2022年12月7日(水）、日本ペルー共生協会会長で、研究者でもいらっしゃる小波津ホセさんをお招きしご講義いただきました。

　日本⇔出身国や、日本⇔出身国⇔第三国でのトランスナショナルな移動を繰り返す若者たちの移動の軌跡やその背景・意図を分析されたご研究は、「移動の意味」における多様性を重視する必要性があることを示していただきました。

　また、協会での支援活動においては、「学習支援活動とはいえ、教室内で終わらない。勉強の裏にある子どもの背景や家庭環境・状況をしっかり見据えていくこと」という小波津さんの言葉が、非常に印象的でした。子どもたちや家族と関わる実践の場で活動していく際、目に見えないことにも気づくためのきっかけを与えてくださったように思います。

　かつてご自身も外国ルーツの子どもであった「一先輩」として、子どもや青年を支援する実践者でもあり、当事者として研究に邁進する立場でもある小波津さんの言葉には、実体験と深い洞察からにじみでる重みと強さが感じられました。

（文責：山本佳奈）