極狂 美麗

「お前らのような生命(いのち)に俺の名を知る権利は無い。敢えてここでの仮の名を名乗ろう。極狂美麗だ。呼べる範囲で自由に呼ぶといい」

「俺は俺が好きだ。しかし鏡を見る必要などない。自分という存在を、生きているという現実を感じれればいいのだから。俺はここに存在している、心臓が動いている。ああなんと素晴らしい」

「俺はあくまで傍観者。やろうと思えばなんでもできるが、その原因を作ったらただ見る。”俺”が始めたことだから手を加えなくても楽しいんだ」

「愛情を注ぐ対象は自分だ。自分であればこの肉体でなくても概念なら愛せるだろう。それらがどう動くのか、一言一句一挙一動全てが素晴らしい」

「俺に性別は存在しない。そもそも固定されていない、この姿も本当の姿か…お前はどう思う？はは、俺という存在はこうだから楽しく魅了的だ」

「動機？”俺”が面白いと思ったからだ。これだけで充分だろう」

「俺は世界が嫌いだ、だから世界を創らせた。そして、”俺”の世界で一生楽しむだけだ。閉じ籠ってると言われれば間違いではないだろう。しかし、正確に言うと違う。更に言えば、その一言で片付けるような単純さでもない。ああ、怒ってはいない、安心していい。ただ、”俺”は世界を厭う存在だと、いわば自己紹介だ。どうぞよろしく」

倶我霜月さん宅、ミソラさん(御守くん、ラゴさん)

主従関係。

自分の良さを向こうなりに解釈し、着いて来るその行為は素晴らしいと美麗は言っている。