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Proc. TUMH vol.7
宝塚医療大学紀要 第 7 号; 33-43, 2021

人工膝関節置換術前後における膝筋力と膝関節可動域の変化量に影響する要因分析

伊藤秀幸[1]・市原清志[2]・玉利光太郎[3]・天野徹哉[4]・田中繁治[5]・内田茂博[6]・森川真也[7]

[1] 宝塚医療大学和歌山保健医療学部

[2] 山口大学大学院医学系研究科

[3] 帝京平成大学健康メディカル学部

[4] 常葉大学保健医療学部

[5] 神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部

[6] 広島国際大学総合リハビリテーション学部

[7] 放射線第一病院

背景:人工膝関節置換術患者における膝筋力と膝関節可動域の術前後の変化量に,基本属性や医学的属性がどの ように関与するか調査を実施した。方法:人工膝関節置換術患者 545 名を対象とし,術前と術後 2 週時点に膝伸 展筋力・屈曲筋力と膝伸展・屈曲関節可動域を測定し,術前後の変化量を術後-術前により算出した。術前後の 筋力と関節可動域を比較するために一標本 Wilcoxon 検定を実施した。また変化量の要因分析をするため,術前 値を制御変数とした上で重回帰分析を実施した。さらに各測定値の変化量への影響を層別化図により確認した。 結果:膝伸展筋力・屈曲筋力と膝屈曲関節可動域は,術前と比べて術後に低下していた。膝伸展筋力の低下は, 女性でより強く,従来式 - 人工膝関節全置換術(C-TKA)に比べて単顆型人工膝関節置換術(UKA)であると低 下量が少なかった。また膝屈曲筋力は,年齢が高いほど術後の低下が顕著であった。さらに膝屈曲関節可動域は, UKA であると低下が少なかった。結論:人工膝関節置換術患者における術後の膝機能は,女性や高齢であると 低下しやすく,術式が UKA であると低下しにくいことが示された。

キーワード:重回帰分析,性別,年齢,術式,術前値


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