国際社会プロジェクト演習 多文化共生コース

2022.10.27|THU

10月26日(水)地域における支援でご活躍されてきた高橋徹さんにご講演いただきました

2022年10月26日(水)、主に神奈川県において30年以上外国人のために活動されてきた高橋徹さん(多文化共生教育ネットワークかながわ・移住者と連帯する全国ネットワーク)にご講演をいただきました。

高橋さんは1990年代から一早く外国人労働者の労働問題に取り組み、彼らの日常生活に寄り添いながら、その厳しさを目の当たりにされてきました。1990年代前半よりは、最近でもその待遇が問題視されている入国管理局での職員の暴行や虐待の事件について調査を行い、その後外国につながる子どもの高校進学や在留資格の相談など守備範囲を何重にも拡大しつつ、常に現場の第一線で声を上げ続けていらっしゃいます。

 高橋さんのバイタリティ溢れる行動力と活動の幅広さ、言葉の力強さに大いに感銘を受けるとともに、高橋さんから語られる一つひとつの相談事例や活動内容に、生々しさと「多文化共生」という名目の下では決して収まることのできない現実の複雑さを感じました。そこに、「外国人労働者」や「オーバーステイ」といったある種スティグマ化され、カテゴリに入れられた一人ひとりの、「生」の一端を見ることができました。

(文責:山本佳奈)