短い時間で伝えるのは難しいのですが、「新しい学びのかたち」を少しでも感じてもらおうとマイクを握り続けていました。最後に以下の6本の動画を高校生のみなさんに見てもらっていたときの光景。それぞれ思い思いにYouTube動画を視聴していた時間が、今日の講義の中で「新しい学びのかたち」にいちばん近づいた時間だった気がします。一緒に同じ時間と空間を共有しながら、それぞれ別々に、でも微妙につながりながら学び、遊ぶ時間。みんなで一斉に同じ教材を読むということではなく、少しずつずれながら、それぞれが自分のペースで動画に向き合う時間。そしてそこで得た感動や想いを共有する時間。
でも、Googleフォームによる回答の中に、みんながそれぞれにYouTubeを視聴しているために、他のスマホの音が邪魔で集中できなかったという趣旨のコメントがありました。音の聞こえ方には個人差があるので、ああいう環境がまったく気にならない人もいれば、ああいう環境にまったくなじめないという人もいます。今日の講義をさらに「新しい学びのかたち」に近づけるためには、あの時間にみんながそれぞれ自分が視聴しやすい場所に移動して視聴することも許されるようなルール設定が必要でした。屋上に行ったり、中庭に行ったり、教室に戻ったり、部室に行ったり、場合によっては、同じ動画をみたいという友人同士で1台のiPadを一緒に視聴したり・・・。一斉に同じことをするのではなく、かと言って全員が勝手にバラバラのことをするわけでもなく、そのあいだのどこかに今の学校が望める「新しい学びのかたち」があるはずです。
私は大学でこれからも、そういう「新しい学びのかたち」を、教員になりたいという学生たちと一緒に探し続けます。
みなさんもぜひ、より良い未来をつくっていけるように、先生方や仲間と一緒に学べるこれからの2年あまりを大切にしつつ、生涯にわたって楽しく成長していけるような、自分なりの望ましい学びのかたちを見つけてください。