線形代数 2021

時間: 火曜3限 13:00-14:30

場所: Zoom

担当: 金沢篤 (総合政策学部)


[講義概要]

線形代数とは行列とベクトルに関する理論である. 連立一次方程式の解法, 行列式, 逆行列など行列やベクトルに関する様々な計算を習得すると共に, 線形空間とその間の線形写像という抽象的な概念を理解する. 行列は一次変換とみなされ, その固有値と固有ベクトル, 行列の対角化はそのは一次変換を特徴付ける. これらは統計学などデータサイエンスに関係する多くの分野で現われる概念である.


[参考書]

講義ノート
講義において参考書を持っていることは仮定しませんが, 復習・自習用に参考書を一冊持っていると便利です. 敢えて一冊挙げるなら, 線形代数学(新装版, 川久保勝夫著, 日本評論社)です(講義ではこの本の約半分をカバーします).  

講義は録画され, 復習のためにSOLで共有されます.


[成績評価]

レポート30点 + 期末試験70点. 

期末試験はオンラインで行います. 


[連絡先]

atsushikあっとまーくsfc.keio.ac.jp 

気軽に質問等をメールしてくれて構いません. 


[演習問題/レポート問題]

SOLにアップします. 


[講義記録/予定]

4/13 第1回: 講義概要, ベクトル(和, スカラー倍), 行列(型, 行, 列, 零行列, 正方行列, 単位行列, 転置, 対称/交代行列)

4/20 第2回: 行列演算(和, スカラー倍, 積), 非可換性, 零因子, 正則行列, 逆行列

4/27 第3回: 写像(定義域, 値域, 単射, 全射, 合成, 逆写像), 線形写像, 例(拡大縮小, 鏡映, 射影)

5/4 第4回: 例(回転, 三角関数の加法公式), 線形性, 行列の積と線形写像の合成, 同型写像

5/11 第5回: 連立一次方程式, 拡大係数行列, 行基本変形, 階段行列, 階数, 解の存在(不定, 不能)

5/18 第6回: 掃き出し法による逆行列の計算, 行列式(2,3次の場合, サラスの方法), 置換(合成, 逆置換, 巡回置換)

5/25 第7回: 置換(互換, 符号), 行列式の定義, 幾何学的意味, 性質(転置不変性, 交代性)

6/1 第8回: 性質(多重線形性), 余因子展開, 余因子行列

6/8 第9回: (抽象)ベクトル空間, 直和空間, 部分空間(共通部分, 和空間)

6/15 第10回: 一次結合, 一次独立/従属, 生成空間, 基底, 次元

6/22 第11回: 固有値問題, 固有値, 固有ベクトル, 固有多項式, ケーリー・ハミルトンの定理

6/29 第12回: 対角化, 応用(行列の冪乗, 冪根, 漸化式, etc)

7/6  第13回: 総括, 発展的話題

7/13 第14回: 期末試験