フリガナ:エンク
登場作品:厭世双舞狂
種族:鬼火
性別:男
年齢:享年30歳
身長:174cm
職業:御祀家(主に結音)の従者
武器:妖力、日本刀(太刀)
出身:寂れた片田舎
一人称:俺
二人称:お前、お前さん、あんた
生前にて子供達に剣術を教えていた剣豪
自然が好きで、特に犬が好き
人思いで面倒見が良く、繊細。従者気質。
特に子供には優しく、彼ら彼女らの未来を明るいものにしたいと思っている。
筋も通っており、己の思想や放った言葉は相当なことがない限り曲げない。
自分に厳しい面もあり、自責の念に駆られてしまうこともある。かなりな善人で真面目。
彼がまだ鬼火ではなかったころ、強い武士に憧れを抱く子供達を中心に独自の剣術を教えていた。
彼は特にどこの流派に属しているわけでもなく、完全に自己流の剣術であった。しかし、その剣技はただものではなく、彼はすぐに名を馳せる人斬りと成り果てた。
彼の全ては復讐でできていると言っても過言ではない。復讐と言っても、特定の誰かに対しての感情ではなく、身寄りのない者をとことん排他するこの世界に対しての復讐心だ。
絶望的環境と、孤独感、好奇の目と白い目。何故、そんな苦しい人生を強いられたのか。
彼は言わば捨て子で、身売りもろくに出来ず、下人になることすらできなかった。出来損ない、と言われるのなら彼は受け入れるが、心の内はその一言では表せないだろう。
皆々を振り返らせたかった。強くなって、見返したかった。
生きていくために盗みを働き、精神安定のために人を斬った。何だか、己に最も簡単に切り捨てられる命を見て、自分の未熟さを誤魔化せる気がしたのだ。
最低な行為なことは自覚している。でも、自分を苦しめたのは向こうだ。
一応、無駄な殺戮はしていない。それだけが救いとでも言おうか。
いつしか人が寄ってくるようになっていた。主に子供だ。
彼の優しさはどうにも隠しきれないようで、完全に怖がられることはなかった。子供達に手を貸せば、案外すぐに懐いてくれたものだ。
子供達に剣術を教え、身寄りのない子供は世話を見る。やっと幸せを掴めたのかもしれない———
———ある森の中、綺麗な彼岸花が咲き、小鳥たちの囀りが聞こえるそんな場所に、真っ赤な血溜まりと1人の男性の遺体がそこに在った。
その場所には、ゆらりと妖しく光る火が出没する、そんな噂が後に広がることになった。
「許さねぇぞ……あいつら全員……!!…… まぁ、とっくにおっ死んでるだろうけどな」
「俺の剣術は何のためにあるのか、それをずっと考えてた。俺と大切にする者たちのためにあり、振り翳すのだと、今はその答えに落ち着いてる」
「人殺しなんて好まない。だけど、時には残酷にならざるを得ない。諦めなのか、決断なのか、俺にはわからないが」
「お前さんは大層しっかり者で、年齢を疑うぐらいの実力の持ち主だ、間違いない。……だから、より己を大切に扱ってほしい」
「あんたの事情はわかった。結音が言っているんだ、その強い意志だって本物だろう。俺でよければ手を貸したい」
「……なんか頭に違和感が……え?犬耳が生えてる?……まぁ、変身成功と言うことで、いいか。……可愛い?……そうか」
はからんさん宅、白藤さん
炎狗は白藤さんが居る森に度々足を運んでいる。早く会いたいが故に足の早い動物の姿になって行くことも。
一言足りないことがある白藤さんだが、炎狗は彼の優しさに気づいているらしく、とても良い人という印象を抱いている。
また、白藤さんの影響で犬だけでなく狐もトップクラスで好きな動物となっている。