フリガナ:チョウリンカ ヒショウ
登場作品:キャラ単体創作
種族:人間
性別:男
年齢:27歳
身長:178cm(+3cmのヒール)
職業:薬屋(男娼、暗殺者)
出身:貧しい家庭
一人称:俺、私
二人称:お前、あんた、あなた様
幸せと自由を探し続けている薬屋
しかし、男娼や暗殺者などの姿も存在しているようだ
儚く艶やか、しかしどこか生気のない笑みを浮かべ、友好的であれど掴めない人物。
幸せと自由をいつか掴み取るために本当の自分を消し、人を殺め、嘘を吐く。手段は問わない、いくらでも残酷になれてしまう。
その実、自分を含めた家族を最優先した結果であり、家族思いが故に自己犠牲をする性格である。
大好きな両親から貰った、何よりも大切な宝物。それは名前である。
しかしそれは『蝶凛火 冰鐘(ちょうりんか ひしょう)』ではない。宝物は、ずっと輝いて欲しかった、枯れず、綺麗なまま咲き誇って欲しかった。だから、その宝物は隠し、誰にも見せることなどないのだろう。
幼き頃、まだ蝶凛火 冰鐘ではなかった頃、当時は家族と一緒に仲良く暮らしていた。
しかし、決して平穏で豊かな暮らしではなかった。
貧しい暮らしをしていた、後の冰鐘である少年は、家族たちと生きていくために出稼ぎに行っていた。蔑んだ目で見られようとも、小汚いと言われ蹴られようとも、結果的に家族を幸せにできるのなら厭わなかった。
———この頃から、自己犠牲という選択肢を当たり前のように選んでいたのだろう。
少しばかり年齢を重ね、大人とも張り合えるぐらいの年齢になった頃、成長した脳は残酷な方へと動き始める。
そう、子供である自分は金銭面において負担なのである。人が1人いなくなれば、その分食費などの生活費が浮くのである。
最低限のものを薄汚れた手提げに詰め、家を出た。
出稼ぎで蓄えた知識は、薬屋としての道を切り開く。彼は薬を売り始めた。
ただ、この頃はまだ”蝶凛火 冰鐘“ではなかった。
ある場所、裏社会とでも言えるような客に薬を売っていると、あることを言われたのである。
「お前、色は売れるか?」
「……ええ、やろうと思えば」
「色を売り、薬も使えるとなったら暗殺にも向いてそうだな〜」
「……私めで宜しければ」
本格的に名を捨てたのは、ここからだ。人を殺め、好きでもない相手に身体を委ねる。すなわち、汚れるのだ。
綺麗に咲き続けていた宝物は、陽の当たらないところに仕舞い込んだ。枯れぬよう、汚れぬよう、誰にも見えないところに隠した。
蝶が羽を広げた。綺麗な花から離れ、独り舞った。
隣で咲く梅の花には止まれず、ただヒラヒラと行き先も知らせぬまま飛び舞った。
捕まえようと手を伸ばす人々、捕まえても手を離せばすぐに飛んでいってしまう蝶。
その蝶は、綺麗な色をしていた。場所によって色を変え、その色はどれも中毒に侵されてしまうほどの美しさであった。
ふわりと咲った花。その花の毒に侵された者は数知れず。
「蝶凛火 冰鐘で御座います。どうか私と、戯れては下さいませんか?」
琥珀糖、飴細工、練り切りが好き。蝶や梅の花には、憧れも抱いているようだ。
毒耐性があり、実際に暗殺に毒を使用する事もある。
喫煙者。ヘビースモーカーとまではいかないが、定期的に吸っている。
「俺はただの薬売りだ。……あぁいや、少々の夜伽もできやっせ」
「蝶凛火 冰鐘でありんす。つってね」
「さぁ来やしゃんせ。あなた様の相手は俺がしやしょう」
「あんたなら分かってしまうでしょう。俺は、好きで暗殺してるわけでも、色を売ってるわけでもない」
「あぁ嫌だな。ほんっとうに、嫌で仕方ない。どんなに綺麗な花も、強い花もいつかは枯れる。この世に咲き誇ってしまったがために、枯れ落ちる。ずっと咲ける力があったのなら、救われただろうか」
「神様も仏様も赦しはしない、そんなことは分かってる。だからさ、今こんなに苦しいんだろうよ」
「地獄に行けたのなら上等。どんな罰だって受けたいよ。でも、それすら許されなさそうだ。……いいや、今これが生き地獄だと言うのなら、地獄を舐めていたとでも言おうか」
「俺は宛ら造花だ。綺麗に着飾り咲いてみせるも、所詮は偽物。本物の花には成れやしない」