メディアコミュニケーション学科

2022.05.27FRI

「最先端メディア体感プロジェクト」第5回講義―放送は文化を作る―TBSの西岡武嗣さん

 「最先端メディア体感プロジェクト」第5回講義は5月20日(金)、株式会社TBSホールディングスとTBSテレビから4人の社員にお越しいただき、「テレビ業界の仕事と将来像」というテーマでお話しいただきました。放送メディアの仕事内容や制作現場の状況、これからの放送メディアについて学ぶことができました。 

最初にTBSグループユニバーシティ副学長の西岡武嗣さんにTBSという会社がテレビ番組の制作と放送に限らない幅広いビジネスを展開していることを紹介していただきました。TBSは「最高の“時”で明日の世界をつくる」というブランドプロミスを掲げて、ドラマ、バラエティ、スポーツ、情報番組以外にも、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、ドローン、通信販売、イベント、教育など多くの分野で活動に取り組んでいることを知ることができました。

次に、ドラマ制作部の佐井大紀さんに制作現場のお話をお聞きしました。佐井大紀さんは数々の有名な作品のAD(アシスタントディレクター)やAP(アシスタントプロデューサー)のお仕事をされています。現場の状況や役割、やりがいなどを本音で語っていただいたことで、制作現場の魅力や苦労を知ることができました。見えないところで決して派手とは言えない仕事をコツコツとこなしている人と、そうした多くの人の協力を得て一つの番組が完成することを知り、テレビ番組はひとつひとつ愛がこもっていると感じました。

最後に、西岡さんにこれからの放送メディアの姿について説明していただきました。放送局の最大の強みについて西岡さんは、「人々に伝える機能とコンテンツを制作できる機能の両方を持っていることです。それらを活用し、TBSは2030年までのビジョンを掲げ、デジタルでコンテンツを広げることに力を入れています」と語ってくださいました。無料で視聴するのが当たり前が放送のビジネスモデルでしたが、有料視聴も増えてきています。そんな現実の変化に合わせて地上波と新分野でコンテンツを提供し、人々の生活を豊かにすることが一番の目標であると強調していました。

授業では西岡さん、佐井さんのほかに、丸山拓さん、藤井和史さんにもご協力いただきました。ありがとうございました。

 学生からは「ネット社会に合わせる形でテレビ局がドラマや報道以外に様々な活動をしていることがわかりました。なかなか知ることのできない仕事内容なども詳しく知ることができて良かったです」「今までテレビ番組を作る側の話を聞いたことがなかったのでとても新鮮な講義でした」などの感想がありました。 

今回の講義でテレビ局がテレビ放送だけでなく、業界を超えて様々なことにチャレンジし続けていることが分かりました。「テレビは衰退している」とよく聞きますが、私はテレビ業界の可能性は今後確実に広がっていくと感じました。TBSで実際に働かれている方々に直接お話を聞くことができて、とても貴重な経験でした。

(筆者はメディアコミュニケーション学科2年の矢口怜奈さんです)