このページは、「Commixtio 」のストーリーを解説するページです。
ゲームのストーリーに沿って解説するのではなく、設定をダラダラ書いていきます。
拙い文章にお付き合いください。
※当たり前ですが、ほぼネタバレで構成されるので、ご注意ください。
このゲームは、かつて地下施設で行われていた人体実験の真相に迫るストーリーとなっています。
人体実験は、アシュリー博士によって1924年から始められました。被験者の数は、約2年間で数百人に上りました。
実験の内容は非人道的なものであり、被験者は底知れぬ恐怖に苦しめられ、息絶えていきました。
アシュリー博士と妻のエリーとの間に息子がいました。
その息子は、生まれつき難病を患っており、当時の医療技術では何もできませんでした。
そこで、薬学の研究者であったアシュリー博士は、息子の難病を治す方法を見つけるために実験を開始します。
時間と精神的余裕がなかったアシュリーは、人体実験に手を出してしまいました。
ゲーム終盤に、ラジオで次のような内容が流れます。
「君は生まれつき、重い病を患っていたんだ。
しかし、特効薬があった。
今では、そんな過去を知らないくらいに、すっかり元気だろう?
誰が作ったのか知らないが、感謝しないとな。」
これは、主人公がかつて親から言われた言葉の引用です。
実は、主人公も生まれつき、アシュリー博士の息子と同じ病気を患っていました。そして、アシュリー博士が作った特効薬によって助けられた過去があります。
ゲーム中に登場したゾンビは、被験者です。
主人公がゾンビに追われるシーンがあったと思いますが、それは、被験者が自分以外の全てを敵だと認識していることを表現しています。
次のような内容のラジオが流れるシーンがあります。
「お前の存在が、この世界に不幸をもたらす。私の目の前から消え失せろ。すぐに、地獄からの迎えが来るだろう。」
これは、被験者の一人が死の直前に、アシュリー博士に対して発した言葉です。(主人公に言っているわけではありません。)
謎の男に斧で殴られるシーンについては、被験者が理不尽に殺されていったことを表現しています。
殴られる前に次のような内容の電話が掛かってきます。
「お前は何も悪くない。ただ、そういう運命だったというだけだ。」
これは、被験者側に原因も成す術もないことを言っています。
ゲームの最後に、次のような電話が掛かってきます。
「これは善か?悪か?」
これは、アシュリー博士の行動が善悪のどちらかを問う質問になります。
人体実験を行ったアシュリー博士は絶対悪だという考えもあるし、多くの人の命を救う特効薬を作った(主人公もこれで救われた)のは善だという考えもあると思います。
また、善と悪のどちらかに分類できるような話ではないという考えもあると思います。
善に見えることのすぐ裏には悪が、逆に悪に見えることのすぐ裏には善があるのかもしれません。
「Commixtio」は、ラテン語で「異なる要素が混ざり合うこと 」という意味です。
本作では、「異なる要素=善と悪」として、善と悪は分離できるものではなく、同じ事象に対して、同時に存在するものだということを表現したつもりです。
だからこそ、立場や見方によって善悪の判断が変わってくる意味も含みます。