分解可能、小型電動プロぺラ機 MINI-HAWK

(2011.9.1初期製作=左側写真、2019.8.15主翼バギング改造完成=側写真)

  • 翼長:720mm/全長:700mm

  • 翼面積:8.35dm2/翼型:AG翼類似6%

  • 全備重量:250g/翼面荷重:29.9g/dm2

  • 推力:400g(13,200rpm-10A)/電力:110W(11.6V×9.8A)

  • プロペラ:GWS7x3.5/モーター:AX1806N(KV2100)HK

  • コントロールシステム:エルロン/ラダー/エレベーター/スロットル

  • 目 的 ニッセンのキャリーバックに分解収納可能の機体に仕上げる。新幹線での遠征を可能とする機体とする。

  • 大きさ制限のある中での機体製作のノウハウを吸収する。

  • 仕上げ オラカバ、ラッカー塗装

  • 備考 水平尾翼・脚分解可能 ・推力重量比1.6

●九州新幹線開業に合わせ手持ちで持っていけるコンパクトプロペラ機の製作計画

スピアーバードが完成して実際にバッグに詰め込んだところ、まだかなりの余裕があることがわかりました。飛行難易度の高い飛行機なので、飛行で瞬殺の可能性もあり、予備機が絶対必要です。なのでこの飛行機を即攻で製作しました。基本製作期間は一週間という短さで製作しました。主翼はちょっと古くなって後縁が痛んだ自作HLGからの流用としました。

●改造について

初期の機体(TOPの写真左)では主翼と尾翼が貧弱であり、小型でピリッとした性能が出てないことが気になり、主翼については発泡材をバギングして再製作しました。今回はスチレン系でなく泡の粒のみえる軽量な発泡スチロールにした。また軽量化を狙い限界まで薄く硬化剤を塗布したのでバギング翼面がフラットにならず、ゴルフボールのような窪みのあるディンプル翼になった。このことは実験翼としては面白く主翼の性能は明らかに他のものと違うものになった。具体的には低速での失速が遅く仰角をとっているときの浮きが大変よい。まるで空気が翼にまとわりついている感じである。離陸直後たらたら浮上したり、着陸でとろとろ降りてくる姿勢は他機とはちょっと違う。小さいと翼の性能は落ちるものだが、この機体は小ささを感じさせない空力性能を感じさせた。

HLGの翼を上に置いて胴体の具合を見ています。今回は上面のプランクバルサがAカットの大変柔らかいバルサで曲がりやすいものが手に入りました。なので尾翼周辺まで一枚で曲がり加工をしています。鋭角に曲げても割れることなく胴体の局面になじんでいます。一枚で加工できるいいバルサで飛躍的に加工スピードが上がりました。これを分割して貼るのは大変です。

ノーズは曲面加工しています。上記の状態から発泡材を貼り、スピンナーに合うよう綺麗に整形したのち、FRPを3枚一緒に貼り付けています。FRPが硬化したあとはその発泡材をかきとり、モーターマウントをつけています。なお、上面にはアルミテープを貼り、スピンナーとの金属の一体感を出しています。

バッテリーハッチです。重心位置は今回はほとんど一発で決まりました。最終的には3セルにしましたが、初飛行時には2セルで行いました。2セルでも推力重量比は1.2で十分なパワーです。3セルでは1.6となり、無限垂直上昇が可能な機体となっています。


垂直尾翼は当初の黄色のラインから青線分が増えました。まだテストはしていませんが、これで十分な垂直尾翼面積となるでしょう。これの改造を行う前の初飛行では頭を中心としたダッチロールや巻き込みのような挙動を多く示しましたので、垂直尾翼の面積を増やすつめの改造を行いました。これで大丈夫でしょう。


サーボはロビンの5.7g白デジタルサーボを使用しました。メタルギアで動きもよく小さいのでマイクロ機には大変使いよいものでした。