洒落たものとハイカラなものが好きな、都会不慣れの少尉
八百万の神を信じており、故に祇上焔とは気が合っている
基本前向きで素直。物事は諦められないタイプ。かなり熱い人物で、自己肯定感もそれなり。
好奇心旺盛で、目新しく物珍しいもの、いわゆるハイカラなものには目がない。お洒落も好むため、なんとか取り入れてみたい、と考えている。しかし触れる機会が中々ない。
城下町に生まれ育つ。父、母、兄、凛夜の4人家族で、仲も良好だ。そんな家庭が大好き。同時に鍛冶屋を営む家系だったからか、幼少期から日本刀に触れ、興味も抱いていた。
そのうち凛夜も日本刀の美しさに惚れ込む。それ以降、自分も鍛冶屋として働きたい、と願っていたものだ。
実際、彼も鍛刀をしたことがある。そう簡単には作れない上に、工程も多く、気が滅入る作業の繰り返しだが、そこも含めて凛夜は日本刀が大好きであった。
凛夜がある程度大人になった頃、鍛冶屋を継ぎたいという思いを両親に伝えた。しかし、凛夜ではなく兄が継ぐことは既に決まっていたようで、断られてしまう。凛夜自体かなりのショックだったが、何かあったら手伝うよ、と伝え、悲しみを飲み込んだ。
———凛夜が住むこの国が、戦争を開始したらしい。
両親は間も無く凛夜に告げる、御国の力になりなさい、と。
所属先は関東陸軍の兵科だ。凛夜は、グッと気持ちを呑み込み、軍への所属を決意する。
それから数年、無事に軍に所属し、現在は少尉だ。東京という場所には未だ慣れない。
しかし都会にも負けていない、それが自分の故郷だと誇りを持ち、彼なりに日々頑張っている。
「都会にゃ慣れねぇけど、意外と自信はあるもんだぜ?」
「ん〜、大行事だし、神様にお願いしようかな。上手くいきますようにって」
「この刀はただの軍刀じゃぁない。見ろ、美しいだろ?へっへーん、俺が鍛刀した!」
「斬れればそれは刀だぁ?舐め腐ってるんじゃぁ死んじまうぜ。軍神様が一刀両断だ。少なくとも日本刀ってのは、ただの武器ではなく、同時に美術品でもあるんだ。覚えとけ」
「軍神様は、あいつらのようなとこにゃ現れないと思うけどね」