メディアコミュニケーション学科

2022.06.10FRI

「最先端メディア体感プロジェクト ファション誌制作コース」第7回講義―プロが語るファッションエディターのお仕事―

いよいよそれぞれのグループに分かれてのアクティブラーニングが始まりました。中央公論新社コースでは、ファッション誌『marie claire style(マリ・クレール スタイル)』を編集されていた伊田博光さんが講師を務められます。『marie claire』は1937年創刊のフランスを代表する女性誌で、現在20数か国で出版されています。 

中央公論新社 専門委員 伊田博光さん 

今回はライターであり、現在、マリ・クレール編集部に所属する大林理子さんをお招きして、「ファッション雑誌が教えてくれること」というテーマで「ファッションエディターの仕事」と「企画書作成」について詳しく教えていただきました。企画書は“読む人の心にいかに響かせる記事を作るか”や“世の中の流れに乗っているか”などといったことが求められます。そのため、「情報のアンテナを常に敏感に張っておく」ことが大切だといいます。

『marie claire』の日本版ではどのようなイメージを大切にしているのか、どのように作り上げているのかについてもお話しいただきました。原点であるフランスの『marie claire』だけでなく、世界中で刊行されている『marie claire』を参考にしつつ作成することも重要なポイントになっているそうです。世界中にある雑誌だからこそ、共通したイメージを壊さないようにしつつ、かつ日本の『marie claire 』ならではの色を出していくことが求められるのだと感じました。

『marie claire 』編集部に所属する大林理子さん 

話はふくらみ、雑誌が紙媒体で存在することの意義についても熱くお話しいただきました。大林さんは高校生のときに『Olive』を隅々まで読み込み、ファッションのみならずライフスタイルにも憧れを抱いたそうです。ウェブ媒体では特定のものしか情報を手に入れることができません。一方で雑誌はスタイルを貫いた複合的なアイデアを受け取ることができます。 

大林さんと伊田さんによる講義の様子 

大林さんと伊田さんは何度も「装飾は変わるけど、スタイルは変わらない」とおっしゃっていたのが印象に残りました。こうした一貫したポリシーの基で執筆や編集に取り組まれていることが『marie claire』を『marie claire』たらしめている一因ではないかと感じました。

お二人から架空の雑誌を想定して「好きな人物を取り上げて、なぜその人を取材したいのか企画書を作成する」という課題を提示されました。3人のグループに分かれてのディスカッションを踏まえながら、いよいよ私たちの雑誌づくりがスタートします!
(文責 福田はるか,渡邊このみ)