2025年５月10日（土）にTGLキャンプが開催されました。

2025年度第１回目は「多文化共生を考える」というテーマを掲げ、オンラインで実施され、国際交流や海外学習に興味のある全学の学生12名が参加しました。また、TGL キャンプ・リピーター学生3名がファシリテーターとして参加し、運営をサポートしました。

メディアやニュースなどでも、「多文化共生」という用語を目にすることが多くなりましたが、ヨーロッパにおける右傾化が話題になるなど、その実現をめぐっては課題も指摘されています。今回は特に、日本国内の「多文化共生」の現状と課題を踏まえて、チームで情報を調べ、話し合った成果をもとに自分たちの考えをまとめました。

学内イベントに初めて参加したという１年生も多かったため、まずはアイスブレイク活動として自己紹介からお互いの共通点を探し、チーム名を決定しました。その結果、【team 埼玉】【team ワールド人間】【team Movie】【team インターナショナル】の４チームになりました。その後、講師から近年の日本国内の「多文化共生」の動向について話題提供があり、各チームで取り組むテーマが発表されました。

指定されたテーマの中には初めて聞くものもあったようですが、インターネットなどを使って情報を調べ、協力しながら論点を整理していきます。最終発表はワールドカフェ形式で行われ、お互いのテーマについて情報を共有した上で意見交換を行いました。ファシリテーター役の学生も初対面の学生のやりとりを活性化させるために、さまざまな問いかけをしてくれていました。

森田楓果さん
　私の参加したチームでは、チームリーダーを中心に役割分担や時間配分が決められ、学生が意見を発言しやすい場づくりが自然とできていました。チームメンバー全員が同じ程度の作業量を確保するために、問いに対する考察を全員に等しく分担するのが良いと感じました。全体としては、各個人が自身のチームの調査・考察について理解し、適切に発表がなされていたと感じます。短い時間でしたが、それぞれのチームが担当したテーマが「多文化共生」に基づくものであったため、他のチームの内容も考察しやすかったのではないかと思います。学生の身近なことに対しての問いを立てることで、今後も多文化共生について考えるきっかけになったと思います。

籾井あかりさん

　ファシリテーターとして参加して、ある班の発表を見ていると、歴史などの知識が多く、限られた時間の中で勉強面では非常に出来の良いプレゼンテーションだったものの、今回のテーマである「自分たちで問いを立てて、答えを見つける」といった内容が分かりづらかったり、また別の班では説明だけではなく、口頭で具体的な問題を挙げたりしてから問いを立てていたものもあったりしました。発表後の質疑応答でも、質問をあげるのが私や先生だけだったりしたので、「自分たちの意見を出す」ということを増やしていくことが今回の参加者全体の課題だと思いました。

　また、私のチーム【ワールド人間】では、最初に説明してから話し合いをし、担当を決めてからいつまでに調べ終えるようにするかの時間を決めた上で、作りながらも何かしら話し合っていたため、話し合いの時間が多く、他のチームと比べてプレゼンテーションの出来は良くなかった反面、話し合いながら作っていたため、内容を確認しながら作成できたことで「問いとその自分たちなりの答え」を常に出すことができ、発表時もスムーズにできたのではないかなと思いました。

和田優芽さん

今回初めてファシリテーターとして参加し得られた視点として、質疑応答の際、学生の皆さんの参加度が少し低いように感じたことが挙げられました。そこにオンラインワークでの課題を感じ、より参加者が発言しやすい環境作りを目指すことの重要性を認識しました。参加者として参加していた時は、私も中々発言出来ないという場面が多かったので、今回の反省を活かし、どのような状況でも自分の意見を発信していけるようにしたいです。また、自分のグループ【team埼玉】は、役割分担をするというより、全員で同じスライドを作成し、ディスカッションをしながら進めていけたので、全体の内容や各スライドに関する共通認識が出来ていたように感じました。また、森田さんや籾井さんが言及していたように、単なる調べ学習になってしまったのではないかというグループがあったことも事実なので、問いを立てて、それに対する「自分達の」考えを共有することを今後重視していきたいです。