人道において重大な罪を犯した者、戒獄使者アポシトスの1人
戦争に恋焦がれ、育てられ、命を奪われた、貪食の女騎士だ
異常な程の戦闘狂で、それは血に塗れた剣を一生の愛人だと語るほどだ。
戦いと共に生きるのが当たり前であるため、周りを戦友と呼んでいる。
冷静に酷い発言をし、戦いで生き延びるためなら手段を問わない性格。
高潔な騎士一家に生まれ育ったルッチーナは、戦争を何よりも愛した。
性別も体格も無視し、ただ戦争ができればそれで良い、と。そこにどんな思想が隠れているかも分からないまま。
そんなルッチーナが属する騎士団は、援助も来ない最前線で食糧が尽きてしまった。
彼女は生き続けるために、出征先にて食糧を奪い、味方や敵の血肉をも喰らった。
最早敵か味方か、はたまた戦火から逃げ遅れた地元の人か、誰の血肉かも分からず食い荒らした頃、彼女の身体は壊れ始める。
激痛にのたうち回り、生を求め届かぬ声をあげ、しかしそれは長くは続かずに命を落とした。
「我が戦友たちよ、血の匂いは好きか?私は大好きだ!この上ない興奮を覚える匂いそのもの!」
「つまり、ここは戦場だ。見ろ!あそこになにやら怪物がいる!兵器かもしれないな。さぁ行こう!ははは!!首を落とせ、勝て!そして食糧にだってしてみせよう!!」
「食糧がないなど、そんな贅沢者ではしたない発言は結構だ。別に、食糧に変えればいいだろう。肉ならそこら中に沢山いる」
「しまったな、火を起こせる場所ではないようだ。これでは調理ができない。まぁ、生でも支障はないが」