし、預入もしたし、残りのお金で今日はちょっと豪勢に行くぞ!」
アリス「いぇーい!」
礼丹「いぇー!」
クロ「・・・・・・」
香「アリスと礼丹は自分のがあるだろ!奢らないよ!」
アリス「ええー、ケチー!」
礼丹「いいじゃないですかー、100万円の内の一回分ぐらいー」
クロ「・・・・・・」
香「それが憑りつき主に言うようなことか!」
アリス「アリスちゃん妹だしー。お兄ちゃんにご飯食べさせてもらいたいなー、イタリアンとかー」
礼丹「私も見た目的には年下ですのでぜひともご馳走していただきたいですね。フレンチとか」
香「イタリアンもフレンチも上海に言ったら喜んで作ってくれると思うけど」
アリス「ちーがーいーまーすー!人のお金でごはんを食べたいんですー!」
礼丹「上海が作る料理は家庭用に、あとちびっ子たちも食べられるように味付けをしますからね。大人な味付けのフレンチもたまには味わいたいものです」
香「こいつら・・・・・・」ブニッ
香「あれ、なんか踏んだな?」
ニケ「」
香「!?」
アリス「え、ニケ!?」
香「どうしたんだ、ニケ!とりあえず救急車を、いや姉さんに連絡を」
グゥゥゥゥゥゥ
香「・・・・・・」
アリス「・・・・・・」
―ファミレス―
香「ほら、落ち着いてゆっくり食べるんだ。焦らなくていいから」
ニケ「あ、ありがとう・・・・・・」
礼丹「空腹で倒れる人とかはじめて・・・・・・いえ、2回目ですか。でも響華は流れてきましたし・・・・・・・」
アリス「現代って大変だよね。空腹になって草とか虫とか食べようとしてもアスファルトだらけで食べれないんだもん」
香「さらっと闇を見せるな」
アリス「とりあえずここの代金は私が持つけど、ニケ。どしたの?動けなくなるまでお腹が減るって中々ないよ?」
ニケ「えっと、その、ちょっとタイミングが・・・・・・」
アリス「嘘」
ニケ「えっ?」
アリス「ただいま嘘判別魔法を使ってます。嘘ならすぐにわかります」
ニケ「そ、そんな魔法使えるの!?」
香「嘘禁止」
ニケ「・・・・・・できるだけ早くお金を返そうと思って、生活を切り詰めてました」
香「生活を切り詰めるって、そこまでしなくても」
ニケ「でも、結構な大金だから普段通りの生活してたらいつまでたっても返せないし、そもそも今月家賃2ヶ月分払ったから生活費すらギリギリだし・・・・・・・」
香「余裕ができてからでいいって言っただろ。無茶な生活してまで返してほしいわけじゃないんだ」
ニケ「でも・・・・・・・」
香「ああもう、よく見たらめちゃくちゃ痩せてるじゃんか。テトラさんは何も言ってこなかったの?」
ニケ「えっと、今あそこを離れてて、日雇いの稼げるやつをいっぱいやってて・・・・・・・」
アリス「テトラ呼ぶね」
ニケ「うぇっ!?ま、待って!?おねがい、お願いだから待って!」
アリス「待ちませーん。もしもしテトラー?ニケが今私たちと一緒にいるんだけど――」
テトラ「そういう事情があるならなぜすぐに言わないんだ!」
ニケ「ひぅっ!ご、ごめんなさい!」
テトラ「金の工面ぐらいいくらでもしてやれる!生活が困窮しているのなら支援もできる!私が本気で困っている者に手も差し伸べない薄情者だと思っているのか!」
ニケ「そ、そうじゃない、ですけど」
テトラ「ならどうして!」
香「テトラさん、ストップストップ。落ち着いて」
テトラ「全く、心配ばかりかけて。なあ、アリス」
アリス「ほんとだよ。助けてほしい状況で、助けてくれる人がいる。そして助けてほしいと言えるんだから言えばいいんだよ!それもせずに死んだらどうすんの!」
礼丹「アリスの言葉は重みが違いますね」
香「アリスがここまで怒るのも珍しいけど、だ。とりあえず一旦落ち着いて。ニケも委縮しすぎて何も言えなくなってる」
ニケ「あうぅ、香さん・・・・・・・」
香「テトラさんの言い分もわかる。この前まで一緒に元気に働いてた仲間が突然連絡もつかなくなるんだ。そりゃ何かあったのかと不安になるさ」
香「アリスが怒るのもね。アリスが死んだのは助けてほしくても助けてくれる人もいない、助けてほしいとも言えない状態だったんだから。餓死したっていうのもあるだろうし。自分と同じような人を作りたくないのはわかるからね」
香「でも、ニケの気持ちもわかるんだ。自分に原因があるわけじゃないとはいえ、借りを作ってしまったから無理をしてでも早く返したいっていう義理堅さ、ニケの真面目なところから来てるんだと思う」
礼丹「今回に限って言えば誰が悪いというわけでもありません。強いて言えばニケをこんな状況にした犯人が・・・・・・あら。あそこにいますね」
香「えっ?」
射美奈「やっぱここよ、ここ!家のご飯もおいしいけど、このジャンクさがたまんないのよねぇ~」
雫「来てくれてありがとうございます。私たちだけだと夜に入れなくて」
炎火「まだ中学生だしねー、私たち。おかげで夕飯作るのがめんどくさい時はいつも困ってたのよ」
射美奈「ま、今後困ったらこのお姉さんになんでも言いなさい!二人のためならいつでも駆けつけるわよ!」
雫「はい。頼りにしてますね」
炎火「えっ、じゃあ今日はごちそうしてくれるってことですか?やーりぃ!」
射美奈「えっ?えーっと、ちょっとまって、財布の中見てから・・・・・・」
ポンポン
射美奈「ん、何?今から財布見るからちょっと待ってって」
香「あー、もしもし、射美奈?」
雫「ふぁぇっ、ふ、風流先輩!?」
炎火「あ、先輩どうも」
射美奈「え、香?何?」
香「ちょっとこっちに。ごめん、ちょっと借りるね」
雫「あ、は、はい。ど、どうぞ」
炎火(相変わらずこの先輩相手だと緊張してるわね)
射美奈「え、なに?なんなの?」
ニケ「あ、あんたは!」
射美奈「えっ、誰?」
香「覚えてない?」
射美奈「全然」
ニケ「あ、あんたは、あんたのせいで、私は!」
香「ストップストップ」
アリス「射美奈ー、この子あんたが辻斬り仕掛けた子なの」
射美奈「えっ、嘘?マジ?」
礼丹「マジです。そしてそのせいで路頭に迷いかけてました」
射美奈「えっ?あー、えーっと、すいませんでした!」ドゲザッ
ニケ「す・い・ま・せ・ん・で・し・たじゃないのよっ!済んでないのよ!なにもっ!」
テトラ「落ち着くんだ、ニケ。真泉嬢、だったかな?悪いな、友人といるところを突然。しかし見逃すわけにもいかなんだ」
射美奈「えーっと、私がネクロヴァイスさんのお給料を剣で切り払った上に聖法で焼き尽くしたから困窮してたと」
香「そういうこと」
射美奈「えっと、ちょっと待ってね。これ私だけでどうにかできそうにないから保護者呼んでもいい?」
アリス「どうぞどうぞ」
射美奈「えっと、紗菜さんを呼ばないといけないんだけど、ケータイで呼べたっけ?」
アリス「んー、あそこWi-Fi飛んでるし行けるんじゃない?ウェブ電話で」
射美奈「あ、なるほど。そっちを使えと。ごめんなさい、すぐに呼ぶから。あ、つながった。もしもし、紗菜さん?」
ニケ「・・・・・・なんとかなりそう?」
香「うん。あの人なら大丈夫だよ」
射美奈「うん、うん、それでね、すぐにお金を返さないといけないんだけど、私そんな金額絶対持ってないからちょっと急いで来てほしいの、うん。忙しいとこごめんなさい」
ワグラネリー「この度は大変ご迷惑をおかけしました」
香「・・・・・・なんでネリーさんが?」
紗菜「ニケさんに射美奈をけしかけたのがネリーだったみたいで」
香「あー、なるほど」
テトラ「保護者とはアクリヴィア卿のことだったか。久しいな」
紗菜「ええ、お久しぶりね。ウチの子がごめんなさいね」
テトラ「ああいや、こうして五体満足でいられるのだ。こうして補償もしていただけて何も文句はつけられないさ」
射美奈「えっと、確かにネリーの修行の成果を試すってことになったのは事実だけど、実際にやったのは私だから。やっぱり私が返さないといけない、よね」
ニケ「私は、もう大丈夫だからあとはそっちでやってちょうだい。こうしてお金も返してもらったし、謝ってもらったし言うこともないわ」
香「でも一番射美奈をけしかけてたのは・・・・・・」
礼丹「よっと」ズルリ
赤美「うっ、こ、この流れで出す?」
礼丹「この流れで出さなければいつ出すというのです。そもそもの事の発端はあなたなのですから、あなたも補償をしなさい」
赤美「損なこと言われても、ボクの財産ゼロだし」
礼丹「お金がないなら働けばいいのです。ねぇ?」
ニケ「そうね。なければ労働して賃金を得る。人間だろうが魔物だろうが神だろうがそこに変わりはないわよ」
テトラ「はっはっは!今は種族も身分も関係なく労働をする時代なのだ!戦の神よ、貴様も存分に働くがいい!」
射美奈「紗菜さん、私もアルバイトするね。とりあえず紗菜さんが払った分を返すために」
紗菜「射美奈がそうしたいというのなら止めないけど、私は別にいいのよ?今はあなたの保護者なんだから、これくらいは」
射美奈「ううん。これは自分でやらないと納得できない。それに、アルバイトもしてみたかったし」
香「アリス、僕はちょっとあっちの中学生組の方に行って来る。まだ話は続きそうだし」
アリス「はーい」
―後日―
ピンポーン
日輪「はーい、どちら様ですかー」
ニケ「どうも、日輪ちゃん。私のこと覚えてる?」
日輪「えー?あー、たしか小学生の頃にカステラ持って来た人」
ニケ「そうそう、それそれ。今日もちょっとお兄さんにお礼をしたくて来たんだけど、入れてもらっていい?」
日輪「どうぞー」
玖美「あ、この前お兄ちゃんの部屋でめちゃくちゃ泣いてた人」
ニケ「えっ!?ば、バレてたの!?」
日輪「ウチの妹、耳がいいんです」
真恵「はじめまして!真恵です!」
メアリー「うなっ!私はメアリーです!」
ニケ「この二人は初めて見るけど・・・・・・」
日輪「あれから新しく妹に加わりました。真恵とメアリーです」
ニケ「へぇ。私はニケよ。よろしくね」
真恵「よろしくおねがいします!」
メアリー「よろしくおねがいします!」
ニケ「あ、とりあえずこれ。皆で食べて」
玖美「なになに?カステラ?」
ニケ「いや、今回はカステラじゃなくてケーキをね」
メアリー「あっ!ロールケーキです!」
真恵「ふわぁ!おいしそう~!いただきまーす!」
日輪「こらー、ちゃんと手を洗わないと食べさせないわよー」
真恵「洗ってくるっ!」
メアリー「うなっ!」
日輪「走らないの、もうまったく」
ニケ「ふふ、元気な子たちね」
日輪「元気すぎるぐらいですよ。ありがとうございます」
ニケ「ううん、お世話になってるのは私の方だし。香さんは今日はいないの?」
日輪「兄さんはもうすぐ帰ってくると思うけど・・・・・・なんか口座を作ったって話をしたら母さんがどこかに連れていっちゃって」
ニケ「そうなのね。今回も香さんにものすごくお世話になったから、お返ししようと思って来たんだけど・・・・・・待たせてもらって大丈夫?」
日輪「どうぞどうぞ」
玖美「ケーキあるなら他も呼んできた方がいいかな?」
日輪「んー、ちょっと待って。これを全員で分けるとすると一人あたりすごく薄くなるから・・・・・・10等分じゃすまないし、どうしよう」
ニケ「へっ?この家、そんなに住んでるの?」
玖美「1年ぐらい前から若干シェアハウス的な感じになってきてるの。留学生がステイホームしてたり家出少女を泊めてたり」
ニケ「しまった、そういうことだったらもっと買ってくるんだった・・・・・・ごめんなさい、完全に前来た時と同じで考えてた」
小梅「仕方ありませんよ。こうなることを見越してさっきリルに連絡しておきました。追加で買ってきてくれるみたいです」
日輪「やるぅ!抜け目ないわね、小梅!」
小梅「私もケーキが食べたいですし」
玖美「んでんで、今回はお兄ちゃんどんなことしたの?」
ニケ「じゃあ香さんが帰ってくるまで話をさせてもらおうかな。まず私が射美奈って子に襲われたところから――」