6月26日といえば,熊本人は昭和28年の大水害を思い出す.2022年6月26日は何事もなく終わるかと思っていたら,午後9時44分に地震に見舞われた.スマホの地震速報の警告音がけたたましく鳴り響いたこともあり,震度4かと思ったが,中央区は震度3であった.震央は熊本県下益城町美里町で,震度は5弱であった.
専門家の見解では,6年前の熊本地震の余震とのことである.断層の位置を示す地図を重ねてみると納得がいく感じではある.この付近には6年前の2度の大地震でも開放されていない歪が蓄積されているらしい.
ウェザーニュースの内容
6月26日(日)21時44分頃、熊本県で最大震度5弱を観測する地震がありました。
震源地は熊本県熊本地方で、震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は4.7と推定されます。
この地震による津波の心配はありません。
熊本県熊本地方を震源とする震度5弱以上は2019年1月26日以来になります。今回の震源は2016年に発生した熊本地震による一連の活動の範囲内です。防災科学技術研究所による速報解析では、横ずれ型の地震とみられます。
震度3以上を観測した市区町村
■震度5弱
【熊本県】
熊本美里町
■震度4
【熊本県】
熊本西区 熊本南区 八代市 山鹿市 宇城市 嘉島町 益城町 甲佐町 氷川町
■震度3
【福岡県】
嘉麻市
【熊本県】
熊本中央区 熊本東区 熊本北区 玉名市 菊池市 上天草市 合志市 和水町 大津町 菊陽町 熊本高森町 西原村 南阿蘇村 御船町 山都町
【宮崎県】
延岡市 椎葉村
2019年10月14日の熊本日日新聞に以下の見出しでショッキングな記事が掲載され,さらにはNHK熊本でも「次なる大地震に備えよ」とのタイトルで注意喚起されたのを思い出した..
熊本日日新聞の記事概要
代表研究者の九大清水教授によると,これまでの調査から,2016年4月の熊本地震では布田川断層帯の布田川区間はひずみが完全に解消した,一方,日奈久断層帯は限られた断層崩壊にとどまり,周期的な大地震を引き起こすひずみが依然として残っている.
地層を確認するトレンチ(溝)調査やボーリング調査などの結果,日奈久断層帯での大地震の間隔を推定した結果,「日奈久断層帯は近い将来もう一度大地震を起こす」(清水教授)と考えられる.マグニチュード(M)は最大規模8.1で,熊本地震のM6.5とM7.3を上回ると予想される.
左図は,日奈久断層帯の全区間が崩壊した時に予想される県内各地の震度(熊本日日新聞のWeb画像を利用)
地震被害の修復も進み,6年前の記憶が薄れかけている我々に対する警告と思っている.
追記
このブログをアップした直後に地震があった.
速報メールの内容
6月29日9時23分
気象庁
29日9時20分に最大震度3の地震が発生しました。
震源地は有明海で震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は3.7と推定されます。
この地震による津波の心配はありません。
各地の震度は次の通りです。
熊本西区 震度3
熊本南区 震度2
熊本北区 震度2
熊本中央区 震度1
熊本東区 震度1
表題のバックグラウンド画像