自作FRPボディー「LIKE RANGER」
(EP-16クイック製30クラス)(2007.10.5)
モーター:クイック純正JB4025-10/アンプ:クイック純正90A
リポ: E-MAX4400mA4セル×2セット/重 さ:3,300g(ボディー280g)
ローター:ファンテック550半対照グラス/サーボ:JR NES-321,双葉S9254
ジャイロ:GY-401/電源:ニッカド1100mA別電源方式
FRP:マイクログラス3プライ280g、平均厚0.35mm水平垂直尾翼込
目 的:電動機用のFRPボディーを製作し、機能と空力、運動性を高めたスポーツボディーを製作する。
仕上げ:ラッカー塗装
改造個所:①胴体50mmかさ上げ、②バッテリホルダ追加、③脚マウント追加
ボディーはスケール的に全く同じにする必要もなく自分なりに同じようなものであればよいのでデザインを昇華させてより作り易く適合したものに詰めていきます。25mmの板を6枚重ねていますが、センターからこの重ねたラインが基準となりますので大きな狂いもなく左右のラインを眺めながらラクラク作業が進んで行きます。
今回は中空尾翼に挑戦してみました。一体ものにすることで軽量化に貢献するはずです。純正のプラスチックの尾翼は以外と重く、水平・垂直・ピアノ線付きで60gあります。これがボディーと一体だと相殺されますのでさらに軽量になります。
ちなみに尾翼の材料は1mmのスチレンで作りました。
分割胴です。薄いノコ刃でラインを入れたあと、ある方法でばっさり切断します。通常ノコで全部を切ろうとすると反対のラインに影響を与えますので都合が悪いのです。この方法だとラインが綺麗に出ます。中の切断ラインはどうなろうが全く関係がないのです。そして切断したのち、PPテープで覆っていきます。
3プライ終了後、型はずしの工程に掛かりました。予め、発泡材をほじほじした後、PPテープをはがします。綺麗に裏面が取れていきます。一部、パテ修正したところは樹脂が荒くのこります。まだこのやり方には改良点はありますがおおきな失敗とまではいっていません。今後また反省点を盛り込み進化していくでしょう。
下塗りの段階です。樹脂の厚さは0.25~0.35mm、マイクログラスである程度の形にできる限界のように思います。市販のボディーは全く重すぎ話にならないものが多すぎます。ボディーをかぶせたらほとんど運動性をそがれるものが多いはずです。このボディーなら運動性とスタイルを両立できます。空力も直進性を優先して水平垂直を大きめに設定してます。
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●ホバリングについて
さて早速調整ホバリングをしてみました。結果はなかなか良好でした。3,300gと一割重量はアップしましたが、スロットル位置もあまり変らず、なにより機体が落ち着いています。やはりボディーがローター回りの全体の空気の流れを良くしているような気がします。同じ重量増でもカメラだけを積んだものは明らかにスロットルが増えローター回転が上がります。違いは体感できます。また落ち着きもありません。
理論的に考えてみるとローター近辺には巻き上げ風が吹いているはずでその風を受け止めているのが、流しているのかとくにかく浮きが良いのです。飛行機のスピンナーのある(今のヘリ)なし(骨ヘリ)の差と考えればわかりやすいかもしれません。直線飛行をすればもっと浮きは出てくるでしょう。経験者の話によると出力2割のアップと同等だそうです。
電動ではエンジン機に見られたボディーをつけることによる欠点(燃料が見えない・始動が面倒・中が油だらけになる・振動対策)がことごとく無いので大変相性がいいようです。
今回もモーター位置を上に出すことにより純正より冷却効果は上がりましたし、アンプは以前からマスト直付ファンによる強制空冷など対策をしてきました。とにかく経験してみなければわからないボディー付きのよさはあるようです。
これまでの作業の反省点
1.塗装の下地は一貫した塗料で通すようにする。
2.分割を前提とした型づくりに最初から形状を変更する。
3.発泡材の表面処理について違う方法はないか研究を重ねる。
ただしPPテープでの処理に良い面もあるので課題とする。
4.研磨しすぎると所定の強度が出ない。形状は確かに綺麗になるが
予想外に小さい力で裂ける可能性が大きくなる。
5.上記のために元型の表面の平滑化に最大の工夫を考える。
6.ボディー裏面は必ず洗剤洗浄を行う。
7.気持ちが燃え尽きないうちに作業を済ませるようにする。(笑)
・・・手かずが相当かかりますので・・・
8.FRP目の縦・横だけでなくバイアス目もつかえるようにしておく。
ちなみに命名した「LIKE RANGER」はヘリを始めたころからの憧れのジェットレンジャーをイメージし、「好き」のLIKEと「○○のような」のLIKEをかけています。