[1] 倉敷芸術科学大学大学院人間文化研究科
[2] 宝塚医療大学保健医療学部
[3] 仁寿会石川病院リハビリテーション部
深層Q学習を利用して,開脚立位の人体変動の計算機シミュレーションを試みる。この目的を遂行するために,身体の鉛直に対する傾き角の運動方程式を構築し,さらに,入力層,3 つの隠れ層,および出力層をもつニューラルネットワークを構築する。ネットワークの入力層は,角度,角速度,角加速度,アクティブトルク,トータルトルク,およびアクティブトルクの生存時間のデータが入力される 6 つのノードから構成される。3 層の中間層の任意の1層は 36 個のノードからなり,各ノードは活性化関数としてReLU関数をもつ。出力層は,出力データがエージェントのアクションを決定する6つのノードで構成される。エージェント (仮想的な人間) がニューラルネットワークによる学習とQ学習を完了したのち,ニューラルネットワークの重みパラメータは最適値をとる。これらのパラメータを用いて,我々は,エージェントに対する角運動のコンピュータシミュレーションを実行する。最後に我々は,シミュレーションと測定で得られた結果の類似点と相違点,および本研究の今後の課題について議論する。
キーワード:強化学習,ニューラルネットワーク,深層強化学習,深層Q学習,開脚立位動揺,コンピュータシミュレーション