Ulm大学との国際共同研究

はじめに

以前にご協力いただいた研究のデータを国際共同研究の一部として利用させていただきたいと考えています。その研究に関する情報を以下に記載しています。もし,提供を拒否されたい場合は下部の連絡先にご連絡ください。

研究の目的などの記載はこちらの論文上でも確認できます。本ページでも一部を抜粋して翻訳しています。

https://doi.org/10.1186/s13643-019-1044-2


「慢性疼痛のためのアクセプタンス&コミットメント・セラピー」というプロジェクトでは,Ulm大学Department of Clinical Psychology and PsychotherapyのHarald Baumeister教授の下で行われるプロジェクトです。このプロジェクトの目的は,慢性疼痛の様々なアウトカムに対するアクセプタンス&コミットメント・セラピー (以下ACT) の効果に関して,個人のデータを用いてメタ分析することを可能にするため,慢性疼痛に対するACTの複数の研究結果から得られた個々の参加者のデータベースを構築し,更新することをめざし,調整変数や媒介変数といった変化のメカニズムを評価することです。



目的

本プロジェクトでは,慢性疼痛に対するACTの効果を包括的に把握するために,IPD-MA(患者の個別データを用いたメタアナリシス)とAD-MA (メタアナリシスのための集積データ)を構築することと,慢性疼痛に対するACTの研究を系統的にレビューすることを目的としています。それぞれの詳細については以下の通りです。

1. 慢性疼痛患者における,痛みへ干渉するものやそのほかの重要なアウトカムに対するACTの効果について,最新の集積データを提供することです。

2.慢性疼痛患者における,痛みへ干渉するものやそのほかの重要なアウトカムに対するACTの効果について,個別のデータを用いたメタアナリシスを実施することです。

3. 以下について確認します。

・個人に関連する効果調整変数 (予測マーカー): 例; 社会人口統計学的因子,疼痛関連因子,ACT関連のプロセス。

・治療方法に関連する効果調整変数: 例; 伝統的な1対1のACT,グループでの対面式のACT,インターネットを用いた介入,セッションの回数

・研究に関する効果調整変数: 例; 募集方法,アセスメントの質,対象群

無作為化比較試験 (RCT) において,慢性疼痛に対するACTの治療効果を調整する要因を検討します。IPDに基づくこれらの分析のために,ACTの理論や慢性疼痛に対する研究結果から様々な要因を導き出し,専門的な研究課題を導き出す予定である。

原文

“The present project aims to conduct an IPD-MA and an AD-MA to systematically review studies on ACT for chronic pain (ACT-CP-MA) in order to provide comprehensive insights into the effects of ACT for chronic pain. In detail, ACT-CP-MA aims

* IPD-MA; Meta Analysis of Individual Patient Data, AD-MA; Meta Analysis of Aggregated Data

1.To provide an updated AD-MA on the effects of ACT on pain interference and other key outcomes in individuals with chronic pain.

2.To conduct an IPD-MA to evaluate the effects of ACT on pain interference and other key outcomes of individuals with chronic pain.

3.To identify

・individual-related effect modifiers (predictive markers): socio-demographic and pain-related characteristics, ACT-related processes

・treatment-related effect modifiers: traditional one-to-one face-to-face ACT, group-delivered face-to-face ACT, or internet intervention, number of sessions,

・study-related effect modifiers (recruitment strategy, quality of assessment, control groups

factors that moderate treatment effects of ACT in chronic pain in the included randomized controlled trials (RCTs). For these analyses based on IPD, we will derive various factors from ACT theory and research on chronic pain and formulate specific research questions“ (pp2-3)


提供されるデータ項目

研究のすべての時点における以下のデータが提供されます。

・Irritable Bowel Syndrome Severity Index 日本語版

・Irritable Bowel Syndrome-Quality of Life日本語版

・日本語版Medical Outcome Study Short Form

・日本語版Beck Depression Inventory-II

・日本語版State-Trait Anxiety Inventory

・日本語版Acceptance and Action Questionnaire-II

・日本版Cognitive Fusion Questionnaire

・日本語版Five Facet Mindfulness Questionnaire

・年齢,性別

提供方法

データの提供はオンラインフォームを通して実施されます。この際には,個人を特定できる情報は一切提供されません。

私が以前に収集させていただいた皆さんのデータを含めるために,Ulm大学が集められたデータへのアクセスを可能にし,匿名化された共同研究者データのコピーをUlmに送付します。私とUlm大学は、両者の間で転送されるすべてのデータが匿名化されることに同意しています。つまり、研究参加者を特定できるような方法でデータが転送されることはありません。また、共同研究者はコードの鍵 (匿名化されたデータが誰のものかわかるもの) を公開せず、Ulm大学はコードの鍵を要求しません。


利用の範囲

データ共有に関しては,データの管理をするUlm大学と書面による契約を交わしたもののみが,利用が可能になります。データはUlm大学の施設内で厳重に保管されます。

Ulm大学は、共同研究者の書面による承認なしに、共同研究者データをUlm大学が管理する施設の外に転送しません。プロジェクトデータへのリモートアクセスは、共同研究者または科学的第三者による事前に指定されたデータ分析を行うために可能です。


責任者

提供先

Harald Baumeister

Ulm University, Department of Clinical Psychology and Psychotherapy


提供元

伊藤 雅隆

びわこ学院大学


提供の拒否について

参加者の皆様の求めに応じて,提供の停止を行っています。もしご自身のデータが提供されることを拒否される場合は以下の連絡先まで,必要事項を記入の上でご連絡ください。

伊藤雅隆: ito.mstkaあgmail.com

(あをアットマークに変換してください)

件名 「データ提供の拒否について」

必要事項

研究参加時の氏名

研究参加時の連絡先 (不明の場合は現在連絡のつくもの)