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風間と歌川（BL）

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当日、駅で落ち合う二人。歌川「風間さん、ほんとに来てくれたんですね。」風間「あたりまえだろう。ほら。」風間が両手を差し出す。「ちょっと手を見せてくれないか。」

歌川が差し出した手を風間が握る。歌川「風間さん、今日はどうしたんですか？」風間「以前、俺は大事な人の手をつかみ損ねてしまって…、ずっと後悔していたんだ。

風間「でもいまこうして触れ合える。それが嬉しい。」歌川「風間さん。来て。」歌川が風間を抱き寄せる。

抱き合ったまま、風間が呟く。「寂しくなるな。」歌川「俺も。風間さんのことが恋しくなったら、たくさん電話してしまうかもしれないです。」風間「わかった、俺もおまえの声が聴きたくなったら電話する。」

風間「いってらっしゃい。」歌川「いってきます。」歌川はその場から立ち去ろうとする。

歌川が後ろを振り返ると、それに気づいた風間が手を振る。

歌川はそれを見て嬉しそうに前へ進んでいく。風間もまた、笑顔で歌川の後ろ姿を見送る。

注意書き…今回の話は歌川くんがゲイ、風間さんがクエスチョニングかクワロマンティックらへんかなーという設定で描きました。作中ではかなりざっくりとした描き方をしてしまいましたが、現実で生きるゲイやクワロマンティック当事者の生き方、考え方、感じ方はもっとずっと豊かで複雑です。以下奥付…イメージソング：Eighty Ninety『Heart on the Line』、タイトル「弛（ゆる）び」、発行日：2023年10月1日、発行者：ham（余暇）、印刷所：あかつき印刷。この本は個人による非公式ファンブックです。原作者、出版社とは一切関係ありません。無断転載、複写、転用、web上へのアップロード、ネットオークションやフリマアプリへの出品を禁止します。

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