青い炎を操る異能力者
戦闘においての強さはかなりなものだが無意味にその炎を振るうことはない
少し強気で弱いとこを見せない。
強気ではあるが人を傷つけることはせず、筋が通っているタイプ。
実際は1人で抱え込んでしまうだけ。
生まれつき炎の能力を持っていた、その炎は青い。
炎を出すだけでなく操り形を変えることも可能。
そんな彼には過去に愛した女性がいた。
黒目の中に燃える青い炎は好奇の目で見られ、奪おうとする者も現れ、とても生きづらい日々だった。
そんな中で綺麗だと言い仲良くした人、それが壊玉の愛した女性。
また彼女も普通の人間ではないようだ、蛇のような目に長く細い舌、雰囲気も普通と大きく違った。
ただ彼女は酷いことをすることはなく、ずっと壊玉のそばにいた。
綺麗だ、素敵だ、貴方に似合っている。
自分を肯定的に見てくれる人は初めてで、優しく妖艶な彼女にいつしか恋をしていた。
ある日彼女は自分は種族の生き残りだと話す。肉は美味しく目は高値で売れる、と。
ふと涙を流す彼女を見た壊玉は守りたいと強く思った。
数日後倒れている彼女を見つける、このままでは死んでしまうと言われた。だから貴方と共にいさせて、と彼女は言う。
彼女の力なのか、壊玉の身体の中に入り今も生きている。
彼の片目が蛇のようなのも、強いのも全て彼女の力。
しかし隣に彼女はいない、話すことも出来ない。
以降、自分は強くならねばとなり、頼ることも弱音を吐くこともできなくなった。
後に壊玉は周りが見えなくなり酷く怯えた様子になることがしばしば、そこには彼一人しかいないのに誰かと喋っている姿もある。
「たとえ攻撃力が高い能力なんだとしても、結局は使いようだと思うんだ。……ああ、ある人から学んだんだけどさ」
「俺が、俺が守らないと……ああわかってる、大丈夫。貴女だって俺が…………」
「別に、辛いことはないよ。大丈夫」