➀ショートテニスは硬式テニスと同じようにラケットでネット越しにボールを打ち返すスポーツです。
➁ショートテニスはスポンジボールで行うためバウンド後にスピードが減速し、初心者でもラリーが続きます。
③打球時の肘や手首衝撃力が弱く、体に当たっても痛くないこと、ボールを踏みつけても怪我をしないことも特徴です。
④ショートテニスで使うラケットは短くて軽いので、非力な子供やシニアでも無理なくスウィングができます。
⑤コートの広さはバドミントンコートと同じです。(テニスコートの約3分の1)
⑥子供からシニアまで安全に楽しくプレーに参加できます。
⑦技術的・作戦的に奥行きがあり、上達の喜びが得られます。
⑧競技はダブルスでゲームを行います。
➀子供へのテニス導入のために1970年代にスウエーデンで考案され、1980年代にイギリスのLawn Tennis Associationによって普及が推進されました。
➁日本ではNPO法人ショートテニス振興会(1986年設立)により小学校低学年を対象に日本テニス協会や日本テニス事業協会、日本女子テニス連盟等と連携した普及活動が進められています。
③1980年代半ばに各地の体育指導員等により個別に高齢者を含む一般成人を対象とするダブルスゲームの普及活動が進められてきました。
④地域によってルーツがそれぞれ異なるため、呼び名が異なります。
「ショートテニス」「スポンジテニス」
「ラケットテニス」「フレッシュテニス」
「スポンジボールテニス」
⑤ルールも若干異なりますが、ほとんど同じ器具・道具・設備で全国的にプレイされています。
■ コ ー ト :
バドミントンコート
(ダブルスコート 13.4m×6.1m)
■ ネ ッ ト :
バドミントンネット(高さ90cm)
■ ラケット :
Jr 用テニスラケット(長さ55cm 以下)
■ ボ ー ル :
スポンジボール(発泡ウレタン製)
直径7.0㎝、重さ15g
1. 運動能力の向上
全身を使うスポーツであり、次のような運動能力の向上が期待できます。
➀ラリーが続くことで有酸素運動となり、心肺機能の向上に寄与します。
➁特に下半身の筋力が強化され、俊敏性やバランス感覚が向上します。
③手と目の協調動作が必要となるため、全身のコーディネーション能力が向上します。
2. 心理的効果
メンタルヘルスにも良い影響を与えることが知られています
➀体を動かすことでエンドルフィンが分泌され、ストレスの軽減やリラックス効果が得られます。
➁成功体験を積み重ねることで、自信がつき、自己効力感が高まります。
3. 社会的スキルの発達
対戦相手やペアと一緒にプレイするため、社会的スキルの発達にも寄与します。
➀パートナーとの協力や対戦相手とのやり取りを通じて、コミュニケーション能力が向上します。
➁ダブルスのプレイでは、チームワークが重要となります。これにより、協力の精神が養われます。
4. 高齢者への健康効果
高齢者にとっても適したスポーツです。
➀コートが小さく、ボールが軽いため、怪我のリスクが低く、安全に運動できます。
➁バランス感覚の維持や改善に役立ち、転倒防止につながります。
5. まとめ
ショートテニスは、運動能力の向上、心理的効果、社会的スキルの発達など、多岐にわたる健康的な効果をもたらすスポーツです。
特に初心者や高齢者にとって、無理なく楽しみながら健康を維持するための優れた手段となります。
●健康寿命を延ばすスポーツ
<種目> <延びた年数>
テニス 9.7年
バドミントン 6.2年
サッカー 4.7年
サイクリング 3.7年
水泳 3.4年
ジョギング 3.2年
柔軟体操 3.1年
●百歳まで元気でプレーするための秘訣
米国スポーツ医学会は超高齢者研究の知見から、長寿者に共通する特徴として
1.定期的に体を動かすこと
2.前向きの気持ちを維持すること
3.社会的なつながりを維持すること
の3要因を挙げており、これを健康的なライフスタイル要因と呼んでいます。
スポーツを行えば健康的なライフスタイルの実践が可能になります。
●シニアに適したスポーツとは
長寿社会開発センター(1993)
1. ルールがわかりやすいこと
2. 技術的に入りやすくすぐに楽しめること
3. 技術的・作戦的に奥行きがあり、上達の喜びが得られること
4. 基本的には個人型の種目で仲間とともに楽しめること
5. 運動強度があまり強くないこと